Carpe Diem

シンシナティ大学で都市計画を勉強していた、ある大学院生の物語。現在はマンハッタンで就活。

65年の知恵

2013-04-17 17:36:47 | study abroad
今日、39年間シンシナティ大学でPolitical Scienceの教鞭をとっていた先生の最後の講義が行われた。
日本の場合、退官する教授の最後は華やかにホテルを借りて行われるかもしれないけど、
今回は僕たち、Master of Community Planningの学生だけで、いつもの授業とそんなに大差はなかった。
ただ最後の1時間でその先生は、人生の戦陣として僕たちに人生のアドバイスをくれた。
どれも経験に基づいたとても思慮深いものだったので、その中のいくつかを忘れないようにここに書きたい。

1、自分の好きな仕事を場所を選ぶこと。
場所が違うと、そこにある仕事も変わってくるので、好きな仕事を選ぶと同時に場所にもこだわること。
(きっと自分の好きでもない仕事をやって、自分が好きだと騙さないようにという注意も含まれていたかも)

2、自分がprincipal(信義)は絶対に譲らないこと
世の中の多くのことが自分の意図とは違った方向に働くことは多いから、全てをコントロールするのは無理だけど、
それでも自分の信じることだけは絶対に譲らないようにするということ。
(全てのことを社会に身を任せていたら、きっと自分が消えてしまうからなんじゃないかと思う)

3、Professional life(仕事の時間)とAnother life(その他の時間)のバランスをとること
それぞれの個人に合った仕事とその他の時間(家族との時間だったり、娯楽に費やす時間だったり)の自分が心地のいい、
バランスを見極めること。それは個人によっても違うし、ライフステージによっても違う。
(もちろん仕事が楽しくてしょうがない人もいるだろうし、家族や友達との時間を大切にしたいという人がいるというように)

4、物事は突然起るということを注意する。
いろんな人生のターニングポイントは自分の意図しないところで起るので、当初の計画からフレキシブルに対応することが重要。
(人生は大抵思い通りにはなりません。でもその一つ一つの出来事をしっかりと大切にしていきたい)

どれもこれも20代の目標に向かってがむしゃらに走っている僕にはなかなか気づかない人生のエッセンスばかりだった。
僕も40年後にリタイヤする時に次の世代に的確なアドバイスがしたい。



あと一週間。。。

2013-04-17 13:50:55 | study abroad
シカゴからの学会から友達の車にもらってシンシナティに着いた。
結局、学会では数人の人がすごく興味を示してくれて、自分としてはうれしかった。
それと同時にまたひとつ上の目標が見えて、またそれに向かって走っていけそうだ。
僕の場合は今回の発表が、大学院生活の最後の締めくくりとなりものだった。

シカゴでは学会やその他のところで何人かの面白い人に出会うできた。
そのことをルームメートに話してたら、人生の意味とか、日本の今後の在り方とか、
バカボンドの解釈の仕方とか、個人的にはとても深い話ができて、
今までの自分の狭い世界観が少し広がった気がした。
それができたのはやっぱりお互いの意見は批評するけど、それに対して熱くならずに、
冷静に受け止めてお互いに理解したことや、オープンな議論の仕方も重要なのかも。

その2時間半にも及ぶ議論の後に、気づいたのはあと卒業まで1週間ほどしかないということ。
彼も僕もずっとあと2週間あると思い込んでいた。。。(かなりの失態。。。)
お陰で今まで余裕をこいていたのにも関わらず、もう真剣モードに入らなければいけない。
彼はテストは、そして僕は次のステップの準備が、そしてできるだけ友達との時間も大切にしたい。

もしかしたら人生と似ているかも知れないけど、終わりに近づくと何が大切で何がそうでないか見えてくる気がする。
今まではどんどん新しいことにチャレンジして、新しい友達を作ろうと思って時間を過ごしてきた。
でもこの一週間は本当に自分にとって大切な人とだけ、本当に大切なことをやっていきたい。
一瞬たりとも時間を無駄にしたくない。そんな気持ちが自分の中で溢れている。


シカゴの学会でのポスター