・高齢期に無償の仕事をされている方は2~3割です。将来、無償の仕事を考えるとすると次のような選択肢が挙げられます。
・町内会などの自治組織の活動:比較的容易なのが町内会などの自治会組織への参加です。自治会は多くの場合、班長などは輪番制であることが多く参加する機会が何年かに一回はあります。そうした機会を利用して積極的に参加し、さらに役員を引き受ければ自治会の中での交流がさらに深まります。将来、自治会で生まれた人間関係を利用して後述するサロンのようなグループ活動を立ち上げることも容易になります。
・ボランティア:たとえば子供の登下校を見守るような若い世代との交流の機会は元気をもらえると思います。ボランティアを考えておられる方、自分より年下の方の指示に従えますか。ボランティアだから嫌になったら辞めればいいと思っていませんか。ボランティアは生きがいにつながるという意見がありますが、もともと積極的な性格、肯定的な見方のできる人がボランティアに参加しているのかもしれません。
・趣味の団体の役:一人だけで趣味を続けるのはその趣味がかなり強いものでなければなりません。その趣味が好き程度では続けることが難しい場合もあります。そんな場合には同好会などの団体に参加していればより続けやすくなりますし、その団体での何らかの役割を引き受ければ「しなければならないこと」がより多くなります。できれば現役を引退する前から参加しておくことが望ましいでしょう。歳を重ねるほど新しい環境への適応力がなくなってきます。
・家事:たとえば現役時代に生活費を稼ぐのは男性、家事は女性として均衡をとっている場合、男性が仕事を離れれば均衡が破れます。そこで男性も「家事」を分担して均衡を取ることも考えられえます。しなければならないことができる一方で家事が公平となり家庭内での不満が減るという効果も期待できます。