▶︎15回目のドイツ旅行(27)ヴュルツブルクのマリエンケッペレ
マリエンケッペレの屋根
朝食を食べにレストランに行くと、大変小さなスペースではありましたが食事内容はとても良く、サラダもハムも果物もあり、卵は希望に応じて調理してくれるシステムでした。これがサービスでいただけるなんてちょっと嬉しいと思えるほどでした。
食後、他の部屋でもぬるいお湯すら出ないのか確認しようと受付に行くと誰もいません。レストランから出てきた女性4人組に確かめたら、機械の故障で月曜日にならないと直らないのだそうです。(すぐに修理に来てくれる日本とは違いますね。)どの部屋でも水しか出ないことがわかったので、他の部屋やホテルを探すよりはがまんしようということになりました。
ペーターが10時に迎えに来ることになっているのでエレベーターで降りようと思ったらまったく動きません。明日は大丈夫だろうかと不安になりました。4階分をトランクを持って降りるのは大変です。数えながら降りたら80段もありましたから。
2日続けてのフランケン博物館。今日の目的はペーターがリーメンシュナイダーザールの奥にある小さなモデルを見せたいと言ったこと、三津夫が昨日見たPeter Dellのカタログを買いたいと思ったことの2点です。ペーターの案内で行くと、ガラスケースの中に砂岩か木で作った小さなモデルがあり、最初はそれに線を書き入れ、測って2倍、3倍と大きくしていく技法を説明してあるのでした。リーメンシュナイダーが作ったものかと勘違いして勇んでいったのでしたが、ペーターはリーメンシュナイダーもこうやって作ったんだよと言ったようでした。私のリスニングもまだまだです。帰りがけにカタログを買い、目的は達成できました。
ここでペーターが「マリエンケッペレのキリストの道行きという彫刻がきれいになったんだよ。見に行ってみるかい?」と聞きました。マリエンケッペレとは聞いたことがありませんでしたが、マリエンベルク要塞からの景色で、一つ谷を越えた山の中腹に見えるきれいな葱坊主の屋根の教会のことだったのでした。景色としては目立っていたため気になりながらも行ったことがありませんでしたので大賛成! 私たちを山の麓で下ろしてくれて、ペーターは「上で待っているよ」とのこと。あとで地図で確認したところ、グーグルマップでは「Wallfahrtskirche Käppele ケッペレ巡礼教会」と書いてあり、「マリア」ということばはついていませんでした。地元の人たちの呼び方なのでしょう。
祠Ⅵ 十字架を運ぶキリスト
上の写真のような祠(ほこら)がⅠ(キリストの逮捕の場面)からスタートして段々に上がり、ⅩⅣ(キリストの埋葬)まで続きます。本来ならキリストの復活場面もあるはずなのですが、見落としたのでしょうか。ⅩⅣの埋葬場面でたまたま手前の女性の服がよく見えたのですが、砂岩の彫刻なのに模様がくっきりと刻まれていました。
頂上の教会入り口まで登るとペーターがベンチで待っていてくれました。教会の中はミサの最中。邪魔にならないように脇の小さなカペレに入ると不思議なマリア像がありました(写真、下)。黒いマリアは時に見かけますが、どう見ても顔が大きく、体とのバランスが合っていない感じがします。ペーターが献金して2本の蝋燭を持って来てくれました。私たちはそれに火を付けてマリア様の前に置き、最近とみに大きく足をひきずるようになった「ペーターとイングリッドの足をお守りください」と祈ってきました。
この後、ペーターの家に戻り、イングリッドお手製のシュパーゲルトーストをいただき、帰りがけに「今朝友だちの庭で拾ったクルミだよ。」とどさっとクルミの実を手渡され、ホテルに戻りました。これでクルミは2袋になりました。ペーター、イングリッド、今日も一日、ありがとう!
※このブログに掲載したすべての写真のコピーをお断りします。© 2015 Midori FUKUDA