Carpe Diem

シンシナティ大学で都市計画を勉強していた、ある大学院生の物語。現在はマンハッタンで就活。

考え事@シカゴ

2013-04-14 19:15:32 | daily life
今は全米の都市計画の学会でシカゴに来ている。
いつもの環境から離れて、学校から離れて、いつもと少し違ったことを考えていた。

1、学会で修士論文について発表する機会をもらったこと
いつも海外の学会などで自分のアイデアや成果を発表するのを夢見ていた。
そしてそのチャンスを手にいれることができて、目標を達成したという達成感と同時に、
今まで朝から夜まで全力でやってきてたったこれだけかという失望が半々だと感じた。
実際は成し遂げた時よりも、成し遂げる為に努力していた時の方が楽しいのではないか。

2、友達に、誕生日会に誘われた時のこと
シカゴ育ちの友達に近所の人たちがバーで飲んでいるから一緒に行かないかと誘われた。
そのバーには友達の幼なじみやその親など、みんなで近所の人が一緒にワイワイと楽しんでいた。
その中で知り合った一人とずっと話していた。
彼はシカゴで生まれて、育ち、そして働いている。将来もシカゴに住みたいようだ。
そうやって幼なじみがいて、ずっと知っている人たちがいるって言うのは、
僕みたいに色んな所を点々としている人にはある意味でうらやましかった。
同時に彼も世界中を行き来している僕がうらやましいと言っていた。
隣の芝生が青く見えるのはきっと普通なんだろう。
でも自分の人生を受け入れないと。
きっと人それぞれの人生の正解があるんじゃないかと思う。

3、一番美しいこと
シカゴの学会に70代ほどの老夫婦を見かけた。
おじいちゃんとおばあちゃんが手をつないで、
ゆっくりと歩いている姿はこの世の中で一番美しいんじゃないのかな、
そう思わずにはいられなかった。

4、友達と野球を見ていた時に
クラスの友達と7人でメジャーリーグの試合を見ていた。
試合は3時間半にも及んだけど、
いつもの大学生活ではなかなかできなかった、
友達とゆっくりと会話をすることができた。
でももう僕たちはあと2週間したら卒業して、それぞれの道を歩き始める。
ただそれぞれの人生の軌跡が一瞬だけ交わっただけ。
でもこの2年間の素晴らしかった時間を与えてくれた友達に感謝したい。

5、ホームレスと希望についての話
バーで飲んでいてふと外で休憩していた時に、ホームレスの様な人が近づいてきた。
いつもならこのケースだとお金を恵んでくれないかという話になるんだけど、この時は違った。
How are you?と聞かれて会話が始まった。
いつの間にか話は人生の話になっていた。
”今までの人生はいくら後悔しても変えられないけど、いま踏み出す一歩で明日は変わっていく”、
ということに、すごく当たり前だけど納得してくれて、”そうだ、そうだ”と頷いてくれた。
その他にもたくさん愚かなことを言ってしまった。
僕はこの目の前にいる人よりもずっと楽な生活をしているのに、
目の前にいる僕よりも苦労している人にアドバイスをしていたのは本当にバカな行為だった。
これから自分が言ったことをしっかりと自分でやっていかないと。