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水前寺,八代さんから熟年離婚を考える-野際陽子さんの場合-

2021-06-13 12:10:47 | 女ぷり

水前寺清子,八代亜紀さんの姿から-当世熟年離婚を考える・2  千葉真一さんと離婚・野際陽子さんの場合-・

 

 歌手の八代亜紀(70)さんは,今年1月に個人事務所社長の夫(66)と離婚していたという。八代さんは,「特段に何か(理由)があったわけではありませんが,話し合いの結果,長年のパートナーシップを解消して別々の道を歩んでいくという  結論に至りました」と話している。
 八代さんと同郷熊本県出身の水前寺清子(75)さんも,昨年11月に夫(69)と離婚。前夫は八代さんと同様に水前寺さんの  個人事務所社長だった。水前寺さんは,「人生まだまだこれから!という再出発のつもりで離婚しました」と説明。31年連   れ添ったパートナーには「感謝しています」と語っている。お二人とも円満離婚を印象づけようとしているとも受け取れる。

 八代さん,水前寺さんは,歌手としての自らの働きで経済面では一家を支える大黒柱であった。このご両人の離婚事情に  似るのが,1994年に千葉真一さんとの20年間の結婚生活にピリオドを打った故野際陽子さんの58歳当時の離婚である。

 千葉さんと一緒に一緒に離婚記者会見に臨み、「私のわがままです。千葉真一の妻という感覚が希薄になりフッと忘れてしまうことが多くなった。けじめもつけたかったし,出会った『キイハンター』のころの友達に戻りたかった」と述べている。
 後に,〝千葉は映画監督をやりたい,ハリウッドに進出したいなどの夢を追いかけ,それに費やす金額は半端じゃなかった。借金もした。野際さんはその尻拭いをして,離婚したんだ。金でも女のことでもずいぶん泣かされたのに,それを口にすることは一切なかった。”との後日談も出た。
 (参考:https://www.excite.co.jp/news/article/Asajo_31490/)

 早とちりしてはいけないが,野際さんの離婚を重ね合わせてみて,八代さん水前寺さんの離婚は,「人生100歳時代を見通しての」経済力ををバックグランドとしての女性主導の決断だったでは,と思うのである。
                          この稿続く---

 

 

▼水前寺,八代さんから熟年離婚を考える-ブログ・バックナンバー-

  水前寺清子,八代亜紀さんの姿から-当世熟年離婚を考える・1  2021-06-12

 

 

 存在感のある脇役女優として、お茶の間の好感度が高かかった野際陽子さん。「知的なのにユーモアがある」「なぜ,あんなに元気できれり?」,40代~60代女性や若い男女のファンも多かった。

堺正章さんは,で長年共演してきた女優・野際陽子さんが81歳で亡くなったことを受け「女優という枠から飛び出て,オールフリーで物事にあたる方でした。本当にさみしいです」と,故人をしのんだ。

伊東四朗さんもコメントを出している。「理知的なお顔に似合わずコメディー感覚をお持ちの方で喜劇人の私にとってはとてもやりやすい女優さんでした。台本を補う適切なアドリブには舌を巻きました。もう1度夫婦役をやりたかったです。ゆっくりお休み下さい」。

 

 

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 内気な老女

 信じてもらえないかもしれないが、私は幼少の頃から人見知りで気が弱く、とても内気だった。わがままで、思いどおりにならないと、ところ構わずひっくり返って泣いたりする困った子ではあったらしいが、それはほんの偶さかで、普段、特に人前では、むやみにはしゃだり、首を傾げて可愛らしくオシャマなことを言ったり、友達と派手に喧嘩したりすることの殆ど無い、ごく大人しい目立たない女の子が私の記憶の中の自分の姿だ。

 5歳ぐらいの頃、熟を測る時、誰に聞いたのかこれがカッコいい測り方だと思って口で測っていたら、体温計がポキンと折れてしまったことがあった。困惑と叱られるという思いで暫くの間誰にも言えずにそのままくわえていて、だいぶ経ってから「折れちゃった」と母に小声で告白した。その時の両親の仰天、慌てぶりはいまだに忘れられない。口の中のものを吐き出させ、私を抱えて近くの医院に走った。体温計には水銀が使われていて、それが毒だなどということは勿論知らないから、「飲んでないでしょうね!!」という母の悲鳴のような声に、自分の仕出かしたことの重大さを知り、只々怯えて黙って領いていた。全く、命に係わる気弱さだ。
 戦中戦後の小学生時代、自由を謳歌した中学、高校時代も地味な自分の姿しか恩い出せない。それなりに楽しい少女時代ではあったが、少女雑誌の表紙モデルになったような凄い美人、ピアノコンクールで入賞した人、後に東大に入るような成績優秀な人のいる同窓生の中で、私は何事にも全く自信がなかった。授業中に稀に手を挙げて発言する時など、今では自分でも信じ難いが、立ち上がる前からドキドキして声の震えを必死で抑えていたものだ。
 大学時代は初恋が失恋という悲劇的状況だったから、勿論自分に自信などあるはずはなく、「私は野暮で魅力のない女だ」と思って、〝いい女になるための十か条″を作り地味に努力していた。何時だったか古いノートに書かれたその十か条を実家の納戸で見つけた。そこには〝自分の本心をあからさまに見せず、ミステリアスな女になるべし″なんていうことが大真面目に書いてあり、既に人生の実態をほぼ知ってしまっていた私は、そのいじらしいほどの幼さに大笑いしてしまった。
 NHK時代だって控えめな大人しいアナウンサーだったと思う。様々な失敗をしながら、ひたすら真面目に仕事に取り組み、色恋沙汰もはかばかしく実らず、地味に退局した。

                            出典: 70からはやけっぱち [ 野際陽子 ]     p110~111



   
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