金融庁 鹿児島興業信組に公的資金32億4000万円投入

　金融庁は金融機能強化法に基づき，全国信用協同組合連合会を通じて鹿児島興業信用組合（鹿児島市）　http://www.ka-kousin.co.jp/　に32億4000万円，愛知県中央信用組合（愛知県碧南市）　http://www.aichi-kenshin.co.jp/　に30億円の公的資金を投入すると発表した。来年１月に三河信用組合（愛知県蒲郡市）との合併を控える愛知県中央信組には，合併後の来年3月に30億円を資本注入する。この措置は，金融庁が金融機能強化法に基づき実施するもので，財政基盤を強化し，地域の中小企業への円滑な資金供給が滞らないようにするものである。

　金融庁は，地域の金融機関が中小企業などに資金を貸し出す際には，担保があるかどうかだけでなく，事業が成長するかどうかの将来性をもとに判断するように促していて，２つの信用組合が公的資金をどのように活用するのか注目される。

▼鹿児島興業信用組合

　鹿児島興業信用組合の2016年3月期決算は，当期純利益が，前の年と同じ時期のおよそ2億2100万円の黒字から約3億6000万円の赤字となった。こうし経営状態から，金融庁は資金繰りを支える必要があると判断し32億4000万円の公的資金の投入を決めた。
興信では，公的資金の投入で，不良債権比率を現在よりも半減させ，支店の統廃合などにも取り組みたいとしている。
　鹿児島興業信組は，鹿児島県内一円が営業エリアで，2016年3末の自己資本比率は7.30％。

　　　　　　　　　　　source：　http://www.ka-kousin.co.jp/disc/pdffiles/2016minidisc.pdf


◆ 金融機能強化法
   金融機関の経営が厳しくなる前に，予防的に公的資金を入れて資本を増強する仕組み。2004年8月に施行された。リーマン・ショック後の2008年12月には，中小企業への貸し渋りを防ぐため公的資金を活用しやすいように改正。信組の上部機関に公的資金を直接注入できるようにした。全信組連は，国から受けた公的資金を原資に個別の信用組合を支援する。

　

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 　鹿児島県では，2009年に南日本銀行（本店　鹿児島市）がに公的資金が注入されている。

 

　 南日本銀行－公的資金注入と経営強化計画　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　－　　　2009-05-06

◇南日本銀行の評価損は194億円
　
　公的資金の注入を受けた南日本銀行（本店　鹿児島市）の4月30日付けの発表によると，2009年3月期の有価証券の評価損額が193億9900万円になる。公的資金注入が決まった3月13日時点では、202億円程度を見込んでいたが、市況の回復で損失幅が縮小した。連結業績見通しは2009年3月13日に公表した予想と変更はない。

　　　－－－－－－－－詳細は，南日本銀行ＨＰ（ＰＤＦで掲載）　

　出典：南日本銀行ＨＰ　http://www.nangin.com/

▼南日本銀行-2009年3月期決算（連結）の業績予想の修正南日本銀行は，純損益の赤字幅が昨年10月発表の37億5000万円から拡大し，83億円の赤字になる，と発表した。
　期末の業績予想によると、一般企業の売上高に当たる経常収益は、１０月発表の前回予想と変わらず１８８億円（前期は２１３億７５００万円）。経常損益は前回予想の５５億円の赤字から、１１０億円の赤字（前期は１７億２０００万円の黒字）になると見込む。
　自己資本比率は、新たな算定方式が導入されるため７％程度を維持する見込み。国内基準の４％は上回るという。

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