周平の『コトノハノハコ』

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#78 『弱気な僕とフキノトウ』

2010年09月29日 | 作詞作品集
(2008年3月13日アップ)

「いったい僕には何ができるの?」
自分自身に問いかけて
「いったいあなたは何がしたいの?」
逆に問いかけられ

真っ暗で出口の見えぬ迷路で
さまよい続ける毎日が
入り口に心当たりもないから
余計にもどかしくて

季節はもう冬から春
街も歩き出す頃だけど
僕は歩き出せずに
道端 しゃがみ込んだ

春の訪れを告げる
顔を出したフキノトウ
弱気な僕に向かって
「今から始めればいい」
輝く春の日ざしに
引きをとらぬフキノトウ
僕は今も雪の中
しゃがんだまま 凍えてる


「こうすればこうなる」っていう数式が
世の中にはあるけれども
数式じゃ表せない感情が
それを崩してゆく

「未来」という大きな希望
だけど それは恐怖でもあり
開くドアの その向こう
光を見出せずに

スタートの合図 告げる
早春の日のフキノトウ
弱気な僕に向かって
「失うモノはないだろ?」
何よりも大きく見える
誇り高きフキノトウ
誰も気付かぬ道端
小さくも堂々と咲く


輝く春の日ざしに
引きをとらぬフキノトウ
弱気な僕に向かって
「ここから始めればいい」

僕は恥ずかしくなって
フキノトウに「ありがとう」と告げて
行き先も決めず 全力で走り出した

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