リーメンシュナイダーを歩く 

ドイツ後期ゴシックの彫刻家リーメンシュナイダーたちの作品を訪ねて歩いた記録をドイツの友人との交流を交えて書いていく。

357. 写真展のチラシが置けなくなってしまった清瀬市

2024年09月26日 | 旅行

▶驚きました…。



これは今も変わらず咲き続けてくれるペンタスの花

 

▶夢にも疑わないことが起こりました。

 台風16号が近づいているという天気予報で、今日、9月26日の内に清瀬市内の公共施設に写真展のチラシを置いてもらいに回ることにしました。写真展までちょうど一ヶ月なのです。
 写真展は今回が3回目ですが、今まで一度もチラシを拒否されたことはなく、20枚、30枚と置いてくることができました。受け取った事務の方が「わぁ、きれい!」と叫んでくださったこともありました。ここ清瀬市は、緑が多く、自然にめぐまれており、こうした温かな人柄に触れることも度々でしたので、引っ越してきて良かったと思っていました。住み始めてもう43年目になります。

 ところが最初の地域市民センターで受け付けにいた女性は私の写真展チラシを手に取ると困った顔で同僚の所に持っていって相談し始めました。「あら、どうしたんだろう?」と思っていますと上司らしき方が来て「個人のこうした催し物のチラシは置けなくなったんですよ」と言います。驚いてしまって、「でも今回は3回目ですが、今まではどこでも置いてくださったんですが」と答えると、「市内の施設で開催するものに関するチラシはおくことができるのですが、2年ほど前からこうした個人の展示などは無料であっても置いてはいけないことになりまして、申し訳ありません。」とのこと。驚くと同時に「ここまできたか」と思いました。

 振り返ってみると、前市長の急逝後の選挙で澁谷桂司市長になってから市議会の雰囲気もガラッと変わりました。今年の3月には市内に6館あった図書館がいきなり2館に減らされるという議案がでてきたのでした。しかも一部の議員には直前まで全く知らされずです。こうした議会の陰険な進め方には驚きを通り越して怒り心頭。その前後の市報を見てもどこにも「図書館を6館から2館に減らします」ということばは見あたらないのです。「家庭が図書館になります」とか、「地域市民センター内の図書館がサロンになります」とか、「日本で初めて無料宅配サービスで本を借りたり返したりできます」とか、いかにも図書館が利用しやすくなるというイメージを振りまきながら、事実をきちんと伝える文章は見つけられません。市民の多くはまだ図書館が6館から2館に減らされるという事実を知らないままのようです。


 
そして今日は、私の写真展のような無料の文化行事のチラシさえ置けないと言われてしまったのでした。年々文化度が低くなっていく清瀬市に暗澹とした気持ちになりました。木々も伐採され、緑もずいぶん減ったようです。大好きだった清瀬が遠のいていくのは寂しい限りですできる範囲で行動していかなければと改めて思った出来事でした。

 トップ写真のペンタスは7月に買った花ですが、今でもこうして可憐な花を咲かせてくれています。心痛む日々、このような花を見ると少し気持ちが和らぎます。爽やかなままの清瀬であり続けて欲しいと心から思います。

※このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015-2024  Midori FUKUDA

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

356. FMラジオ TOKYO854「ゆったり小平」に出演してきました

2024年09月14日 | 日記

▶我が家の見守り役 ドイツから来たくるみ割り人形




 これは我が家の玄関で皆を見守る「くるみ割り人形」です。
 今は亡きペーターのプレゼントでした。

 

▶記録的な暑さの中、東久留米のFMラジオ854スタジオ(くるめラ)に行ってきました。

 353. FMラジオ TOKYO854「ゆったり小平」に出演しますで書いたように、今日はリーメンシュナイダーに関するお話をさせていただけるということでドキドキしながら東久留米に行ってきました。

 ここ数日、どの本を持っていくか悩んだ末、どうしてもリーメンシュナイダーのことをお話する場にいる方々に見ていただきたい「天使に支えられる聖マグダレーナ」の巻頭写真がある『完・祈りの彫刻 リーメンシュナイダーと同時代の作家たち』をまず選びました。このマグダレーナ像こそが私を「リーメンシュナイダーの追いかけ人(びと)」に導いた像だったからです。彫刻を見て涙したのは初体験で忘れられません。
 
そして、念のためリーメンシュナイダーの履歴や作品年表を掲載した『結・祈りの彫刻 リーメンシュナイダーからシュトース』が参考になるかもしれないと思って持っていきました。先日、家まで取材に来てくださった小梶さんに、「リーメンシュナイダーって一体日本ではいつ頃の人なんですか」と聞かれて「はて?」と考えてしまったのです。調べてみたところ、彼が生まれた1460年(頃)というのは室町時代の応仁の乱が始まる少し前ということがわかりました。そしてマイスターになる修業の旅を経てヴュルツブルクに工房を構えたのは足利義政が銀閣寺を建てた少し後、亡くなったのは鉄砲とキリスト教が日本に伝来する(1543年)12年前の1531年ということが確認できました。確かに日本のいつ頃の人なんだろうという小梶さんから投げかけられた疑問は持ってしかるべきものでしたね。
 さらに同時代の世界的に有名な彫刻家レオナルド・ダ・ヴィンチはリーメンシュナイダーより一回り年上で、ミケランジェロ・ブオナローティは15歳年下だということもわかる表を印刷して持っていきましたが、そこまで突っ込んで話すゆとりはありませんでした。

 それにしても私たちの写真集は重いのです。清瀬駅までは連れ合いが車で担当してくれましたが、東久留米の駅から成美教育会館まで歩くには2冊に絞っても荷物は重いし、暑いしで、汗だくになって到着。しばし涼んで汗が引いてからスタジオにお邪魔しました。

 先日我が家まで取材に来てくださった局長の小梶雅善さん、番組で対談する小平市役所勤務の新井啓明さん、パーソナリティーの柳瀬ゴローさんとご挨拶してから簡単な打ち合わせ。柳瀬さんとは同じ清瀬の住人ということでお話が弾みました。でも「途中で音楽を流すのですがどんな曲が良いですか?」と小梶さんに聞かれ、困ってしまいました。私は昔から音楽を聴きながら勉強とか作業とかするのが苦手でパッと思い付かないのです。流すとしたら曲名を覚えられない中世の音楽とか…。正直、今はやっている曲もよく知らない人間なので冷や汗をかいていると「ローレライならどうかな」と小梶さん(もしかしたら柳瀬さん?)。柳瀬さんが「由紀さおりバージョンならありますよ」と言ってくださってホッとしました。それなら私もメロディーが思い浮かぶし楽しめます。由紀さおりさんの歌声も好きですし、連れ合いもさおりファンです。

 いざ「ゆったり小平」の番組が始まりました。初めは小梶さんと新井さんのやり取りで、私は隣の部屋でスタンバイ。途中から私も収録スタジオに入りました。何をどれだけ話したのか記憶はぷっつんと飛んでいてよく思い出せません。友人によると「最初は緑さんの声が小さくて、緑さんのマイクのボリュームを上げてもらえないかな、と思っていたら、だんだん緑さんの声も話し方ものってきて、もうすっかりいつもの緑さん。緑さんの熱意、一生懸命が伝わってきてとてもいい番組でした。」とのことでした。ホッとしました。
 帰宅後、連れ合いからは「良かったよ。でもせっかく同時代の作家の話を小梶さんが振ってくれたのにあまり触れなかったのが残念だったね」と注意が。はい、作者名がパッと出てこなかったんです。でも今回の写真展では、2019年に作った同時代の作家たちのパネルに加えて2022年、2023年に訪ねた小さな教会の新しく作ったパネルも展示しますのでご覧ください。

 番組の最後に小平市の新井さんから今後の行事の紹介がありました。ルネこだいらで由紀さおりさんのコンサートも開かれるそうですし、「キーウ・クラシック・バレエ くるみ割り人形」の案内もありました。私の孫はバレエを習っていて今年3月の発表会の演目が「くるみ割り人形」だったのです。我が家にはドイツの故ペーターからいただいたくるみ割り人形があったのですが、ずっと屋根裏部屋に鎮座していたのを、この発表会後は玄関に置くようになりました。そんなご縁もあり、会場のルネこだいらは近いし、孫たちも興味があったら行けるかもしれないと思って新井さんがお持ちだったチラシをいただいてきました。以下にご紹介しておきます。

 

▶なんだか繋がりを感じたくるみ割り人形でした。



※このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015-2024  Midori FUKUDA


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

355. 写真展では私たちの本をお安く販売します。

2024年09月05日 | 旅行

▶「写真展のお知らせ」に書いておきたかった本の話です。

 


これは今まで発行したリーメンシュナイダー写真集です。左上から1巻目、2巻目と並んでいます。
 2008年以来、
教会や美術館を回るときに持ち歩いた1,2巻目は特に表紙がすり切れています。

 

▶上の写真は今まで自費出版してきた5冊のリーメンシュナイダー写真集です。

 9月4日に発送した「写真展のお知らせ」で書くつもりでいたのは、この写真集の2~5巻(初巻は完売)と、下に写真を載せた教育関係の本7冊について、「写真展においでいただいた方にはお安く販売します」というお知らせでした。どの本を選ばれても構わないので、何冊かまとめてお買い上げいただくと冊数に応じて以下のようにお安くなります。ご自宅でゆっくり眺めていただきたくて、このように設定いたしました。

・1冊お買い求めの方…… 5,000円
・2冊お買い求めの方…… 9,000円
・3冊お買い求めの方……  12,000円
・4冊お買い求めの方……  15,000円

 

▶下の写真は主に退職してからまとめた教育実践の本です。


こちらは教育実践記録です。


『劇遊びを遊ぶ』は小池タミ子さんと平井まどかさん共編、『ことばで遊ぼう 表現しよう』は日本演劇教育連盟の仲間と福田三津夫の共著、他4冊は三津夫の著書です。右下の本だけ福田緑著です。
 
どの本をお選びの場合でも、合計の冊数でのお会計とします。

・1冊お買い求めの方…… 1,500円
・2冊お買い求めの方…… 2,800円
・3冊お買い求めの方…… 3,900円
・4冊お買い求めの方…… 4,800円
・5冊お買い求めの方…… 5,500円
・6冊お買い求めの方…… 6,000円
・7冊お買い求めの方…… 6,300円

 
▶その他の販売品について

・「リーメンシュナイダー資料集」改訂版…… 200円
・クレークリンゲン、ヘルゴット教会用チャリティー絵はがき…… 1枚100円、
6枚セット500円

なども販売する予定です。絵はがきの純益は2025年の旅で、もう一度クレークリンゲンに行って手渡ししてきます。
皆さまのご協力をよろしくお願いいたします。

※このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015-2024  Midori FUKUDA

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

354. 近隣の市にお住まいの方へ写真展 No.3のお知らせを郵送しました。

2024年09月04日 | 日記

▶2022年9月28日のクレークリンゲン新聞


これはクレークリンゲンにあるヘルゴット教会のマリア祭壇前で写してもらった写真です。

 

▶2024年9月4日にこの記事を載せた写真展のお知らせを郵送しました。

 今年、「福田緑写真展 No.3  祈りの彫刻 リーメンシュナイダーと同時代の作家たち」を地元清瀬市にある「カフェギャラリー縁(えん)」で開催することはこのブログでもお知らせしていましたが、皆さんがブログを読んでいるわけではないので、長いお付き合いのある友人・知人に加えて今回は清瀬市・東村山市・東久留米市にお住まいで、今までのリーメンシュナイダー写真展 初回とNo.2に来てくださった方にはチラシを郵送しようということになりました。本来なら全員に送りたいところですが、おそらく5年間の間に移転した方もいらっしゃるでしょうし、その作業エネルギーが持てず、申し訳ないと思いながら上記3市にお住まいの方に絞った次第です。なお、来館者名簿にメールアドレスを書いてくださった方にはチラシの載っているブログのリンクをご案内しました。

 ここ数日連れ合いの三津夫と作業を進めてきて今日(9月4日)午前中にようやく発送することができました。過去2回分の来館者でお名前とご住所を記入してくださった方は総計599名となっています。その名簿を眺めながら住所をチェックしていると目はチラチラ、どこまで見たのかわからずに行ったり来たり。何度も数え直しをしなければならず、やはり年齢を感じます。その文面をここにコピーしておきます。

 

**************************************

   「福田緑写真展 No.3 
  祈りの彫刻 リーメンシュナイダーと同時代の作家たち」
                              開催のお知らせ

 *この手紙は、過去2回の「福田緑写真展」いずれかに来てくださった方々、またメールや電話等でご連絡をくださった方々、そして連れ合いの三津夫と私が来ていただけると嬉しいと思っている方々に  お送りしています。


 酷暑の日々が続きますが、お元気でお過ごしでしょうか。
 国分寺で開いたリーメンシュナイダー写真展から2年半が過ぎました。コロナ後の旅行ではクレークリンゲンのヘルゴット教会に皆さまが買ってくださったチャリティー絵はがきの寄付を届けて参りました。その折に地元の新聞から取材を受けました。そのときの新聞記事です。

(トップの写真)

※この記事の翻訳を読みたい方はgooブログ https://blog.goo.ne.jp/riemenschneider_nachfolgerin/
  または「リーメンシュナイダーを歩く」から検索していただき、「274. 17回目のドイツ旅行(2) 新聞    記事の翻訳です。」をご覧ください。探しにくかった場合は、以下のアドレスにメールをお送りいただけましたら    リンクのアドレスをお送りいたします。   midfk4915@yahoo.co.jp

 今回は昨年(2023年)撮影してきた8月15日の「マリア昇天礼拝」の様子を展示します。なかなかこの日に居合わせるのは難しく、私も生涯2度目の体験でしたが、皆さまにも味わっていただければと、光の移ろう様子を12枚の新しいパネルにしたものです。
 それと共にリーメンシュナイダーと同時代の作家たちの作品(チラシ裏面参照)も、新作パネルを追加して展示します。詳しくは以下のブログでご覧ください。写真展No.2では人気の絵はがきで売り切れとなっていた聖母子像などを、今回は追加印刷してご用意してあります。
 
 写真展会場の「カフェギャラリー縁(えん)」は西武池袋線秋津駅北口から徒歩1~2分です。JR武蔵野線新秋津駅からは約10分です。10月31日(木曜日)は休館日となっておりますのでご注意ください。私は休館日以外は全日在廊の予定です。今回は、コロナ禍ではできなかったリーメンシュナイダーに関するお喋りを皆さんとゆっくり楽しみたいと思っています。
 皆さまのお越しをお待ちしています。


※なお、チラシをさらにご要望の方は、必要枚数と郵便番号、ご住所、お電話番号をお書きの上、9月末までにメールか郵便でお知らせください。

**************************************

 ここまでお読みになって最初の2行の文章が気になった方がいらっしゃるのではないかと思います。   
 はい、最初、私は全員に送るつもりでいたのでついそのままの気持ちで書いてしまいました。でも結局3市に絞ったのに文面を修正し忘れていたのでした。お友だち関係の中で「私にはお知らせが来たけど、あなたには来てないの?」というやりとりもあるかもしれないと思い、今になって申し訳ないと思っています。そうした方にはどうぞこの事情をお伝えください。よろしくお願いいたします。


▶もう一つ書き忘れたこと

 そして発送した後で連れ合いから「あ、本の安売りについては書いたっけ?」と質問が。いいえ、そのことも書き忘れていました。その内容は次号にまとめて書きます。

※このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015-2024  Midori FUKUDA

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする