佐久市 ヤナギダ 趣味の店

長野県佐久市野沢93番地
ヤナギダ☎0267-62-0220

『誰より好きなのに』

2018-04-07 17:43:56 | 日記

静かな夜だった。

いつもなら

ふたりで窓から
ながめる夜景も、心なし
かきらめきが少ないよう
な気がする。

あなたのパジャマは、あれ
から洗濯して、ベットの脇に
置いてある。

このままどう続いていくの
か、私たち。

あなたがいないと初めて
わかる。わかっているのに、
会うとその平行感覚がどこか
でずれる。


ま、本来、恋というものはそ
ういうものかもしれず、妙に
達観してしまう自分もいた。

たまにはこんな夜があって、
いいのかもしれない。

と思いつつ、やはり寂しい
気持もいなめない。
あなたはどこでなにをして
いるのやら・・・・・・・。

・・・・・・なにが恋の小休止?
単なる強がりではないか・・・。

強気になったり、弱気になった
り揺れている。


携帯電話が鳴った。


飛び起きるようにして、受話器を
取る。

「俺だけど・・・・・・」

その声で、一気にねじれた心が
ピンと張りつめて、
いきいきと動きだすゲンキンな
私がいて、


・・・・やはりあなたが好きなの、
    必要なの・・・・

と、まるでテレビドラマの
ヒロインのようなセリフを、

心の中でつぶやいた。

YouTube
Iris (アイリス) 『小さな声』Lyric Video

https://www.youtube.com/watch?v=3YOa2TWJaeo









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「恋が生まれるみずうみ」

2018-04-07 17:21:15 | 日記
知らないみずうみが森の中に
ある
森は音を消して 私はすい込ま
れていく

みずうみのまわりには草花が
やわらかくかがやいている
私は どちらかともなく
みずうみをまわり
耳を傾ける

みずうみは透きとおってい
るので
サラサラと波だっているので
だれひとり気づかずにいるので

私は願いをかける


YouTube

Shape of My Heart - Sting, Josh Groban, and Chris Botti

https://www.youtube.com/watch?v=TghVl7TOFIA





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「なんという偶然」

2018-04-07 13:02:47 | 日記
K18金  ¥3350
プラチナPT950 ¥2920
【4月 7日(土 買取値】
佐久市野沢93番地十二町
ケヤキの木の真向かい
ぴんころ地蔵側
  ~ヤナギダ~
☎0267-62-0220

―ブログ一
出逢いというのは常に、なん
という偶然であることか。

そして私たちは毎日無数の
新しい出逢いを体験してい
る。

すれ違って行き過ぎること
が大半である。時には振り
向くことはあるかもしれな
い。

チラッと視線を合わせるこ
とも。それでもほとんどの
場合、男と女は無言で行き
過ぎていく。

YouTube
接吻 kiss 田島貴男 × 秦基博

https://www.youtube.com/watch?v=2x_KixODWz8



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「あなた」

2018-04-07 11:47:18 | 日記
K18金  ¥3350
プラチナPT950 ¥2920
【4月 7日(土 買取値】
佐久市野沢93番地十二町
ケヤキの木の真向かい
ぴんころ地蔵側
  ~ヤナギダ~
☎0267-62-0220

―ブログ一
配慮という思慮深さ

いつも上品なついたての
むこうにいるようなあな
たに
風の吹く帰り道


YouTube
Johnny Hartman & John Coltrane ( Full Album )

https://www.youtube.com/watch?v=WfSamj6Jtac






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『若葉』 真夜中の雨音―cinque―

2018-04-07 10:57:38 | 日記
「お願い、お願い、お願い」と、
叫びながら、雨はあとからあと
から地上に落ちてくる。

木の葉の一枚一枚を濡らし、樹
木の幹の奥深くまで染み込んで
ゆく、哀しい雨だ。窓ガラスを
伝う雫は、夜の闇を流している、
涙のようだ。

それなのに、あのひとのいる場所
は今は朝で、空は青く、どこまでも
晴れ、憂いのかけらもなく、乾いて
いるのかもしれない。たったひと粒
の雨さえも共有できない場所に、
決してつながることのない地平に、
わたしたちはいるのだと思った。

電話がなったのは、午後十時を
五分ほど回った頃だったか。
わたしはバスルームにいて、ち
ょうどシャワーを終えたところ
だった。

やっと、やっと、やっと、かか
ってきた。あのひとからの電話。
バスタオルを取るのももどかし
く、濡れた躰と濡れた髪の毛の
まま、電話機に飛びついた。
電話器をつかみ取り、相手を
確かめもしないで、わたしは
呼びかけた。

「もしもし、快晴?もしもし?」
「あ、もしもし、桜木さん?そ
ちらは桜木さんお宅でしょうか。
芦川ですけど」
軽い目眩のようなものを感じ
た。それは、失望のせいだと
わかっていた。けれどもその
失望を、芦川さんに気取らて
はならないと思った。咄嗟に、
わたしは驚いたふりをした。

「ああ、びっくりした。誰か
と思ったら、芦川さん」
「夜分遅くにすみません。ご
迷惑を承知でかけています。
部長からお辞めになると聞いて、
今、ちょっと、話せますか?」

駅の近くにある「喜合」という
居酒屋の場所を芦川さんに教えた。

レインコートに身を包み、大きめ
の傘を出し出して出かけたにも
かかわらず、店に着いた時には、
髪の毛も足もとも、泣きたく
なるほど濡れて、冷たくなって
いた。

店員さんが気を利かせて、おし
ぼりと一緒に、真っ白なタオル
を差し出してくれた。
芦川さんはふたりがけのボック
ス席で、日本酒を飲みながら、
わたしを待っていた。

わたしはジントニックを注文
した。店員さんが下がると、芦
川さんはすぐにしゃべり始めた。

「辞めるって、あの仕事の件です
か」
「もういいんです。ありがとう
ございます」
自然に、頭が下がってしまう。
わたしはもういいんです。
「アメリカに行こうと思って
るんです」

まだ、あのひとにも伝えてい
ない決意を、わたしは芦川さ
んに告げていた。

「こないだね、営業先の人が
教えてくれたんですけど、ニ
ュージャージー州にある日本
人学校で、教師を募集してい
るそうなんです。応募者が多
くて、競争率もすごく高そう
だったけど、でも、だめでも
ともとって気持ちで、書類だけ
でも出しておこうと思ってます」

「そうなんですか。アメリカで
仕事を?」
「はい」
「なんや、そういうことなら、
俺ももうこれ これ以上
言うのをやめておきます。

桜木さんが会社を辞めてしま
うのは依然として残念やけど、
まあ、そういうことなら。
俺が無理に引き留めても・・・」

思わず、芦川さんの優しい視線
に、しがみつきそになっていた。


「お願い、お願い、お願い」と、
叫びながら、雨はあとからあと
から地上に落ちてくる。

木の葉の一枚一枚を濡らし、樹
木の幹の奥深くまで染み込んで
ゆく、哀しい雨だ。窓ガラスを
伝う雫は、夜の闇を流している、
涙のようだ。

それなのに、あのひとのいる場所
は今は朝で、空は青く、どこまでも
晴れ、憂いのかけらもなく、乾いて
いるのかもしれない。たったひと粒
の雨さえも共有できない場所に、
決してつながることのない地平に、
わたしたちはいるのだと思った。

電話がなったのは、午後十時を
五分ほど回った頃だったか。
わたしはバスルームにいて、ち
ょうどシャワーを終えたところ
だった。

やっと、やっと、やっと、かか
ってきた。あのひとからの電話。
バスタオルを取るのももどかし
く、濡れた躰と濡れた髪の毛の
まま、電話機に飛びついた。
電話器をつかみ取り、相手を
確かめもしないで、わたしは
呼びかけた。

「もしもし、快晴?もしもし?」
「あ、もしもし、桜木さん?そ
ちらは桜木さんお宅でしょうか。
芦川ですけど」
軽い目眩のようなものを感じ
た。それは、失望のせいだと
わかっていた。けれどもその
失望を、芦川さんに気取らて
はならないと思った。咄嗟に、
わたしは驚いたふりをした。

「ああ、びっくりした。誰か
と思ったら、芦川さん」
「夜分遅くにすみません。ご
迷惑を承知でかけています。
部長からお辞めになると聞いて、
今、ちょっと、話せますか?」

駅の近くにある「喜合」という
居酒屋の場所を芦川さんに教えた。

レインコートに身を包み、大きめ
の傘を出し出して出かけたにも
かかわらず、店に着いた時には、
髪の毛も足もとも、泣きたく
なるほど濡れて、冷たくなって
いた。

店員さんが気を利かせて、おし
ぼりと一緒に、真っ白なタオル
を差し出してくれた。
芦川さんはふたりがけのボック
ス席で、日本酒を飲みながら、
わたしを待っていた。

わたしはジントニックを注文
した。店員さんが下がると、芦
川さんはすぐにしゃべり始めた。

「辞めるって、あの仕事の件です
か」
「もういいんです。ありがとう
ございます」
自然に、頭が下がってしまう。
わたしはもういいんです。
「アメリカに行こうと思って
るんです」

まだ、あのひとにも伝えてい
ない決意を、わたしは芦川さ
んに告げていた。

「こないだね、営業先の人が
教えてくれたんですけど、ニ
ュージャージー州にある日本
人学校で、教師を募集してい
るそうなんです。応募者が多
くて、競争率もすごく高そう
だったけど、でも、だめでも
ともとって気持ちで、書類だけ
でも出しておこうと思ってます」

「そうなんですか。アメリカで
仕事を?」
「はい」
「なんや、そういうことなら、
俺ももうこれ これ以上
言うのをやめておきます。

桜木さんが会社を辞めてしま
うのは依然として残念やけど、
まあ、そういうことなら。
俺が無理に引き留めても・・・」

思わず、芦川さんの優しい視線
に、しがみつきそになっていた。





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-貝殻ー

2018-04-07 10:33:23 | 日記
K18金  ¥3350
プラチナPT950 ¥2920
【4月 7日(土 買取値】
佐久市野沢93番地十二町
ケヤキの木の真向かい
ぴんころ地蔵側
  ~ヤナギダ~
☎0267-62-0220

貝殻をひろった
 貝殻がきれいだったから

 それをもって帰って机の上に飾った
 貝殻はずっとそこにあって
 やがて私に忘れられた

 そのように人をひろってきても
 人はずっとそこにいないから
 なかなか忘れ去られない

 時に大いに被害をこうむったりする

 泣かされない恋なら覚悟もできない
 覚悟のない恋はガラスのない窓だ


YouTube
Sting - Shape of My Heart (Leon)

https://www.youtube.com/watch?v=QK-Z1K67uaA





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