2014年にSTAP細胞で,世間を騒がせた小保方晴子さん(36)。論文共著者の若山照彦山梨大教授との衝突。彼女の指導役だった理研の笹井芳樹氏の自殺。そして,早稲田大学からの博士号取り消しと,様々なことがあった。
彼女は,いま,東京で菓子店に勤め,同棲相手と暮らしている。アメリカ発のスーパー「トレーダー・ジョーズ」のエコバッグを愛用し,雨の日は,お気に入りのブランド「ヴィヴィアン・ウエストウッド」の傘やレインブーツで通勤しているという。 ♥♥♥お幸せに♥♥♥。
その "小保方さんの今"が,「週刊新潮」2020年1月2・9日号 掲載され,ウェブサイトhttps://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200108-00601189-shincho-soci で公開されている。詳しくは,そちらをご覧のほどを。
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彼女は,2016年に、『あの日』(講談社刊)を上梓している。この本にはマスコミの横暴,信頼する人の裏切などSTAP騒動の内幕と,騒動のさなかでの胸中などが語られている。まえがき(1ページ~2ページ)で,次のように綴っている。
まえがき(1ページ~2ページ)
あの日に戻れるよ、と神様に言われたら、私はこれまでの人生のどの目を選ぶだろうか。一体、いつからやり直せば、この一連の騒動を起こすことがなかったのかと考えると、自分が生まれた目さえも、呪われた目のように思えます。
STAP細胞に関する論文発表後、世間を大きくお騒がせしたことを心よりお詫び申し上げます。このようなお詫びを申し上げる手段を見出すことができず、これまで心からの反省や謝罪を社会に向けて行えてこなかったことを、本当に情けなく申し訳なく思っております。
(中略)
重すぎる責任に堪え兼ね、死んでこの現状から逃れられたら、と何度も思いました。私は重要な判断を他者に委ね、従えばいいと考えていた弱きや未熟さのある人間です。これまで、他の方に影響が及ぶことを恐れ、私からの発信を控えてきました。しかし、ここまで社会を大きく騒がせたこの出来事に対し、このまま口をつぐみ、世間が忘れていくのを待つことは、さらなる卑怯な逃げであると思い、自分の持つ弱さや未熟さもさらけだして、この本の中に真実を書こうと決めました。
「撤回理由書」書き換えの真相 (196ページ~197ページ)
撤回理由書がウェブ上で公開となった日、いつものように検証実験のために待機していると、巧妙に書き換えられている」と、最終的にネイチャーから発表された撤回理由書を丹羽先生が持ってきた。憤りを隠しきれない様子の丹羽先生から手渡された、プリントアウトされた撤回理由書を読み、その内容に目を疑った。最も重要な撤回理由が、著者たちが合意しサインしたものとは異なる内容に書き換えられていたのだ。著者たちがサインした理由書は、「STAP幹細胞は若山研に決して維持されていなかったマウスの系統であった」 というもので、マウス系統管理者の若山先生には誰も反論する材料がなく同意を強いられたものだったが、書き換えられた理由書には 「STAP幹細胞は若山研に維持されていたマウスとES細胞の系統と一致する」 とあった。
この時にはすでに、後述するように、若山先生の発表した第三者機関によるSTAP幹細胞の解析結果の解釈が間違っていたことがわかっていた上、STAP幹細胞のマウス系統の問題が他の著者らが撤回を迫られた一番の理由だったた示、すべての著者がサインをした後に、撤回理由書の一番重要な部分が書き換えられていることに対する他の著者らの憤りは強いものだった。他の著者らとは「ネイチャーとの撤回のやりとりを他の著者に知らせずに進めていたのは若山さんなので、書き換えたのは若山さんで間違いないだろう」とため息交じりに話していた。
しかし若山先生は「誰かが勝手に書き換えた」と発言し、新聞で報道されはじめた。仕方なく私がネイチャー編集部に、「著者が同意した撤回理由書が書き換えられている。このようなことが起こったのはなぜか教えてください」と問い合わせのメールを出した。すると、ネイチャー編集部から、若山先生が他の著者たちに知らせずにネイチャー編集部に送付した修正依頼のメールが共著者らに転送されてきて、やはり若山先生が著者たちが全員同意のサインをした後に、他の著者に知らせずに単独で撤回理由書の修正を依頼していたことが明らかとなった。
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