“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

長期金利マイナスを止めよ

2016年02月10日 17時39分48秒 | 臼蔵の呟き

「デフレ脱却が大義だとしても、異次元緩和をいつまでも続けられるはずはない。「国債バブル」が、はじけたり国債買い入れが限界に達すれば金利上昇という財政破綻リスクが芽を出す。脱デフレが日銀頼みの「一本足打法」になっていることこそ最大のリスクだ。」

日本経済が、デフレなのは消費が冷え込み、購買力が回復しないからです。安倍、山口自公政権がとっている政策は、消費を冷え込ませ、低所得者を大量に作り出すものでしかありません。日銀による国債購入=市場への現金供給が機能しないのはなぜでしょうか。そもそも国内企業が資金を必要としていないことにその原因があります。消費が低迷し、回復しないときに、設備投資を行うはずがありません。まして、デフレで物価が下がっているときに、生産能力を拡大すれば企業の自殺行為です。

<東京新聞社説>長期金利マイナス 「一本足打法」を止めよ

 長期金利が未知のマイナスを記録した。日銀のマイナス金利政策が、その狙いとは違う形で招いた異常事態である。世界経済の先行き不安が増す中、日銀の金融政策へ過度に依存したツケといえる。

「マイナス金利政策を導入すれば、銀行は貸し出しを増やしたり株などリスクの高い投資が増える」-一週間前、奇策ともいえる新たな追加緩和策の導入を決めた日銀は、そう説明した。

 それがどうなったか。株は逆に売られて大暴落し、売られるとみていた国債が買われた。想定とは正反対の動きである。

 世界的な信用不安の高まりで、安全資産とみられた国債に買いが集中し、「国債バブル」のように価格が高騰(金利はマイナスに下落)した。

 日銀は、原油安や中国・新興国経済の減速などによる市場の動揺が「物価上昇目標」に悪影響を及ぼさないために、新たなマイナス金利政策を決めたはずだ。それなのに導入決定前よりも円高・株安が進み、市場の動揺は逆に増すばかりである。

 国債のマイナス金利とは、満期まで保有した場合、損をするということだ。それでも買うのは「買える資産は国債しかない」とリスク回避の考えが広まったからだ。

 マイナス金利を決めた日銀の決定会合では賛成五に対し、反対四と拮抗(きっこう)した。反対意見では「異次元緩和の限界ととられかねない」「金融機関や預貯金者の混乱、不安を高める恐れがある」など副作用の大きさも指摘されていたのである。

 世界経済が一段と混迷を深めてきたのは日銀にとって誤算かもしれないが、そもそも異次元緩和は「二年で2%」の物価上昇の達成を目指す短期決戦型の政策だったはずだ。間もなく三年になるが、いたずらに達成時期の先送りを繰り返すのではなく、長期戦を見据えて軌道修正すべきだろう。

 現状でも、日銀の国債大量買い入れは、禁じ手である国債引き受けとほぼ同義だ。人為的に金利を抑え込む金融抑圧により、国債保有者らから国へ年間何十兆円もの所得移転が見えない形で行われているのである。

 デフレ脱却が大義だとしても、異次元緩和をいつまでも続けられるはずはない。「国債バブル」がはじけたり国債買い入れが限界に達すれば金利上昇という財政破綻リスクが芽を出す。脱デフレが日銀頼みの「一本足打法」になっていることこそ最大のリスクだ。


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