という事で、NS-10Mシリーズにドはまりしてあれよあれよと言う間に14台も買ってしまいました・・・
そろそろレストアも飽きてきましたし、家族の目が厳しいのでこの辺でまとめたいと思います。
長くなるのでNS-10Mの基本的な特徴は他のサイトを見て下さい。
・NS-10Mにはまった理由
最初に聴いた時は「なんじゃこりゃ!?」な酷い音でした。
低音も高音も出ないし、なんせ拡声器臭が酷い。。
ところがレストアして聴くと結構好きな感じになりました。
明るく乾いてスピード感の有る音・・・以前使用していたJBL 4312Aにも似たキャラなんです。
(そういえば4312Aもモニタースピーカーだよなぁ・・)
私は基本的にDTMなどで製作されたコンピューターミュージックというかダンスミュージックが大好きで、とにかく音の立ち上がりと言うかアタック音が気持ち良い人なのでNS-10Mが合うんでしょうね。
低域の締まりが特徴的な80年代シティポップもNS-10Mに合うと思います。
メインで使ってるB&W 707S2とは真逆なキャラなので、ソースによって使い分ける事にしました。
NS-10Mは低音が出ない欠点は有りますがサブウーファーとの相性はバッチリで、能率高い系の音にサブウーファーは実につながりが宜しいです。
オーディオ的にはB&W 707S2の方が良い音なんですけど、NS-10Mの方が音楽を気持ち良く聞かせてくれます。
とはいえ同じスピーカーばかり14台も必要ない訳で。。
結局レストアが楽しい機器だったと言う事でした。
・NS-10Mの欠点
古いNS-10Mの音は劣化による音のバラツキが酷いんです。
一番の原因はツイーター用U-CON製電解コンデンサーの劣化が酷い事です。
定格は2.7μFですが、古くなるにつれて容量が上昇し14μFにもなる個体が有ります。
さらに酷い物は漏れ電流が多く測定器で測定不能な物が2台有りました。
比較的新しい後期物でも容量40%アップでしたので、電界コンデンサーとしてはアウトです。
ちなみに極初期製の物にはニチコンの電解コンデンサーが使用されているので問題ありません。
電解コンデンサーと言うと普通は液漏れによる容量抜け(容量が少なくなる)が多いのですが、このU-CONコンデンサーはすべて容量アップしています。
調べてみると容量アップする事も有るそうです。
コンデンサーの容量CはC=εS/dなので、電解液が抜けてディスタンスdが小さくなってCが増えると言う事なのかな??
証拠に直流電圧を印加していくと、定格より遙かに低い電圧でショートモードになります。
おそらくクリアランスが少なくなり耐圧が下がったものと思われます。
下の写真がその状態。
見る人が見ればわかると思いますが、3.1Vかけたら電流が流れてカレントリミット状態になってます。
トホホ・・・こりゃツイーター直結状態ですな。
まぁこのコンデンサーはESRも小さくNS-10Mのキャラクターを作った要因のひとつでしょうが、あまりにも劣化が酷いのでレストアでは真っ先に交換しなくてはいけない部品です。
ちなみにオープンリールデッキを修理した時に壊れていた部品もインダクションモーター進相用のU-CON製コンデンサでした。。。
テスターの抵抗レンジでコンデンサーを当たると何故か抵抗が出る。 もはやこれはコンデンサーの特性ではありません。
ついでに周波数特性を測ってみたり
いろんな測定器も使ってみたけどやはりまともな値は示しません
他には
ウーファーのコーンが黄色くなる。
ケーブルを接続する端子がショボい
エンクロージャーは本物突き板仕様なので豪華なのですが、塗装が薄いので傷つきやすく殆どの古い個体は色が禿げたり傷が付いています。
「YAMAHA」の銘板が斜めになっている事が有る。最初からなのかは不明。
ウーファーのクロスエッジが堅くなっている物が多い
ネジが緩んでいる物も多い。
ウーファーのコーンが歪んでいる事が有る。
最初は漂白の失敗かと思いましたが、古くなると経年で歪むんでしょうね。
まぁ音にはあまり関係ないみたいです。
・NS-10Mの兄弟は?
NS-10Mの兄弟には次の物があります
① NS-10M(基本的な物)
② NS-10M Pro
③ NS-10M Studio
④ NS-10MC
⑤ NS-10MX
⑥ NS-10MT
詳しいスペックは他のサイトを見て下さい。
私が持っているのは10MC以外すべてです。
10Studio、10Pro、MCは取り付けの差とかサランネットの有る無しなので音的には殆ど一緒です。
10MXは防磁型になり、ツイーターのフレームが大きくなりましたが振動板は同じ物に見えます。ウーファーも振動板は一緒です。
10MTはバスレフ型になり、エンクロージャーもユニットもネットワークもすべて違います。
はっきり言って10MPro、10Studio、10MXの差は私の耳ではわかりませんでした・・・
ただスピーカーセレクターで瞬時に切り替えるとノーマル10MよりPro、10Studio、10MXの中高音がスッキリしているのがわかります。
10MTも10Mシリーズのキャラクターを引き継いでいますが、バスレフで容量が大きいぶん、ボーカルなど全体的に厚みが有ります。
かといって低音がズンズン出るわけでもありません。
まぁこの辺は好みですね・・・
古いNS-10Mを購入する時の注意点。
エンクロージャーの傷は埋めたり塗ったりで何とかなります。
端子も簡単に交換ができます。
特に初期の物は音の個体差が大きいので、コンデンサー交換は必須。
(極初期のニチコン電解コンデンサー仕様なら交換不要)
内部に湿気が溜まりやすいので、外から見て錆の多い物は内部はもっと酷い事に。
(結構カビも多いです)
とにかくウーファーの状態ですね。
あまりにも黄色いのは大変です。
センターキャップのへこみ程度なら問題有りません。
糊で塞げる事の出来る程度の傷なら修復可能。奥が見える穴は無理。
コーンを押して動かないのはマグネットずれ。 修理超大変
音の出ないのは絶望的
やっぱ何もしなくて良い状態が一番!
各部のレストアをまとめましたので興味ある方は下記のリンクをクリックしてみて下さい
・ウーファーレストアまとめ
・ツイーターレストアまとめ
・ネットワークレストアまとめ
・エンクロージャーレストアまとめ
そろそろレストアも飽きてきましたし、家族の目が厳しいのでこの辺でまとめたいと思います。
長くなるのでNS-10Mの基本的な特徴は他のサイトを見て下さい。
・NS-10Mにはまった理由
最初に聴いた時は「なんじゃこりゃ!?」な酷い音でした。
低音も高音も出ないし、なんせ拡声器臭が酷い。。
ところがレストアして聴くと結構好きな感じになりました。
明るく乾いてスピード感の有る音・・・以前使用していたJBL 4312Aにも似たキャラなんです。
(そういえば4312Aもモニタースピーカーだよなぁ・・)
私は基本的にDTMなどで製作されたコンピューターミュージックというかダンスミュージックが大好きで、とにかく音の立ち上がりと言うかアタック音が気持ち良い人なのでNS-10Mが合うんでしょうね。
低域の締まりが特徴的な80年代シティポップもNS-10Mに合うと思います。
メインで使ってるB&W 707S2とは真逆なキャラなので、ソースによって使い分ける事にしました。
NS-10Mは低音が出ない欠点は有りますがサブウーファーとの相性はバッチリで、能率高い系の音にサブウーファーは実につながりが宜しいです。
オーディオ的にはB&W 707S2の方が良い音なんですけど、NS-10Mの方が音楽を気持ち良く聞かせてくれます。
とはいえ同じスピーカーばかり14台も必要ない訳で。。
結局レストアが楽しい機器だったと言う事でした。
・NS-10Mの欠点
古いNS-10Mの音は劣化による音のバラツキが酷いんです。
一番の原因はツイーター用U-CON製電解コンデンサーの劣化が酷い事です。
定格は2.7μFですが、古くなるにつれて容量が上昇し14μFにもなる個体が有ります。
さらに酷い物は漏れ電流が多く測定器で測定不能な物が2台有りました。
比較的新しい後期物でも容量40%アップでしたので、電界コンデンサーとしてはアウトです。
ちなみに極初期製の物にはニチコンの電解コンデンサーが使用されているので問題ありません。
電解コンデンサーと言うと普通は液漏れによる容量抜け(容量が少なくなる)が多いのですが、このU-CONコンデンサーはすべて容量アップしています。
調べてみると容量アップする事も有るそうです。
コンデンサーの容量CはC=εS/dなので、電解液が抜けてディスタンスdが小さくなってCが増えると言う事なのかな??
証拠に直流電圧を印加していくと、定格より遙かに低い電圧でショートモードになります。
おそらくクリアランスが少なくなり耐圧が下がったものと思われます。
下の写真がその状態。
見る人が見ればわかると思いますが、3.1Vかけたら電流が流れてカレントリミット状態になってます。
トホホ・・・こりゃツイーター直結状態ですな。
まぁこのコンデンサーはESRも小さくNS-10Mのキャラクターを作った要因のひとつでしょうが、あまりにも劣化が酷いのでレストアでは真っ先に交換しなくてはいけない部品です。
ちなみにオープンリールデッキを修理した時に壊れていた部品もインダクションモーター進相用のU-CON製コンデンサでした。。。
テスターの抵抗レンジでコンデンサーを当たると何故か抵抗が出る。 もはやこれはコンデンサーの特性ではありません。
ついでに周波数特性を測ってみたり
いろんな測定器も使ってみたけどやはりまともな値は示しません
他には
ウーファーのコーンが黄色くなる。
ケーブルを接続する端子がショボい
エンクロージャーは本物突き板仕様なので豪華なのですが、塗装が薄いので傷つきやすく殆どの古い個体は色が禿げたり傷が付いています。
「YAMAHA」の銘板が斜めになっている事が有る。最初からなのかは不明。
ウーファーのクロスエッジが堅くなっている物が多い
ネジが緩んでいる物も多い。
ウーファーのコーンが歪んでいる事が有る。
最初は漂白の失敗かと思いましたが、古くなると経年で歪むんでしょうね。
まぁ音にはあまり関係ないみたいです。
・NS-10Mの兄弟は?
NS-10Mの兄弟には次の物があります
① NS-10M(基本的な物)
② NS-10M Pro
③ NS-10M Studio
④ NS-10MC
⑤ NS-10MX
⑥ NS-10MT
詳しいスペックは他のサイトを見て下さい。
私が持っているのは10MC以外すべてです。
10Studio、10Pro、MCは取り付けの差とかサランネットの有る無しなので音的には殆ど一緒です。
10MXは防磁型になり、ツイーターのフレームが大きくなりましたが振動板は同じ物に見えます。ウーファーも振動板は一緒です。
10MTはバスレフ型になり、エンクロージャーもユニットもネットワークもすべて違います。
はっきり言って10MPro、10Studio、10MXの差は私の耳ではわかりませんでした・・・
ただスピーカーセレクターで瞬時に切り替えるとノーマル10MよりPro、10Studio、10MXの中高音がスッキリしているのがわかります。
10MTも10Mシリーズのキャラクターを引き継いでいますが、バスレフで容量が大きいぶん、ボーカルなど全体的に厚みが有ります。
かといって低音がズンズン出るわけでもありません。
まぁこの辺は好みですね・・・
古いNS-10Mを購入する時の注意点。
エンクロージャーの傷は埋めたり塗ったりで何とかなります。
端子も簡単に交換ができます。
特に初期の物は音の個体差が大きいので、コンデンサー交換は必須。
(極初期のニチコン電解コンデンサー仕様なら交換不要)
内部に湿気が溜まりやすいので、外から見て錆の多い物は内部はもっと酷い事に。
(結構カビも多いです)
とにかくウーファーの状態ですね。
あまりにも黄色いのは大変です。
センターキャップのへこみ程度なら問題有りません。
糊で塞げる事の出来る程度の傷なら修復可能。奥が見える穴は無理。
コーンを押して動かないのはマグネットずれ。 修理超大変
音の出ないのは絶望的
やっぱ何もしなくて良い状態が一番!
各部のレストアをまとめましたので興味ある方は下記のリンクをクリックしてみて下さい
・ウーファーレストアまとめ
・ツイーターレストアまとめ
・ネットワークレストアまとめ
・エンクロージャーレストアまとめ
それ自分も思いました。
中にはツイーター直結状態に近い物も有りましたから。。
特に古い個体は荒く鳴る感じがします。