胎盤機能異常は胎児の問題と関連することが知られている。これまでに胎盤にはユニークな細菌叢が存在し、その変化が胎児の異常につながることが報告されている(Aagaard K et al., Sci Transl Med. 2014 May 21; 6(237): 237ra65)。本論文で著者らは子癇前症や胎児発育障害などの問題を有する318例を含む537例の出産において胎盤の細菌叢を調べ、胎盤に存在する細菌は極めて少なく、検出される細菌のほとんどは出産時など、様々な経路からのコンタミネーションであることを明らかにした。唯一出産前(5%)に検出されるのはStreptococcus agalactiaeであり、周産期の敗血症との関係が示唆されたが、その存在は妊娠の有害転帰とは無関係であった。
Nature. 2019 Aug;572(7769):329-334. doi: 10.1038/s41586-019-1451-5. Epub 2019 Jul 31.
Human placenta has no microbiome but can contain potential pathogens.
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