台風一過の朝は黒い雨雲が西の空を覆っている。吹き返しの風に気をつけなければいけない。18号は各地に爪痕を残していった。昨日は雨脚が強い中、台風接近の前に職安に行き、エントリーする求人を決め紹介状をもらう。小降りの中、お昼ちょっと過ぎに帰ってきて昼食を食べる。まさに一菜一汁、茄子漬、とろろ昆布の御付けでご飯を胃の中に流し込む。最後の茄子漬は皮が硬くなってきているが、4個を食べ質素な昼食を終える。
コーヒー片手に履歴書書きに挑戦する午後、台風の状況が気になる。一昨日、3枚書いても完成しなった履歴書に気合を入れて再挑戦。苦手意思はまだ完全に消えてはいない。何しろ昨日の今日なのだ。上手く書けたと思った1枚目、最後の印鑑を斜めに捺印してしまいやり直し。「あっ~!最後の最後に印鑑が~・・・」と、ここでモチベーションがプツンと切れる。2枚目は左半分を書き終えたと思ったら誤字を発見。「何故、下書きを見ながら書いているのに間違えるんだ」と自分をどつく。3枚目は気分を変えて右側から書き始めようと思ったら、勝手が違う為早々とミスをする。コンビニで履歴書のコピーをしてきた方が良さそうだと思い始めてきた。A3サイズがネックなのだ。これでは何枚あっても足りなくなる。不覚にも右手の握力が低下してきた。
「ただいま~。一斉下校だった」と次男が学校から帰って来た。窓の外を眺める。いつの間にか雨は止んでいた。「嵐の前の静けさか?・・・」と雲の様子を凝視する。これからが勝負なのか・・・。前門の履歴書と後門の台風にどうしたものかと思いにふけるが、書き終えないことには話は始まらない。
時間は無情にも過ぎていく。「ただいま~」と、娘までもが帰って来た。「このままでは何も進まない」と、私は気分を変えて職務経歴書をパソコンで作成することにした。終了時間は午後3時30分を過ぎていた。4時30分には郵便局に投函したいと考えた私は、最後の難関、履歴書にトライすることにした。もう時間は45分しか残されていない。焦る気持ちを深呼吸で落ち着かせる。右手の握力は数行書き始めるとすぐに危険信号がともる。いらいらする気持ちを落ち着かせながら、最後の一枚と言うプレッシャーが重く圧し掛かる。
「早く終わらせなけらば・・・。ロト6の予想もしていないのに・・・」と言う雑念が左側最後の行にミスを引き起こす。ボールペンで2度、3度なぞりごまかすが、明らかに他の字体と違和感が残る。「しまった!ダメか・・・・」と諦めムード。一応右側を埋め最後まで書き終える。最終チェックをするが、どうしてもその部分に目が行ってしまう。「このぐらいは大丈夫だろう」と投函を決める。封筒に入れ住所を書いて車に乗り急いで郵便局に向う。
午後4時20分、郵便局の駐車場でどうしても頭の中に引っかかる言葉が・・・。「記入上の注意②数字はアラビア数字で、文字はくずさず正確に書く」と、ごまかした文字のすぐ下に書いてあるのだ。私は「どうしたら良いのだろう・・・」と悩んだ挙句、車を降りることはなかった。
失意のままに履歴書を買いに行こうと、車を郵便局の駐車場か発進させる。「明日があるんだよ~♪」と気晴らしに鼻歌を歌ってみるが・・・。こんな気分じゃろくな数字も予想出来ないとタメイキがこぼれる。せっかくの木曜日が・・・・。
今朝も6時30分起床、吹き返しの強い風が吹いている・・・・。