今から15年前，九州の流通企業のトップは熊本県の寿屋であった。当時のトップ10では，スーパーとび総合スーパー業態の企業が上位を締めていた。そのうち寿屋は2001年12月，ニコニコ堂が2002年４月にそれぞれ民事再生法の適用を申請している。
地場百貨店の岩田屋（現，三越伊勢丹HD傘下の岩田屋三越）の子会社サニーが展開していた高質スーパーの 「サニー」は2001年に西友傘下に入り，翌年その西友が米国・ウォルマートの資本参加を受け，いまはウォルマートの完全子会社化している。
◆2001年 九州小売業 売上高ランキング
1位 寿屋（熊本） 2416億円
2位 サンリブ（福岡） 1747億円
3位 タイヨー（鹿児島） 1226億円
4位 九州ジャスコ（福岡） 970億円
5位 マルキョウ（福岡） 957億円
６位 Mr Max８福岡） 932億円
７位 サンエー（沖縄） 907億円
8位 ニコニコ堂（熊本） 753億円
9位 サニー（福岡） 752億円
10位 マイカル九州（福岡） 750億円
>>>2012年度の九州・沖縄の小売業売上高ランキング－1位は２年連続でトライアルカンパニー
東京商工リサーチ福岡支社が発表の2012年度の九州・沖縄の小売業売上高ランキングによると，首位は２年連続でディスカウントストアのトライアルカンパニーで，2807億円だった。２位はドラッグストアのコスモス薬品で，低価格路線の企業が好調を維持した。
３位はイオン九州，４位はホームセンターのナフコ。2010度まで13年連続トップで，11年度４位に転落したベスト電器は５位。不採算店舗の閉鎖や家電エコポイント制度終了が響き，売上高1573億円とピークの07年度の半分以下に落ち込んだ。
>>>2014年度九州・沖縄小売業ランキング－コスモス薬品，連続首位
東京商工リサーチ福岡支社が発表の2014年度の九州・沖縄の小売業売上高（単体）ランキングによると，首位は２年連続でドラッグストアのコスモス薬品（福岡市）。九州・沖縄の小売業として過去最高の3718億円を計上した。
ランキングは，単体ベースの売上高が50億円を超えた小売業が対象。２位以下はトライアルカンパニー（同），イオン九州（同）が続き，６位までは前年度と同じ並び。７～１０位は順位の変動はあったが，企業の顔ぶれは同じだった。
首位のコスモス薬品は，九州を中心に西日本地区で72店を新規出店し，前年度から売上高を12.9％伸ばした。２位のトライアルも18店を新規出店しており，2014年４月の消費税増税後も，低価格戦略と積極的な店舗展開を続けた２社の躍進が目立った。
業態別の前年度比では，スーパー・コンビニ▽ホームセンター・ディスカウントストア▽生協▽専門店がいずれも売り上げを伸ばしたのに対し，百貨店だけが6.6％減となった。百貨店12社の合計は4570億円で，ピークの1997年度からほぼ半減した。
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