▶心のエネルギー満タン
お正月に咲いていたシクラメン
前回書くゆとりがありませんでしたが、4月20日(金)に丸善プラネットに行ってきました。今回は正式な編集会議で、夫は大学の授業もあり、一人で出掛けました。退社している公文さんが何と今回私の編集には力を貸してくださることになったと聞いたのは2月だったか3月だったか、いずれにしても大変心強いチームとなりました。
丸善プラネットの会議室で5名の方とお会いしました。デザインや文字入力をしてくださる石井眞知子さん、画像の編集や地図などを担当して印刷まで仕上げてくださる加藤陽子さん、目を光らせて本の全体の校正を担当してくださる公文理子さん、丸善で様々な調整を行ってくださる岩野博子さん、そして編集チームをまとめて進行してくださる白石好男さんです。 私のうるさい注文に耐えて続編を作っていただいたメンバーなので、大船に乗った気分です。三月末に送った原稿を、すでにそれぞれの立場でお試し用の原稿や質問票を作成してくださっていました。
ここで最初に話し合われたのが本のタイトルでした。夫と相談して『新・祈りの彫刻 中世ドイツを歩く』にすると申し出ていたのですが、どうも素直に了解という返事がいただけず、「それについてはまたお話ししましょう」と書かれていたので何かひっかかるものがあるのかなぁと思っていました。けれど、この日の話し合いでようやく理由がわかりました。このタイトルでは「リーメンシュナイダー」という検索のキーワードがないため、今までのせっかくのリーメンシュナイダー本という積み重ねが途切れることになってしまう、というのです。「う~ん、なるほど…」と思える話でした。5人が5人とも口をそろえて「リーメンシュナイダーのキーワードをなくしてしまったら勿体ないです!」と言いきるので、これについては考え直さざるを得ません。私たちとしても、自腹を切って全写真をカラーで印刷するわけですから、少しでも多くの方に本書を手にとって見ていただきたいという思いは同じです。ここは夫を説得するしかありません。これが宿題の一つ目。その他、ここはどうしたらよいか、このアルファベットは何ということばの略かなどの意見を求められ、相談をして2時間ほどで会議を終えました。公文さんからは早速たくさんのチェック項目の一覧表を出されました。合計5つの宿題を持って帰宅。22日には地元で会合があり、そのための準備もしなければなりません。残すは1日のみ。
この日の夜、夫にタイトルについて理解を求め、
『新・祈りの彫刻 リーメンシュナイダーと同時代の作家たち』
と決め直しました。これで検索のキーワードも継続しますし、リーメンシュナイダー三部作の完結編という位置付けもはっきりします。
翌21日の土曜日は全国で異様な暑さとなり、世間は大変なことになっていたようですが、私は一歩も外に出ずに部屋の中で腕まくり、足まくりで必死に調べ物をして公文さんの細かな質問に回答していきました。あぁ、この感覚! 2冊目を作るまでのバリバリと音がするようなエネルギーが再び出てきているのです。あんなに重かった出版という車がぎしぎしと動き出したんだと実感した一日でした。これも丸善での編集会議で心のエネルギーが満タンになったおかげだと、たくさんの刺激をくれたメンバーの皆さんに心から感謝しています。
※別件ですが、シャピュイさんからお返事があり、ジュリアン・シャピュイさんとお呼びするのが正しいとわかりました。今後はそう書き、呼ばせていただきます。今までの文章まで直すことはしませんが、ご了解ください。
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