黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

新宿花園神社の酉の市

2007-12-25 06:18:23 | 廃景


クリスマスも終わって、今年もあと一週間。
子供の頃は勿論、学生の頃もそこそこ楽しみだったクリスマスも、
気がついてみたら、
クリスマスということすら忘れてしまうようになってしまった。
言葉では使っていても、実感がわかないというか。
クリスマスに限らず、あらゆる年中行事が、
気がつくと終わってしまっている。

ただ唯一忘れないのは、酉の市。
新宿の花園神社で行われる酉の市には、
もうかれこれ25年位通い続けている。
年末年始の感じを味わう事も少なくなったこの頃、
酉の市へ熊手を奉納し、新しい熊手を新調したときが、
一年の区切りのような気がする。

花園神社の酉の市には、
現在、日本で唯一という見世物小屋が出店される。
学生の頃はじめて見た時は、かなり驚いた。
細い棒を叩きながら入口で口上を述べるおじさん、
その横で太鼓を鳴らす小人、
紅白のだんまくをくぐり中へ入ると、
100万人に一人といわれる、膝の関節が逆に曲がる女性を、
牛女と称してメインの出し物にしていた。
その他、生蛇を食べることと、ロウを口に含んで火を吹く事だけが芸のヘビ女と
ヘビを鼻から入れて口へ出すのが唯一の芸のハルちゃんの2人がいるだけで、
ショーは10分程度で終わり、出口で木戸銭を払って外へでる。

最近では酉の市へ行ってもそれほど見物しなくなったが、
新しいメンバーと行く時はやはり見世物小屋の話になり、
案内がてら見てしまうが、
最近見物した時は、もう牛女はいなかった。
亡くなったのだろうか。
今ではヘビ女とハルちゃんの代わりを務める若い女の人、
巨大なニシキヘビをステージに出して客に触らせる
大蛇さわりの3部構成になっていた。

酉の市の日の参拝客の殆どは、
歌舞伎町をはじめとした、新宿の北東地区で商売をしている人なので、
ダブルのスーツにパンチパーマの人の割合がかなり高い。
新宿ノーザンウエストとはまた全然違った表情の、
新宿の一面だと思う。


最新の画像もっと見る

post a comment