それは、矜持だと思う。
(矜持:プライド、誇り)
武士は食わねど高楊枝で
はないが、
誇り高き男は、
どんなに貧しくても、
心まで貧しくはならない。
矜持を大切にする男は、
軽率にものを言わない。
矜持を持つ男は、
軟弱な姿を見せたりしない。
離婚の理由の上位に、必ずとい
っていいほど「性格の不一致」
というのがあげられる。そうい
うアンケートや統計の結果を見
るとき、私はとても不思議な気
持ちになる。逆に、人間が二人
いて、性格が一致するというこ
とがあるんだろうか。
一致しないからおもしろいし、
一致しなところに惹かたり、そ
こを認めあったり、あるいは補
ったりするのが恋愛だろう。
「性格の不一致」とはたぶん。
「性格の不一致を愛することが
できなくなった」ということで、
ならば「愛情が冷めた」という
ほうが、よほどわかりやすい。
「性格の不一致」という言葉
は、恋愛という主観的な問題
を、何か客観的な事実におき
かえようとしているようで、
潔くないなあと思う。
人間は、一致していないから
こそ、その隙間を埋めようと
する努力もするし、目には見
えない自分の心を、言葉で伝
えようとするもする。が、悲
しいことに、それが百パーセ
ント伝わるということはほと
んどない。時には、ささいな
行き違いからケンカになった
り、ちょっとした誤解が、とり
かえしのつかない事態を招くこ
とさえもある。
それで愛情が冷めてしまえば、
かえって楽かもしれない。もっと
も辛いのは、愛しあっているのに
何故か行き違ってしまう場合だ。
たとえば、『風と共に去りぬ』の
二人のように。
歌の二つ目の「ひとえ」には
「一重」と「ひとえに」という
意味とが掛けたもの。
ほんのわずかな心のズレが、し
かも思いの深さゆえに、別れを
もたらしてしまう。情けないよ
うなばかばかしいような気分を、
下の句で感じていただきたい。
あとに続く言葉はただの音として、
耳に流れ込んできただけだった。
お互いの心を放し飼いにして
暮らせば
たまに寂しい自由
なぜ、おでんにカラシを
つけて食べるのか?
実は、おでんにとって、あ
まり触れられたくない苦い
過去が隠されている。
明治初期、東京、深川あた
りで食中毒が発生した。
当時のおでんは、こんやく、
ちくわ、大根などが主流で、
今より価格の安い庶民の
食べものだったが、
食中毒騒動で、「おでんは
あたる」と庶民は敬遠する
ようになった。
そこで登場したのが、カラシ。
からしは強力な殺菌力を持つ。
これを皿のヘリに添え、いっしょ
に食べるというアイディアで、
おでんが名誉を回復した。
だから、今でも食中毒の話は
タブーである。
風の音と雨の音は
よく似ている
ひとりでいると怖くなる
それが真夜中だと泣きたくなる
YouTube
Michael Jackson, Justin Timberlake - Love Never Felt So Good (Official Video)
ここが、「しあわせ」の始まり
それはどちらも小さくて
どちらがどちらかだか見
間違うほど
どちらかが輝いているわ
けでもなく
どちらかが重たいわけで
もなく
それはごくありふれた
けしの実のような小さな種
じつはふたつは同じもの
花が咲かなくては何の花
だかわからない
きっとそんなようなもの
しあわせになりたいと思っ
たときから
しあわせは始まっている
だけど手のひらにのっか
ているこの種が
どちらの種だかわからない
私はときどき弱くなって
しあわせをあきらめそうに
なる
すると美しくたおやかな
芽はあきらめのかたちに
変わってしまう
だけど決して踏みつけないで
夢という名の光と水で
しあわせの芽に変わるの
だから
いろんなことがあるけれど
可憐な花を咲かせましょう。
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「雨が振ってるの?」
彼の指が私の髪の先に触れた。
私は胸が大きく打つのを感じた。
その音が彼に聞こえたのでは
ないかと、
一瞬テーブルの上に置いてある
灰皿に目を移した。
YouTube
My Foolish Heart - Nils Landgren
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