4月13日の午後、
資料館の次の展示の打ち合せのため
稲敷市小野の逢善寺を尋ねました。
学頭を訪ねて庫裡に向かうと
立派な枝ぶりの桜の古木が出迎えてくれました。
打ち合わせが済んで、折角ですからと
学頭と一緒に庫裡の前の庭と境内を散策しました。
出迎えてくれた桜の古木は
長く重い枝をくねらせて空へとせまり
枝先には薄紅色の桜花をそこかしこに咲かせています
長い風雪に堪えた幹は
半ば樹皮がめくれて芯まで朽ちかかっています
このままでは倒れてしまうかもしれない
危うい状態ですが
朽ちた幹の中から新しい桜が芽吹き
朽ちた幹をつたって若い根を地面に垂らしています。
逢善寺の境内には、大きな桜の名木があります。
それはこの日はまだ咲いていませんでしたが
そろそろ咲いた頃かもしれません。
境内や庭には、桜の若木が植樹されています。
その一つの枝垂れ桜を見ながら
「この桜が見頃になるのは大分先でしょうから、
私は見られないでしょうが、きっと見事な桜になるでしょうねぇ…」
と学頭が微笑みながら語られたのが印象的でした。
そこから庫裡へ向かう道筋には、一面に舞い落ちた桜花が
地表を覆っていました。
散る桜 残る桜も 散る桜
良寛