家電製品,パソコン,携帯電話,自動車と各分野で韓国,中国に追い上げられ,"技術立国日本”とも言えない状況にある中で,長崎発の明るい話題が2つ。
◆造船-国内では久々の大型受注-三菱重工長崎・大型客船2隻の建造を受注
三菱重工は11月2日,地中海など欧州圏内のクルーズを主流とする世界最大手のクルーズ客船会社,カーニバル・コーポレーション&plcから大型客船2隻の建造を受注し,正式に契約を結んだと発表した。長崎造船所(長崎市)で建造,2015,16年に引き渡す予定。受注額は非公表だが,2隻で計1000億円規模に上るとみられる。
今回受注した客船は,いずれも12万5千トンで,3250人乗り。8月までに受注が内定しており,両社間で最終的な調整を進めてきた。三菱重工の客船受注は,00年の豪華客船「ダイヤモンド・プリンセス」「サファイア・プリンセス」(いずれも11万6千トン)以来,11年ぶり。
内定した大型客船2隻は3250人乗り。地中海など欧州圏内のクルーズを主流とするカーニバル社傘下のアイーダ・クルーズが運航予定という。
◆長崎-上海と結ぶ貨客船を定期就航
中国から観光客を呼び込もうと,長崎県佐世保市の「ハウステンボス」が中国・上海と結ぶ貨客船を定期就航させることになり,3日,第1便が長崎港を出港した。 長崎と上海の間に就航するのは,総トン数,およそ3万トンの貨客船「オーシャンローズ」。
3日は,来年1月下旬からの本格的な営業運航を前におよそ200人を乗せて上海までの試験的な運航が行われた。貨客船は上海まで24時間で結び,運賃は最も安い価格で片道8000円程度に設定している。
上海航路は,当初,ことし7月の就航を予定したが,東日本大震災や福島の原発事故の影響でおよそ4か月遅れの出航となった。上海航路は,来年1月下旬から週に2往復の営業運航を始め,その後,週に3往復の定期運航となる予定である。
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