労働法の散歩道

yahoo知恵袋で回答していて、繰り返し同じ投稿するロスを減らすために資料室としてもうけました。

裁量労働制の失効

2023-07-01 14:58:53 | 労働条件

2024年4月に労基法施行規則を改正する形で、裁量労働制が改正されます(専門型、企画型共に)。パンフでは、はっきり失効するとは書かれてはいませんが、施行前の2024年3月までに、新規・継続問わず労使協定締結して(継続は締結しなおして)、届け出るように呼びかけています。

専門職型でいえば、

  • 本人に同意を取り付けること
  • 同意が得られなかった場合、不利益取り扱いをしないこと
  • 同意撤回の手続き方法
  • 記録保管の追加として、同意と同意撤回の記録(協定有効期間中と期間満了後5年(当面3年))

を協定に追加記載して、締結手続きをとることになります。企画型は上に加えてさらに追加の協定事項があります。

移行措置や、Q&Aがでてみないと、わからないところもありますが、協定にもりこむのですから、現行協定を2024年4月以降継続させるには、協定締結しなおしとともに対象労働者から個別に同意取り付けも要するということです。締結しなおしてない、個別同意取り付けてないということは、施行日以降、裁量制で働く対象労働者はいない、通常の労働時間制で働く労働者だけということになりかねません。

追補

2023年8月2日付けで出た通達に記載されていました。現行のまま、協定締結しなおさない場合、令和6年4月1日をもって無効となります。追加された協定事項を盛り込んだ協定をあらためて締結しなおしとなります。これは来年4月1日発効を条件に、3月31日以前に締結可能としています。また個々の労働者からの同意取り付けも同様に必要になり、有効期間ごとに取り付け、その証憑の保管は協定有効期間とその後5年(当分3年)となります。

関連サイト

厚生労働省 裁量労働制の概要
裁量労働制改正パンフ

 

(2023年7月1日投稿、2023年11月3日編集)

投稿記事一覧


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 代休の効果とは | トップ | 社保拡大適用 »

労働条件」カテゴリの最新記事