しろくまのいえ

しろくまのいえのまわりでおこるさまざまな出来事をつづってゆきます。

「自然死」のすすめ

2012-05-14 05:21:31 | 
     

医師:中村仁一(なかむらじんいち)著
大往生したけりゃ医療とかかわるな 「自然死」のすすめ

という本を読みました。
いつもそんな話をしている70代の女性が貸してくれました。

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「自然死」のしくみとは
自然死の実態は、「餓死」(餓死・脱水)です。

一般に餓死・脱水というと非常に悲惨に響きますが、死の際のそれは
命の火が消えかかっていますから、腹も減らない、のども渇かないのです。
人間は、生きていくためには飲み食いしなくてはなりません。
ところが、生命力が衰えてゆくと、その必要性がなくなるのです。

餓死では、脳内にモルヒネ様物質が分泌され、いい気持ちになって、
幸せムードに満たされるといいます。
脱水は、血液が刻に詰まることで、意識レベルが下がって、
ぼんやりとした状態になります。

点滴も注射もせず、口から一滴も水も入らなくなった場合、
亡くなるまでの日数は 7~8ぐらいまでが多いようです。

食べないから死ぬのではない、「死に時」が来たから食べないのだ

がんはあの世からのお迎えの支者
健康人の体の中でも、毎日約5000個の細胞ががん化している。
しかし、それを免疫細胞が退治してくれているから助かっている。

がんで死ぬんじゃないよ、がんの治療で死ぬんだよ
医療現場では、抗がん剤が「効く」とか「有効」という言葉が使われます。
それはどういういみなのでしょうか。

一般的に「効く」と表現される無いようには4つあります。
①治癒②延命効果③症状の緩和④がんの縮小

抗がん剤が「効く」として、採用、承認される基準があります。
レントゲン写真の画像で、がんの大きさ(面積)が半分以下になっている期間が
4週間以上つづくこと、そして、抗がん剤を使った患者の2割以上がそういう状態を
呈することというのが条件です。

医療者側和は、こういう事情を踏まえて「効く」とか「有効」とか行っているわけですが、
患者側は「効く」といわれれば「治る」あるいは「がんがなくなる」といけとったとしても
せめられません。
同じ「効く」という言葉を使いながら 中身には、天と地ほどの差があるということになります。
そのうえ、抗がん剤は、ほとんどが「劇薬」か「毒薬」していですから、がんだけを攻撃するのではなく
まともな細胞や組織もやられるわけです。

ダンボールの棺:エコクラフィン (株)すりネット

自分の意思表示「指示書」が重要
病気や事故やぼけなどで正常な判断が消失した場合、どのような医療サービスを受けたいか、
受けたくないのかを意識清明で判断力が正常なときに表記しておくことも大切。
作成するときは、家族や代理人となる知人も同席して、十分内容を理解しておく必要もあります。

事前意思表示の項目
①心肺蘇生(心臓マッサージ、電気ショック、気管内そうかんなど)
②気管切開
③人工呼吸器
④強制人工栄養(鼻チューブ栄養、胃ろう、中心静脈栄養)
⑤水分補給(点滴など)
⑥人工透析
⑦輸血
⑧強力な抗生剤の使用
⑨その他

「年をとれば、どかこ具合がわるいのが正常」なんです。