りとるぱいんわーるど

ミュージカル人形劇団“リトルパイン”の脚本の数々です。

“チュー吉くんと仲間たち” ―全1幕―

2014年05月14日 21時48分13秒 | 新作(人形劇用)



   
    



    〈 主な登場人物 〉

    チュー吉   ・・・   子ネズミ

    ワン太郎   ・・・   チュー吉と仲良しの犬

    ミーナ   ・・・   ネコ

    じいさんネズミ

    ポン太   ・・・   チュー吉の友達ネズミ

    コーラス



― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪



    ――――― 1 幕 ―――――

         音楽流れ、幕が開く。
         上手より一匹のネズミ(チュー吉)
         走り登場。

  チュー吉「おーい!!みんなー!!」

         上手、下手より其々ネズミ達登場。
         歌う。


    



    チュー吉“家の隅で         コーラス“ネズミ
          ひっそり住む             ネズミ
          だけどみんな             ネズミ”
          素敵な仲間
          小さいけど         コーラス“ネズミ
          生きてるんだ             ネズミ
          こんな場所で             ネズミ”
          隠れてるけど”

  じいさんネズミ「チュー吉、おまえまた人間の家の中へこっそり
           行って来たそうじゃないか。人間の家には、ネコ
           や犬だっておるんじゃ。気をつけんといかんぞ。」
  チュー吉「うん、分かってるよ、おじいさん!」

    チュー吉“僕らみんな        コーラス“ネズミ
          共に暮らす               ネズミ
          肩寄せ合い              ネズミ”
          楽しく過ごす
          危険がある        コーラス“ネズミ
          不安もある              ネズミ
          だけど側に              ネズミ”
          大切な仲間だ”

         ネズミ達下がる。
         音楽変わり、ネズミ達と入れ代わる
         ように、ポーズを決めた一匹のネコ
         (ミーナ)上がり歌う。

    ミーナ“私はネコ           コーラス“ニャア
         美しいこの毛並み
         私はネコ                 ニャア
         誰もがみとれてるわ
         伸びやか                 ニャア
         長い手足に               ニャア
         視線集まる               ニャア
         いい気分                 みんなが憧れる
         私はネコ                 素敵”
         誰よりも一番

         私はネコ           コーラス“ニャア
         自由気ままのんびり
         私はネコ                 ニャア
         好きなように暮らすの
         いつでも                 ニャア
         気の向くままに             ニャア
         行きたいとこへ             ニャア
         好きに行く                夢のような暮らし
         私はネコ                 本当”
         誰もが羨むわ”

         ミーナ、一旦下手へ優雅に去る。
         入れ代わるように上手より、回りを
         キョロキョロ見回しながら、2匹の
         ネズミ(チュー吉、ポン太)ゆっくり
         登場。

  チュー吉「(幾分、声をおさえて。)こっちだよ、ポン太!」
  ポン太「待ってよ、チュー吉・・・」
  
         その時、下手より紙くずが飛んでくる。

  チュー吉「(飛んできた紙くずを、うまく避けるように。)おっと・・・
        !ほっ!」
  ポン太「何なの?この紙くずは・・・」
  チュー吉「ネコのミーナが、自分の回りのゴミを放り投げて、自
        分の居場所だけ綺麗にしてるんだ。」
  ポン太「ネコ!?」
  チュー吉「それよりミーナがリビングでゴロゴロしてる今のうちに
        、このチーズを頂いて行こう!」
  ポン太「うん!僕、チーズ大好きさ!」

         チュー吉、ポン太、横に置いてあった
         チーズを手に取る。

  チュー吉「(下手を見て。)あ!ミーナが来るぞ!急げ、ポン太!
        」
  ポン太「う・・・うん。」

         チュー吉、ポン太、チーズを持って上手
         へ去る。
         入れ代わるように下手よりミーナ、再び
         登場。歌う。



    



    ミーナ“私はネコ           コーラス“ニャア
         美しいこの毛並み 
         私はネコ                 ニャア
         誰もがみとれてるわ
         伸びやか                 ニャア
         長い手足に               ニャア
         視線集まる               ニャア
         いい気分                 みんなが憧れる
         私はネコ                 素敵”
         誰よりも一番・・・”

         (その時、犬の吠える声。)

  ミーナ「キャーッ!!犬よ!!犬だわ!!」

         ミーナ、下手へ走り去る。
         入れ代わるように上手より、
         一匹の犬(ワン太郎)、大笑い
         しながら登場。

  ワン太郎「(笑って。)あのミーナの顔!ちょっとばかしテープに
        吹き込んだ犬たちの鳴き声を聞かせてやりゃあ・・・飛
        んで行っちまいやがった!おっと・・・」

         音楽流れ、ワン太郎歌う。

        “俺様には
         誰だって敵わないんだ
         この家では俺が一番
         俺様には
         逆らうことはできないぜ
         俺が牙をむけば恐ろし
         犬の中の犬
         誰よりも力が
         みなぎる腕だ
         ちっぽけな世界だけれども
         さぁ 腕自慢の奴
         ほら かかってくるなら
         俺が
         ここで
         相手になるぜ”

         その時、上手よりチュー吉登場。

  チュー吉「ワン太郎さん!」
  ワン太郎「よぉ、チュー吉。」



    



  チュー吉「ありがとう!いつもミーナを追い払ってくれて。」
  ワン太郎「いいってことよ。俺様もおまえのそのちっこい手には
        、いつも世話になってるからな。この俺様の広い背中
        をかくのに、おまえのその手がうんと役に立つのさ。
        それより、じいさんにチーズを持って行ってやったの
        か?」
  チュー吉「うん!おじいさん、とっても喜んでたよ。」
  ワン太郎「そうか。よかったな。」
  チュー吉「うん!ねぇ、ワン太郎さん!いつものやってよ!」
  ワン太郎「おっ!そうか?じゃあ・・・」

         ワン太郎、トランペットを取り出し吹く。
         (横でチュー吉、楽しそうに聞いている。)
         チュー吉、歌う。

        “僕たちには
         目に見えない絆がある
         姿形
         たとえ見た目が違ってても”

         チュー吉、ワン太郎、笑い合う。
         そこへ上手より、じいさんネズミ
         杖をつきながら、ゆっくり登場。



    



  じいさんネズミ「チュー吉や・・・」
  チュー吉「(爺さんネズミを認め。)おじいさん!どうしたの?こん
        なところへ!」
  じいさんネズミ「いやなに、おまえさんが毎日こっそり、どんな所
           へ行っているのか、少しばかり興味があってな。
           (笑う。)それに、おまえさんがいつも世話になって
           おる、ワン太郎さんとやらにも一度礼を言わんと
           な。」
  ワン太郎「え?」
  じいさんネズミ「あなたがワン太郎さんですかの?いつも孫の
           チュー吉が世話になりまして、ありがとうございま
           す。(頭を下げる。)」
  ワン太郎「いやぁ・・・世話だなんて・・・(照れ臭そうに。)それよ
        りじいさん、ここは矢っ張りそんなに安全な場所じゃあ
        ないんだ。早いとこ壁の中へ戻った方がいい。」
  チュー吉「そうだよ、おじいさん!僕も一緒に帰るから。」
  じいさんネズミ「そうじゃな。もっとゆっくり家の中を見学したいと
           こじゃが、そうするとしようかの。」

         その時、下手よりミーナ登場。

  ミーナ「ふうん・・・そう言うことだったのねぇ・・・」
  ワン太郎「ミーナ・・・」
  ミーナ「どうりで私の大切な高級チーズが、ちょくちょくなくなると
      思っていたら・・・そんなじいさんのお腹を満たしていたな
      んて・・・。そう言うことなら、チーズの代わりに・・・あなた
      に私のお腹を一杯にしてもらうわ!!」

         音楽流れる。   ※

  じいさんネズミ「なんと・・・!?」
  チュー吉「おじいさん・・・!」

         チュー吉、じいさんネズミ、ワン太郎
         ゆっくり後退りする。

  ミーナ「さぁ・・・誰から頂こうかしら・・・(舌なめずりする。)」

         チュー吉、じいさんネズミ、ワン太郎
         上手方へ逃げ出す。

  チュー吉・じいさんネズミ・ワン太郎「わあーっ!!」

         ミーナ、歌う。

        “食事の時間よ お腹が空いた
         そう言えば今日は食事はまだだわ
         美食家の私 味には煩い
         だけどネズミは大好物なの”

    コーラス“逃げても       ミーナ“無駄なことだわ
          匂いで             見つけてみせる
          自慢の             この嗅覚で
          捜して”             あげましょう
                            私の胃袋を
                            満たす為にね”

  ミーナ「さぁネズミ共、待ちなさい!!」

         ミーナ、上手へ走り去る。
         入れ代わるように、上手よりじいさんネズミの
         手を引いたチュー吉、走り登場。
         下手へ走り去る。
         ワン太郎、後ろを気にするように振り返り
         ながら、チュー吉たちに続く。
         一時置いて上手よりミーナ、チュー吉たちを
         追い駆けるように登場。下手へ去る。

    コーラス“さぁ 逃げろや逃げろ
          捕まるとどんな目にあうか分からない
          逃げろや逃げろ
          追い駆けて来たぞ怖い顔で
          さぁ 後ろは向くな
          すぐそこに奴の足音が聞こえる
          走れ走れ
          自慢の足をつかって撹乱だ”

         下手よりチュー吉、じいさんネズミの背中を
         押しながら登場。(じいさんネズミ、座り込む。)
         チュー吉、歌う。

        “そんなに言うなら捕まえてみろ
         僕たちはネズミ 駿足自慢さ
         気取った奴には捕まるもんか”

  チュー吉「(じいさんネズミの側へ。)大丈夫?おじいさん。」
  じいさんネズミ「ああ、わしなら平気じゃよ。(下手方を見て。)さ
           ぁ来たぞ。」
  チュー吉「うん!」

         チュー吉、じいさんネズミに手を貸し、
         上手へ急ぎ足で去る。

    コーラス“きたぞ きたぞ きたぞ きたぞ
          きたぞ きたぞ きたぞ
          きた きた きた きた きた きた”

         ミーナ、下手より幾分疲れた様子で
         走り登場。(上手へ走り去る。)
         続いてワン太郎、下手より走り登場。
         首を傾げながら上手へ走り去る。

    コーラス“さぁ 逃げろや逃げろ
          もう少し奴の息があがってきたぞ
          逃げろや逃げろ
          ネズミには足では敵わない
          さぁ 来たぞ来たぞ
          息を切らせて足はフラフラ走れない
          ここだここだ
          捕まえられるものなら
          どうぞ捕まえてみてごらん
          僕たちはこの場所にいる”

         上手よりチュー吉、じいさんネズミ登場。
         (上手方を見ている。)
         ミーナ、フラフラした足取りで上手より登場。

  ミーナ「待てー・・・待って・・・待って・・・待ってちょうだい・・・」

         ミーナ、チュー吉たちの回りをヨロヨロ
         回り、倒れ込む。
         続いて上手よりワン太郎登場。

         
         
    





 ――――― “チュー吉くんと仲間たち”2へつづく ―――――








   
      5月14日(水)

      今日は台詞練習日でした~(^^)v
      次回、録音です・・・(>_<)










   

  ※ この曲、運動会の駆けっこなんかでよくかかる、皆様一度
    は耳にしたことがある有名な定番ソングであります^^;
    歌詞を合わせて歌ってみてください"^_^"


― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪ ― ♪


  (どら余談^^;)

  夏公演の1作は、このチュー吉くんが主人公の、もう少し・・・
  淡い思い絡みのしっかりしたお話になります"^_^"
  このチュー吉くんのお人形の出来が思いのほか可愛くて、
  もっと皆さんに見てもらう為に登場させたくて書いたお話
  です・・・(^^)v
  お話の都合上、じっくり見てもらう程登場・・・はしませんが
  ・・・^_^;
  



        動きがとても可愛いチュー吉くん♪

         
        「夏公演、僕に会いに来てね!!」

        

  

   5月6日(火)

   休日とは、“あっ”と言う間に過ぎ去るものですね・・・(>_<)
   まだあと2、3日・・・心の充電時間が欲しいなぁ・・・と・・・。
   
   













































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