・その1・序論
この奇妙な話の始まり。この話をどう考えるかは読者に任されている。
概要の2・皿川樋門が開いていた事についてのサマリー(要約)です。
第一部 皿川樋門は本当に閉じられたのか?
誰も見た者はおらず、どこにもその事を裏付ける証拠がない。
そこにあるのはただ「閉めた」と主張する河川事務所のコトバだけ。
・その2・千曲川上流に台風19号で大雨がふりました。
台風襲来時の河川の水位情報、現地の状況確認などのネット環境にトラブルが発生した。
・その3・「皿川樋門は閉めた」と河川事務所はいう。 -->「その18」
信濃毎日新聞の記事、「皿川の水門閉鎖、国交省が飯山市に通知せず 30分後越水し中心部浸水」に関連した考察。
この考察の続きは「・その18」にあります。
・その4・皿川樋門は本当に閉じられたのか? -->「その9」
「地元の委託された樋門操作員」は本当に実在するのか?この疑問に白黒をつける事を拒否している千曲川河川事務所。
後日、河川事務所は返答せざるを得なくなるのですが、その件につきましては「その9」に続きます。
・その5・河川事務所が樋門を閉めたと公表する飯山市の報告は疑問だらけ
無理を通そうとしても、道理は引っ込まない。
・その6・木を見て森を見ない飯山市と河川事務所の対応
皿川堤防の耐えられる限界を知らなかった、知ろうとしなかった飯山市と河川事務所。
・その7・なぜ2年前の台風では皿川樋門は開きっぱなしでよかったのか? ーー>「その8」
2年前はピーク水位が8mであり、この値が皿川樋門あけっぱなし対応の限界値。
10年ほど前までは台風の時は皿川樋門を閉じてすぐに排水ポンプ車で排水をしていた。
・その8・合理的な検証抜きで、経験則のみに頼っている飯山市と河川事務所の判断ミス -->「その20」
皿川樋門開きっぱなし対応の限度は千曲川水位が8.0mまで。
その4~その8で得られた結論
皿川が氾濫し決壊したのは皿川樋門を閉じたから、ではなく
皿川樋門が開いていたからである。
第二部 河川事務所の情報公開請求に対する回答について
・その9・千曲川河川事務所が皿川樋門を再び開けた時刻を公開しました。
情報公開請求によりダンマリを続けられなくなった千曲川河川事務所。しかし開示された記録は机の前で行った河川事務所の作文だった。
またリンクされている動画はこの時の千曲川からの逆流の様子を映し出し、逆流の存在を証拠だてている。
このページの追伸に逆流が起きていた時の決定的な写真を追加・掲載した。
是非とも読者各位のご確認をお願いしたい。(2020/1/27)
・その10・今回初めて排水ポンプ車の事前準備なしで皿川樋門を閉じました。
「千曲川堤防に危機が迫っているので皿川樋門を閉めた」と主張する河川事務所の説明には相当な無理がある。
そうして当方の主張は「皿川樋門は閉じられなかった」であり、河川事務所の主張とは真逆です。
今回の飯山皿川の悲劇は「妥当な水防計画を飯山市が立てる事ができなかった」という事にすべて起因しています。
・その10-2・千曲川河川事務所と電話で話したよ。
その結果分かった事は「地元の委託された樋門操作員」は「皿川樋門の近所に住んでいる、飯山市から河川事務所に推薦された方である。」という事です。
しかし、その方がどのような選考基準で選ばれたのか、どのような教育訓練を受け、どのような資格をお持ちなのかについては一切が公開されていません。
・その11-1・お話にならない河川事務所の回答 -->「その18」
皿川樋門を閉めたという河川事務所の報告は矛盾だらけ。
報告には「市役所に即時連絡」とあるが、実際は「樋門を閉めた」とする頃には市役所に連絡はなかった。
・その11-2・お話にならない河川事務所の回答 -->「その25-4」
そうしてまた樋門を閉めた、と主張している時刻の内水位の値がでたらめである。
・その12・お話にならない河川事務所の回答 その2
三度現場確認されたが、樋門操作室に灯っている明かり、そうして活動中の樋門操作員を見る事はなかった。
「1時44分に樋門を閉めた」と河川事務所が主張している樋門操作員は13日にはその場所にはいなかった。
・その13・お話にならない河川事務所の回答 その3 -->「その25-5」
樋門を再び開けた、と主張している時刻の内水位の値がでたらめだ。
河川事務所の報告している内水位だとその時刻には皿川からの市街地への水の流出は終わっている事になるが、事実はそうではなく、まだ流出は継続していた。
・その14・その9~その13までのまとめ
河川事務所の今回の「1時44分に皿川樋門を閉めた」という主張はそのすべてが事実と合致せずに否定されるという結果になります。
従って「河川事務所の回答、および報告はフェイクである」という事になります。
その9~その14で得られた結論
河川事務所の回答、および報告についての検証結果が示すことは「河川事務所の回答、および報告はフェイクであり、そのような回答をする河川事務所もまた同様にフェイクである」ということになる。
・その15・「皿川樋門が開いていた」という事の新たな証拠の提示
皿川起因の泥水と千曲川起因の泥水はそのあとに残す泥のありさまがまるで違う。
そうして飯山市街地には明らかに千曲川起因の泥水が流れ出しており、流出した泥の量は25mプール2杯分を上回る。
くわえて飯山市は当初は「皿川樋門は開いていた」と理解される内容の報告を県に対して行っている。
第三部
・その16・皿川堤防にあった二つの弱点
そうしてそのような重要な事実を知ろうともしない飯山市と河川事務所。
その為に「左岸から水があふれた」という住民からの重要な情報は全く生かされなかった。
・その17・気象庁が開発した「とても優れものの小河川監視システム」が公開されている -->「その21」
飯山市はそのシステムの存在をしっていた。
しかし今回の台風19号ではそのシステムが飯山市によって有効に活用されたとは見えない。
・その18・黙っていればバレないのに自分からミスをばらしていく、不思議な河川事務所についての考察
当初飯山市は県に対して「皿川樋門は開いていた」と取れる報告を上げていたが、それがいつの間にか「皿川樋門は閉じていた」に変わっていった、というお話。
・その19・飯山市は自分で決めたルールさえ守る事が出来ない組織である
いくらハザードマップがあっても決められた水位で避難勧告が出せなくては何の意味もない。
・その20・過去の3つの災害事例と今回の台風19号事例についての要因分析
千曲川の水位の上昇タイミングと皿川上流域にいつ、どの程度の最大降水量が発生したかがポイントとなる。
そのような複合タイプの基準で皿川の状況を判断しないと今後も判断ミスをすることになる。
第四部 流域雨量指数および表面雨量指数をつかった検証
・その21・「洪水警報の危険度分布」および「流域雨量指数」についての概説 -->「その22」
「流域雨量指数」によって見たい川の水位の状況が分かる。
今後、今回の水害を受けて皿川の洪水警報基準の値が変更されるかどうかは要注意事項である。
・その22・千曲川の「洪水警報の危険度分布」の状況と避難勧告の実際についてのレビュー -->「その24」、「その25-1~5」
台風19号では相当早いタイミングで飯山地域の千曲川の「洪水警報の危険度分布」には「赤色」や「黒色」が現れました。
そうして飯山市は「そのような傾向はこれからも続くであろう」という事を理解している必要があります。
・その22-2・柏尾橋以降、桑名川氾濫と西大滝ダムのことなど
柏尾橋以降の千曲川の水位の挙動には下流にある西大滝ダムの存在を考える事なくして理解はできない様です。
そうしてここでは「桑名川での内水氾濫」を取り上げてその事を検証します。
・その22-3・関沢区及び静間バイパス沿いの千曲川氾濫について
静間バイパス沿いで、ここで扱っているのは大久保区浸水の例。
この場所の浸水時の写真から飯山水位観測所の水位からこの場所での水位がそれなりの精度で推定できることが確認された。
・その23・飯山市街地の浸水害状態を表すとされる「表面雨量指数の状況」の確認 -->「その26」
台風19号での「表面雨量指数の状況」の確認結果と、飯山市の主張「5時40分時点で内水対策は機能していた」を合わせて考えますと「5時40分時点では市内には水はあふれておらず、浸水害は発生していなかった」という事になります。
さて、しかしながら事実はどうだったのでしょうか??
・その24・台風19号での広井川の状況と広井川救急排水機場の対応についての検証
流域雨量指数の状況と広井川・滝沢川の状況についての検証結果では、11時に排水ポンプ停止で排水終了となったが、ほとんど同時期である11時40分には広井川の水位も正常域に戻っていた事が確認できた。
・その25-1・皿川のフォトアルバム
皿川上流域からの流量を計算するための舞台の説明
・その25-2・樋門を閉めた時点での皿川上流域から時間当たり流れ込んだ水量の算出
加えて、皿川下流域(英岩寺あたり)での水位の経時変化の確認
・その25-3・12日~13日の皿川上流域からの時間ごとの流入水量を求めた
流域雨量指数計算で気象庁が使っているマニング公式による。
・その25-4・飯山市と河川事務所の主張の通りに今回の水害を構成し検証した。
その結果は現実に起きた事と全く一致しないものとなった。
そのようになった原因は「飯山市と河川事務所の主張が現実に一致していないものであるから」という事になる。
・その25-5・皿川本体の排水状況と樋門を開けたとする水位についての検証をした。
排水ポンプ車1~2台では到底「樋門を開けたとする水位に到達できない事」が分かった。
それはつまり「千曲川河川事務所の情報公開請求に対する回答は作文でしかない」という事の証明でもある。
・その26-1・城山雨水排水ポンプ場のポンプ稼働状況と浸水深さについて検証した。
3号機を動かす必要がないにも関わらず動かしている。-->栄川樋管からの逆流が疑われる。
皿川からの氾濫水だけでは13日7時15分時点での飯山市の浸水状況は到底説明できない事がわかった。なお考察に不十分な点があり、ページを改めて記述する。
・その26-2・ポンプ場周りのその他の情報について :短期間の集中豪雨で市街地に浸水被害が発生した。この事について考察したが、ポンプ場が稼働しなかった事が要因の一つとしてあげられる。飯山市は千曲川増水時だけでなく、このような短時間の集中豪雨でもポンプ場を稼働させるべきである。
第四部のまとめとして、「皿川氾濫での氾濫水の水量は、といえばせいぜいが水深10センチ」という所。
それがなぜ車が水没し、床上浸水が多発し、浸水深さが70センチにもなるのか?
答えは簡単。樋門が開いており、千曲川の水が大量に逆流し市内に流れ出した為である。
・皿川樋門が開いていた為に千曲川の皿川への逆流が起こっていた事の証拠の確認について
「皿川樋門が開いていて千曲川の水が逆流していた」という事の証拠を確認されたい方はまずは「その9」と「その15」を参照されます様に、お願い致します。
・追補の1・堤防かさ上げ案では不十分であり、そうすると排水能力の増設という事になる。
2019年台風19号並みの増水に対しては皿川樋門を閉じてポンプ車4台+城山雨水排水ポンプ場の排水力でぎりぎり対応可能
ただし、皿川の水をポンプ場まで導く水路の建設が必要。そうしないと「皿川氾濫」と分類されてしまう事になる。
楽農家さんの水位観察記録の掲載
・追補の2・皿川樋門操作の客観的な記録が無い事について。
樋門が閉じられているのか、それとも開いているのかをネット上で確認できるようにすることは現状に多少の改修を行う事で可能になる。
飯山樋管の6時5分時点での写真解析による水位の確定。
第五部 皿川樋門が開きっぱなしだったのは「飯山市と河川事務所の事前合意によるもの。」しかしこれとは別に「栄川樋管が開きっぱなしであった」という事が分かってきた。その時に確認できた証拠に基づいて「その27-1」は書かれた。しかし飯山市の情報公開によって記事内容の訂正が必要になった。だがこの事は又逆に「事前に確認していた事実が飯山市の情報公開によって後から裏付けがとれた」という事を示している。さらに、ここにきてまた別の樋管のゲートが開きっぱなしだった、という疑惑が持ち上がった。本当に飯山市は、河川事務所は何をやっているのだろうか??
栄川樋管が開いていた証拠については当方確認すみであり、その事実に基づいてこの記事はかかれた。しかし後日、飯山市からの公開情報により「栄川樋管が開いていた事は予定された行動である事」を知る事になった。したがって、この記事については大幅な訂正が必要になった。
・その27-2・栄川樋管が開いていたのは予定の行動であった。
その27-1で書かれた内容の訂正記事になっています。それで飯山市からの情報公開請求に対する回答によって「ポンプ場稼働時は栄川樋管ゲートは全開にする」という事が判明した。しかし、なぜそのようで良いのかの公式な説明は一切ない。
・その28・2年前の台風21号の時にも栄川樋管は開きっぱなしであった。
この記事についても「飯山市からの情報公開前にかかれたもの」であったので、訂正が必要になった。しかし「国の委託樋門操作員が市の仕事である水位観測員を兼務していた」という結論部分は変わる事はない。
飯山市は「ハザードマップがないから避難勧告の範囲がわからず、発令が遅れた」と説明しています。
そうしてその主張を受けて長野県は「皿川氾濫に対応したハザードマップを作る」と言っています。
・その29-2・「地点別浸水シミュレーション検索システム」について
千曲川の堤防の破堤場所を指定して、あとは標高で浸水の進展具合を計算してくれる「すぐれもの」のシミュレーションです。
・その30-1・皿川堤防かさ上げについて・・・JR線路を2.4m持ち上げるのか?
長野県は右岸堤防を90センチかさ上げすると本堤防と同じ高さになるといっています。
しかしそれでは計算が合いません。
本堤防と同じ高さにする為にはJR線路を2.4m持ち上げ、皿川右岸堤防は場所により1.5m~2.4m、持ち上げる必要があります。
斑尾川の堤防はJR線路をかさ上げすることなく、堤防のかさ上げが実現されています。
従って、皿川堤防のかさ上げも斑尾川方式を見習う事で、JR線路のかさ上げなしで可能となるものと思われます。
いままでは飯山水位観測所に立てられた水位票を1時間に一回、目視観測していました。
しかしこれからは10分に一回、水位が分かる水位計のデータを有効活用する事が必要です。
飯山市の浸水被害があった場所については水位の予報を行う事とする。方法は立ヶ花の水位から水位予測が必要な場所の水位を推測する、というものである。それ以外の場所は千曲川に設置されている水位計の指示に従うものとする。
・32-1・有尾樋管が開けっ放しで、有尾地区に浸水被害をもたらした件
飯山市は「内水による氾濫」としていますが、実は主要因は千曲川からの有尾樋管開けっ放しによる逆流水による氾濫、が正しいのであり「内水+外水による氾濫」と分類するのが正確であります。
・32-2・どうして有尾樋管が開きっぱなしだったのか?市側の回答は事実なのか?
市議会でこの件について問われた市役所は「市街地各所に出水があり、消防団へ他からの出動要請があったため」有尾樋管を閉じる事が出来なかった、と言い訳をしていますが、有尾樋管を閉じるべき時刻には市内のどこにも水はあふれておらず、したがって「消防団へ他からの出動要請があった」と言う内容は事実と反している、ですから飯山市の回答は「虚偽答弁である」という事になります。
・その33-1・日光川樋管の左側ゲートが途中で引っかかっていて半開きだった件
本来は全閉としなくてはいけない状況にもかかわらず、ゲートの不具合によって樋管が半開きであり、そこから千曲川の水が日光川に逆流し、その場所で何度も浸水被害を引き起こしていた。
・その33-2・台風19号の時もそのようであり、そのためにこの場所では浸水被害がでた
・その33-3・台風19号の2年前の台風でも、この場所で浸水被害が出た。
そうして皿川氾濫の悲劇はここから始まっていったのです。
・その34-1・県町区の氾濫は皿川からの氾濫水による内水氾濫ではない。
さてそうなりますと市役所も認めるであろう「県町住宅の駐車場を60センチの浸水深で満たした泥水はどこから来たのか」という事になります。
・その34-2・県町区の氾濫は静間樋管を逆流した千曲川からの氾濫水による外水氾濫である。
県町を中心とした場所に流れ込んだのは千曲川からの逆流泥水である。
・その34-3・さて「台風19号での静間樋管での氾濫は3回目である」という証言を得ている。
「前回は平成18年であった」と聞いているので、その例について検証した。
飯山市はほとんど表だった検証行為はやっておらず、あるいはやったかもしれませんがその結果を公表する事はしていない様です。それで、その数少ない、公開されている検証行為などをまとめてみました。
・その35-2・国(河川事務所)、長野県がやった改善項目と残りの問題
・台風19号並みの状況が再来した時に以下の7つの場所で正常にゲートを閉じる事が出来た場合に前回氾濫が発生した10の場所で何が起きるのか、確認する事が残っている。
・その後の状況報告・1
長野市の対応と遅れる事一か月の飯山市の対応状況など
・その後の状況報告・2
飯山市議会状況、皿川ライブカメラ、危機管理型水位計の事など
・その後の状況報告・3
日光川樋管の左ゲート半開きの件、栄川樋管開きっぱなしの件に関連して飯山の雨水排水処理システムについての情報開示の件、市長の議会答弁が重大な間違いを犯している件
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・諸元表:台風19での飯山水害に関連する基本数値 一覧
・参考資料・一覧 :台風19での飯山水害に関連する参考資料 :おもに市議会の質疑応答を中心にまとめた資料一覧です。
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・台風19号 飯山水害の研究・一覧 :<--は上記記事内容を基本に新たに判明した事実について時系列に整理したまとめになっています。
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さて、こうして改めて全体を眺めて見ますと、確かに「皿川は氾濫し皿川堤防は決壊した」のですがその後に起こっていた事は「飯山市の北部の堤防下部の排水溝(樋門)から千曲川の泥水が市内に流れ込んだ」というものであり、これは「千曲川本堤防決壊とほとんど同じことが起きた」ととらえる事が出来ます。
そうであれば「あれほどの広範囲に泥水が広がり、またなかなか引かなかった」という事も了解できるもの、腑に落ちる事であります。
さてこの奇妙な話は継続中。この話をどう考えるかは読者に任されています。
但し、黙っていればバレないと思っている者たちに告げておく。
そうはたやすくお前たちがやらかした誤りの痕跡を消すことはできないのだ、と。
そうしてお前たちがやっている事は飯山で暮らす人たちへの裏切り行為である、と。