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明治の恋: 窪田空穂と妻亀井藤野の往復書簡-

2019-01-08 00:33:30 | 人生100歳時代

明治の恋: 窪田空穂と妻亀井藤野の往復書簡に収められているのは、窪田空穂(くぼた うつぼ・1877年(明治10年) - 1967年(昭和42年))と亀井藤野が結婚前に交わした数多くのみずみずしい恋文である。高等小学校の代用教員と生徒として知り合った二人が、文学青年と女学生として再会し恋を成就させるまでの往復書簡は、若者らしく真率で初々しく、深い苦悩やあふれる歓喜を率直に綴っていて、読む者の胸をどきどきさせる。

しかし,亀井藤野は結婚後わずか十年で、産褥の病により二人の子を残して急逝する。聡明な薄幸の人であった。

 本書は、手紙が育む恋の豊かさを教えてくれる。書いて返事を待ち、読んでまた書く‥…・即レス(書き込みに対して即座に返信すること)が当然の現代から見れば、気の遠くなるような時間をかけて、想いが形になっていく。「明治の恋」のそんな豊かさを垣間見て,心惹かれる思いの書である。

明治の恋: 窪田空穂と妻亀井藤野の往復書簡

師弟の愛は禁じられた恋か。怜悧な少女亀井藤野の迸る情熱の行方―近代短

歌の最高峰、若き日の窪田空穂との愛を育む、みずみずしい往復書簡集。

河出書房新社 H28年10月刊 1500円

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