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日航再建 人材・資金とも京セラに頼る構図強まる  

2010-12-02 08:33:39 | 「身の丈」経営
◆経営になぜ哲学が必要なのか 稲盛和夫が語る「京セラ哲学」 経営哲学 創業者 稲盛和夫


日航再建 人材・資金とも京セラに頼る構図強まる  

 12月1日に企業再生支援機構から3500億円の出資を受け再スタートを切る日航は,経営基盤の一層の強化のため,来春までに500億円規模の増資を募りたいとしてし,銀行や商社,旅行会社などに引き受けてもらうシナリオを描く。だが,みずほコーポレート銀行などメガバンク3行と日本政策投資銀行は,資本参加に強く難色を示している。

 そこで,日本航空の稲盛和夫会長は30日の記者会見で,「必要であれば京セラから出資」とし,増資の一部を出身母体である京セラが引き受ける考えを表明した。 京セラの社内には日航の経営再建に深入りすることに対して警戒感もある。稲盛会長は「京セラは日航に興味を持っているわけではない。数年間したらわれわれは出ていく」と強調している。

 こうした中で,12月15日付で,日航は稲盛会長―大西賢社長を支える役員を刷新する。京セラコミュニケーションシステム会長の森田直行氏を副社長に起用するなど,京セラ出身の3人が役員に就く。京セラ独自の採算管理手法であるアメーバ経営を浸透させる狙いとみられる。


◆京セラのアメーバ経営

 アメーバ経営では,会社の組織を「アメーバ」と呼ばれる6~7人の小集団に分け,その中でリーダーを選び,各アメーバはリーダーが中心となって計画を立て,全員の知恵と努力により目標を達成していく。そうすることで,現場の社員ひとりひとりが主役となり,自主的に経営に参加する「全員参加経営」を実現を目指す。

 アメーバごとに経営の内容が正確に把握できる,独創的で精緻な部門別採算管理の仕組みを構築した。「時間当たり採算=(売り上げ-経費)÷労働時間」を算出し,時間当たり採算の最大化を図る。時間当たり採算の目標値を月次,年次で策定。労働時間短縮や売り上げ増加策を実行に移して目標達成を目指す。
 
 同時に,経営をオープンにし,部門別の経営の実態が誰にでもわかるようにした。さらに,アメーバ経営は経営哲学と一体でなければならないとし,そのルールや仕組みのひとつひとつが京セラの企業哲学と明確につながるようにしている。

▼稲盛和夫氏 
1932年,鹿児島市に生まれる。

1955年鹿児島大学工学部を卒業後,京都の碍子メーカーである松風工業に就職。
1959年4月,知人より出資を得て,資本金300万円で京都セラミツク株式会社(現京セラ)を設立し,社長, 会長を経て,1997年から名誉会長を務める。

 また1984年,第二電電企画株式会社を設立し会長に就任。2000年10月DDI(第二電電),KDD,IDOの合併によりKDDI株式会社を設立し,名誉会長に就任。2001年6月より最高顧問となる。2010年2月より,日本航空会長に就任。



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