小型機に着陸許可出ておらず 鹿児島空港ニアミス(15/10/12)
>>>鹿児島空港の異常接近(ニアミス)インシデント - 着陸許可の認識に食い違い-
出典:NHKテレビニュース,KTSテレビニュース 毎日新聞,朝日新聞デジタル版,西日本新聞経済電子版
報道によると,10日,鹿児島空港でともに着陸しようとしていた日本航空のジェット機(ボーイング767型、乗客乗員250人)と新日本航空のプロペラ機が異常接近(ニアミス)した。トラブルが起きた午後4時50分ごろ,鹿児島空港の手前(南およそ5.4キロ,高度300メートル)では,全日空のプロペラ機,日本航空の旅客機と,新日本航空のプロペラ機の3機が飛行していた。この問題で着陸許可を巡り,新日本航空のパイロットと空港の管制官の認識が食い違がっており,国の運輸安全委員会が,当時の状況を調べている。
運輸安全委員会の航空事故調査官は,「再発防止のために誰が悪かったのかという犯人捜しではなく,何が悪かったのかという原因を明らかにしたい」と話している。
◆日本航空の旅客機
日本航空の旅客機の操縦室で,衝突防止装置が作動した。日本航空のパイロットは高度を上げながら左に旋回して着陸をやり直し,午後5時6分に無事,鹿児島空港に着陸した。日本航空のパイロットは,新日本航空のプロペラ機が左下に見えたあと,衝突防止装置が作動したと話している。
◆新日本航空のプロペラ機
新日本航空のパイロットは,当時,見えていたのは日本航空の旅客機ではなく、それより先に着陸しようとしていた全日空機で,管制官から「その航空機に続け」と指示されたため全日空機に続こうと着陸コースに向かい,着陸許可も受けたとする。
◆国土交通省(鹿児島空港管制官)
国土交通省(鹿児島空港)の,管制官は,全日空機に続き,日航機,小型機の順で着陸させようと計画。日航のボーイング767には「2番目に着陸せよ」と許可を出し,小型機には「ボーイング767が近づいているので,それに続くように」と,日本航空の旅客機が着陸しようとしていることを伝えているので,問題のない伝え方だったとする。小型機には着陸の許可は出していなかったことは,管制の交信内容から確認されたという。
>>>1年後をめどに調査報告書をまとめ公表する予定
国の航空事故調査官は,13日午前10時ごろから約4時間,新日本航空本社(鹿児島空港内)で,小型機の機長と整備士から話を聴いたほか,小型機の機体の操縦席に乗り込み,視界などを確認した。だが,調査官は,調査の内容については明らかにされなかった。運輸安全委員会は今後,日本航空から聞き取り調査を行い,1年後をめどに調査報告書をまとめ公表する予定という。
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┗■ 南九州の熊本空港,宮崎空港と鹿児島空港の計器着陸装置(ILS)設置状況
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アシアナ航空機の着陸事故があった広島空港は,濃霧などの視界不良時でも着陸できる最高精度(「CAT3」の計器着陸装置(ILS)が設置されていたが,事故機は当時の風向きから,ILSが対応しない空港東側から進入し着陸に失敗した。
ILSは電波を航空機に飛ばして旅客機を誘導するシステムであり,全国の空港に設置されている。その性能により,一般的な「カテゴリー1(CAT1)」から,最も精度の高いCAT3まで区分。現在の着陸を可能とする運用基準は,1は滑走路上の視程が悪天候時でも550メートル以上,2では視程300メートル以上,3は運航実績などにより同175~50メートル以上とされる。レベルが高いほど,より悪条件でも精密な誘導に従い着陸できる。
南九州の熊本空港,宮崎空港および鹿児島空港の三空港ともに,計器着陸装置(ILS)を設置している。
・熊本空港: 標高 196 m ,滑走路全長×全幅 (m) 2,500×45
・宮崎空港: 標高 6 m , 〃 2,500×45
・鹿児島空港: 標高 271.9 m , 〃 3,000×45
▼熊本空港:最高精度の「CAT3」を設置
標高196メートルの台地にある熊本空港は,濃霧が多発することから,1995年に広島空港と同じ最高精度の「CAT3」が導入された。これにより,視程100メートル以上での着陸もできるようになった。国交省熊本空港事務所によると,「装置のおかげで,年間200便は欠航を免れている」とのこ とである。ただし,熊本空港は風向きや東側に阿蘇山がある地形条件により東側からの着陸が難しいこともあり,ILSは着陸数の多い西側からの進入にのみ対応している。
宮崎空港と鹿児島空港は,一般的な「CAT1」の計器着陸装置(ILS)を設置している。
※新日本航空本社 出所:googlemapsより
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┗■ 新日本航空 http://www.newj.co.jp
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新日本航空( New Japan Aviation Co.,LTD.)は、鹿児島県の鹿児島空港および新潟県の新潟空港を拠点として,定期航空路線事業,不定期航空路線事業,遊覧飛行,訓練飛行,航空写真撮影,航空宣伝,航空機格納・整備などの事業を行っている。
◆企業概要 出所:http://www.newj.co.jp/overview/index.html
新日本航空株式会社は,40年以上にわたり,趣味でフライトを楽しむ自家用操縦士から職業としてフライトを行う事業用操縦士の養成訓練を行ってまいりました。 卒業生の数は600名を数え,日本の操縦士養成において多大な実績を有しています。
平成11年より定期航空会社への就職希望訓練生のため,計器飛行証明取得訓練も開始いたしました。
なお,平成23年(2011年)4月より岡南飛行場と鹿児島空港に分かれていた訓練所を空港施設などに恵まれた鹿児島空港へ集約し,自家・事業用操縦士課程から計器飛行証明過程まで一貫した訓練所で訓練を受けられるようになりました。
事業用操縦士・計器飛行証明取得卒業生の多くが大手定期航空会社や航空機使用事業会社で活躍中です。
◆安全に対する取り組み NJA 新日本航空の安全姿勢
出所: http://www.newj.co.jp/safety/index.html
当社では航空運輸事業会社として事業を安全に行うため、すべてのスタッフが安全に係わる経営理念を理解し,航空法の遵守を遂行いたします。
・拠点空港: 鹿児島空港 新潟空港
・保有機材数 : 7機
・本拠地 : 鹿児島空港
本社所在地 :鹿児島県霧島市隼人町西光寺3525-1(鹿児島空港内)
設立:1969年(昭和44年)7月
事業内容:期航空事業、遊覧飛行、宣伝飛行、操縦訓練、航空写真撮影、航空機格納、航空機整備
資本金: 89,000,000円
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>>>鹿児島空港の運用時間の延長を検討
鹿児島県は,鹿児島空港の運用時間の延長や24時間化の検討を進めている。
現在,鹿児島空港は午前7時半から午後9時半までの14時間の運用となっている。空港の運用時間の延長は国土交通大臣の権限に属し,延長した時間帯を活用する具体的な定期便の運航計画があること,騒音問題について地元との調整を終えることなどが必要だという。
▼鹿児島空港
1972年4月に移転開港した鹿児島空港は,(http://www.koj-ab.co.jp/)は鹿児島市の北東約28キロに位置し,東に霧島連峰,南に桜島を臨むロケーションが魅力的である。
鹿児島空港は,年間乗降客約574万人と,九州では福岡空港に次ぐ第2位の旅客乗降数である。全日本空輸,日本航空やLCCなど11社が乗り入れて おり,東京や大阪への路線の他に,静岡,沖縄や屋久島,奄美大島,徳之島,与論などの島々への路線が運行している。
国際線は,大韓航空(KAL)中国東 方航空(MU) が乗り入れている。
九州自動車道溝辺鹿児島空港ICに至近であり,自動車やバスでのアクセスは良好であることから,熊本県人吉市や球磨郡、宮崎県小林市やえびの市など近県の利 用者も多くみられる。
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┗■ 肥薩線 大隅横川駅:明治36年(1903)年開業,空港から車で約25分(霧島市横川町)
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┗■ 肥薩線 嘉例川駅:明治36年(1903)年開業,空港から車で約10分(霧島市隼人町嘉例川2176番地)
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┗■ 西郷さんゆかりの日当山温泉郷:空港から車で約15分(霧島市隼人町内)
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┗■ 坂本龍馬ゆかりの塩浸(しおひたし)温泉:空港から車で約15分
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┗■ 妙見(みょうけん)温泉:空港から車で約20分(霧島市牧園町下中津川)
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