新型LSD「バスソルト」の恐怖 青年がゾンビ化し女性にかみつく――香港九龍

2012年11月26日、香港「文匯報」によると、香港九龍荃湾に深夜「ゾンビ」が出現し、男性と女性2名が襲われケガを負ったという。

報道によると、「ゾンビ化」した青年は黄（ウォン）という姓で、19歳だという。
24日深夜、この青年は新型LSD「バスソルト」という薬物を摂取後、「ゾンビ」のようになり、まるで屍（しかばね）のように荃湾葵盛圍の中学校まで歩いて行き、そこで学校の守衛に襲い掛かり、その9分後、近くを帰宅中だった若い女性の首に強くかみ付いた。その後、現場に駆けつけた大勢の警察官に取り囲まれ、ようやく逮捕に至ったという。



19歳の青年「バスソルト」で発狂
連続傷害事件を起こした黄（19歳）は、「攻撃による実質的な身体への傷害」という罪状で起訴される予定だ。しかし、逮捕時に精神が不明瞭であったため、過去の薬物服用もしくは薬物濫用の可能性も排除せず、今後のさらなる検査によって確定されるという。現場にいた違法薬物に詳しい法律関係者は、この青年が人に攻撃を加えたり、かみついたのは、高い確率で新型LSD「バスソルト」を吸入した可能性があると指摘している。

「バスソルト」とは
「バスソルト」の主要成分はMDPVで、薬の性質は強烈な中枢神経興奮剤に属し、外観は白い塩状の粉末である。
「バスソルト」を吸入すると興奮状態に陥り、暴力傾向および侵略性が生まれ、同時に歯ぎしりと人にかみつきたいという、まるで「ゾンビ」のような状態なるという。
海外ではすでに「バスソルト」を使用した人間がホームレスの顔を半分以上食べるという恐ろしい事件も発生している。



女性にまとわり着く男が目撃され痴漢行為と間違われる
第一の事件が発生した現場は葵盛圍の門の外だった。
24日の深夜11時40分、この学校の守衛をしている呉（ン）さんは、うろついている青年を不審に思い質問をしたところ、突然おかしくなり、呉さんを殴りケガをさせた後、影もなく逃げ去った。
通報を受けた警察が人員を派遣して現場の調査を行っていたところ、その約9分後、再び市民からの通報があった。通報によると、市民が道を通りかかった時、青年が若い女性にひどくまとわり着いているのを目撃した、（女性に対する）痴漢行為ではないかというものだった。

警察官が現場に到着し、その若い男女について調査をした結果、被害にあった20歳の女性は痴漢に遭ったわけではなく、面識がない男からいわれもなく突然かみつかれたという。男は「ゾンビ」のように首にかみつき放そうとせず、それによって、女性の首には深い歯型が残っていた。

この警察官よって、この青年と葵盛圍のケガ人の事件が関係あると証明された。事件後、救急車を手配し事件を起こした青年とケガ人2名を病院に搬送し、検査と治療を行った。

香港医療管理局のデータによると、香港では薬物濫用による精神病患者の数が上昇しており、2009年～2010年に薬物濫用による精神科の患者数は1,330人であったが、今年は現在までで1,530人に上昇し、3年ぶりに14％の増加を見せている。

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