今日もお芝居。
ひさしぶり~の筧さん☆
筧さんが座長をつとめるなんて、これは是非観劇しなくては!
と観る気満々。しかし年末の忙しいときに避けてほしいよ・・・。
TeamARAGOTO Vol.1 ~Strong Play of The World~
『エビ大王』
劇場:シアターBRAVA!
観劇日:12月30日(金) 19:00~
CAST:
筧 利夫
サエコ
橋本じゅん
河原雅彦
伊達 暁
佐田真由美
こぐれ 修
円城寺あや
佐藤アツヒロ ほか
はじめに言っておきます。
「エビ大王」だからといって
決して「えびボクサー」や「いかレスラー」の
姉妹作品ではありません(笑)
いたってまじめなお話です。
韓国の神話にもとづくお話です。
この作品、韓国でつくられて上演され、作品賞をとったもので、
まるでシェークスピア作品が韓国版になったような感じ。
筧さんが「荒事」の芝居として第1弾にとりあげたのだそう。
エビ大王(筧)は世継ぎとなる息子が生まれず、娘ばかりが生まれ、
憤ったエビ大王は7番目に生まれた娘を川に流してしまう。
その後、死期が訪れたエビ大王の前に現れるあの世への使者。
エビ大王は息子が生まれるまでは決して死なないと死ぬことを拒む。
使者は王の命と引き換えに、1日生き延びるごとに30人、
2日ならその倍・・・つまり息子が生まれるのを確認するまでには
何千、何万の命が必要だと言う。
エビ大王はそれでも息子を欲する。
使者は川に流した7番目の娘の恨みが邪魔をして息子ができないのだと教える。
娘を捜させるエビ大王。
その間に国の民は死んでゆく。やがてそれは国の乱れとなり、
飢饉、天災、戦争となっていく。
そんな世になりながらも、エビ大王には息子が生まれず、
いらだつ日々。
やがて使者は言う。エビ大王の息子を産むことのできる女性はただ一人だと。
エビ大王は乱世の中、その女性を捜しさまようことになる。
詳しいストーリーはこちらの公式WEBサイトでどうぞ。
さて感想。
まずストーリー。
これは韓国という国がもつ問題を皮肉に語ったもの。
男性のみの世襲制度、男尊女卑、そして戦争により分裂した朝鮮半島など、
歴史的な背景から現代の問題まで入り組ませたよくできた作品。
女性が見てると腹が立つくらい息子への世襲にこだわる「エビ大王」。
でも、これはただ自分の血を受け継ぐ息子に継がせたいってことより、
こうやってずっと世襲制を続けてきたものを自分の代で
終わらせるわけにはいかないっていう先祖への責任と重圧。
自分の意思であっさりあきらめられるものではない、根が深い問題。
だから男尊女卑も根が深い。
末娘(6番目の娘)が女を捨てて息子と思い、国を任せてほしいと
懇願しても聞きいれられない、女はただ息子を産むだけの道具だと、
はっきり言い切る。決して女は継げないのだ。
私は思ったよ。
私のうちも5人姉妹。
そして在日だけど韓国の国籍の家族。
長男の父は家を継ぐ息子がほしかったはず。
だから5人も産んだのにみんな女。
私は父の重圧よりも母の重圧のほうがすごかったかもしれないって。
この点はあんまりストーリーとして触れられてはなかったのが残念。
あくまでも「エビ大王」の視点でのお話だった。
結局このストーリーは、捨てた娘がエビ大王の息子を産む事ができる
唯一の女性であり、そのことを知ったエビ大王は驚愕し、
ようやく自分には息子がもてない運命だったと悟るんだけど、
それを悟るまでにこんなに世を犠牲にしたのね。
すごくバカらしいことだけど、歴史って本当にこんなバカらしい理由で
乱世をうみだしてたのよね。
奥の深いストーリーでした。
長くなったので、そのほかの感想は後日ということで。
ひさしぶり~の筧さん☆
筧さんが座長をつとめるなんて、これは是非観劇しなくては!
と観る気満々。しかし年末の忙しいときに避けてほしいよ・・・。
TeamARAGOTO Vol.1 ~Strong Play of The World~
『エビ大王』
劇場:シアターBRAVA!
観劇日:12月30日(金) 19:00~
CAST:
筧 利夫
サエコ
橋本じゅん
河原雅彦
伊達 暁
佐田真由美
こぐれ 修
円城寺あや
佐藤アツヒロ ほか
はじめに言っておきます。
「エビ大王」だからといって
決して「えびボクサー」や「いかレスラー」の
姉妹作品ではありません(笑)
いたってまじめなお話です。
韓国の神話にもとづくお話です。
この作品、韓国でつくられて上演され、作品賞をとったもので、
まるでシェークスピア作品が韓国版になったような感じ。
筧さんが「荒事」の芝居として第1弾にとりあげたのだそう。
エビ大王(筧)は世継ぎとなる息子が生まれず、娘ばかりが生まれ、
憤ったエビ大王は7番目に生まれた娘を川に流してしまう。
その後、死期が訪れたエビ大王の前に現れるあの世への使者。
エビ大王は息子が生まれるまでは決して死なないと死ぬことを拒む。
使者は王の命と引き換えに、1日生き延びるごとに30人、
2日ならその倍・・・つまり息子が生まれるのを確認するまでには
何千、何万の命が必要だと言う。
エビ大王はそれでも息子を欲する。
使者は川に流した7番目の娘の恨みが邪魔をして息子ができないのだと教える。
娘を捜させるエビ大王。
その間に国の民は死んでゆく。やがてそれは国の乱れとなり、
飢饉、天災、戦争となっていく。
そんな世になりながらも、エビ大王には息子が生まれず、
いらだつ日々。
やがて使者は言う。エビ大王の息子を産むことのできる女性はただ一人だと。
エビ大王は乱世の中、その女性を捜しさまようことになる。
詳しいストーリーはこちらの公式WEBサイトでどうぞ。
さて感想。
まずストーリー。
これは韓国という国がもつ問題を皮肉に語ったもの。
男性のみの世襲制度、男尊女卑、そして戦争により分裂した朝鮮半島など、
歴史的な背景から現代の問題まで入り組ませたよくできた作品。
女性が見てると腹が立つくらい息子への世襲にこだわる「エビ大王」。
でも、これはただ自分の血を受け継ぐ息子に継がせたいってことより、
こうやってずっと世襲制を続けてきたものを自分の代で
終わらせるわけにはいかないっていう先祖への責任と重圧。
自分の意思であっさりあきらめられるものではない、根が深い問題。
だから男尊女卑も根が深い。
末娘(6番目の娘)が女を捨てて息子と思い、国を任せてほしいと
懇願しても聞きいれられない、女はただ息子を産むだけの道具だと、
はっきり言い切る。決して女は継げないのだ。
私は思ったよ。
私のうちも5人姉妹。
そして在日だけど韓国の国籍の家族。
長男の父は家を継ぐ息子がほしかったはず。
だから5人も産んだのにみんな女。
私は父の重圧よりも母の重圧のほうがすごかったかもしれないって。
この点はあんまりストーリーとして触れられてはなかったのが残念。
あくまでも「エビ大王」の視点でのお話だった。
結局このストーリーは、捨てた娘がエビ大王の息子を産む事ができる
唯一の女性であり、そのことを知ったエビ大王は驚愕し、
ようやく自分には息子がもてない運命だったと悟るんだけど、
それを悟るまでにこんなに世を犠牲にしたのね。
すごくバカらしいことだけど、歴史って本当にこんなバカらしい理由で
乱世をうみだしてたのよね。
奥の深いストーリーでした。
長くなったので、そのほかの感想は後日ということで。