メガネを新調しようと,家の近所のメガネ屋さんA店をのぞいてみた。店員さんいわく。「当店は製造小売なので,お安い」,そして「工場のある地元○○では知らないものはいない一流会社であり,品質は最高」とのご託宣。さらに,「当社の経営理念はこれこれである。このパンフレットを読んで欲しい」と経営理念が書かれているという印刷物を私に差し出した。
よれよれの半パン,小汚いハッシュパピーを履き,はげかかった風采のあがらないジイサンではあるが,「俺にも小金はある。安さでメガネを選ぶつもりはない」「この店の経営理念を言う前に,メガネ選びのポイントを教えてほしい」・・・・・・・・・。
いささかムッときた。メガネは買わず,もちろんパンフレットは受け取らず店を出た。
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┗■ 眼鏡市場 ピーク時の6000億円から35%減の4000億円程度に縮小
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日本国内の眼鏡市場は,ピーク時の6000億円から,いまでは35%減の4000億円程度に縮小した。首都圏を営業地盤とするメガネスーパー(ジャスダック上場)は債務超過に陥り,投資ファンドの支援を受けて他経営の立て直しを図っている。
現在の首位は「眼鏡市場」を展開するメガネトップ。メガネトップは東証1部上場で2013年3月期の売り上げは676億円強。MBO(経営陣が参加する買収)で社長の資産管理会社が48%強の株式を取得。その後、全株式を取得して9月に上場廃止。
2位は三城ホールディングス(東証1部上場。パリミキや子会社の金鳳堂の店名でチェーン展開している。金鳳堂は百貨店向けのみ)である。2013年3月期の売り上げは554億円強である。
3位は「JINS(ジンズ)」ブランドで均一料金の眼鏡を販売するジェイアイエヌ。2013年5月30日にジャスダック市場から昇格し、東証1部に上場した。現在の国内店舗数は212店(13年2月時点)。
東証1部上場を果たした今年5月末の記者会見で田中仁社長(47.8%の株式を持つ筆頭株主でもある)は、「5年前後で売り上げ1000億円を達成したい」と語っている。目論見通りに行けば、メガネトップ,三城ホールディングスを凌駕し眼鏡市場のガリバーとなる。
ジェイアイエヌの田中社長は,近い将来「日本と海外の売り上げを同じ規模にしたい」とも語る。
◆ ジェイアイエヌ トップメッセージ 出典: http://www.jin-co.com/company/topmessage/
13世紀後半にイタリアで発明され、16世紀に日本に伝わったと言われているメガネ。しかし、それから何百年もの時を経た現在まで、その用途や価値観はほとんど変わっていません。
そこで、私たちJINSは、メガネのさらなる可能性を追求し、これまで変わることのなかったメガネの歴史を大きく変えていく試みを始めました。
まずは、SPA方式の導入によりメガネの低価格・高品質を実現させ、従来のメガネの常識を突き破ることに成功。さらに、軽量メガネブームを巻き起こした「Air frameR」や、パソコン用メガネという新習慣を広めた「JINS PCR」など、新しいアイウエアを他社に先駆けて次々と世の中に送り出し、日本の人々のライフスタイルにイノベーションを起こしてきました。
そして2013年、さらにJINSがメガネの歴史を変えていくために、世界進出を本格化させます。メガネ業界のSPAという世界でも例のない革新的なビジネスモデルは、2011年に日本代表として出場した「ワールド・アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー2011」でも注目され、世界展開への可能性の高さを認識できました。
今後は、すでに出店を拡大している中国だけでなく、アジア諸国・アメリカ・ヨーロッパなど、世界中の人々のライフスタイルにもイノベーションを起こします。
これからも私たちは、既成概念にとらわれることなくメガネの常識を覆し、全く新しい付加価値を持った商品やサービスを提供していきます。そして、世の中に「あたらしい、あたりまえ」を創造し、アイウエアで人々のライフスタイルの質を高めたいという「志」をJINSの企業活動の根幹として、私たちにしかできないイノベーションを起こし続けていきます。
誰も思いつかなかったアイデアで、メガネの歴史を変えるイノベーター〈革新者〉として、世界No.1のアイウエアカンパニーになることを目指します。
2013年5月 株式会社ジェイアイエヌ 代表取締役社長 田中 仁
一言添えます:私の家の近所には,パリミキやJINSの店はありません。