“さるかに合戦”  臼蔵 と 蜂助・栗坊 の呟き

震災や原発の情報が少なくなりつつあることを感じながら被災地東北から自分達が思っていることを発信していきます。

先進工業国の政治的劣化と混乱

2016年02月03日 10時45分24秒 | 臼蔵の呟き

アメリカが、世界最大の軍事力を持ち、政治経済で大きな力を持っていることは現実です。しかし、その現実があるべき姿なのかどうかは別の問題です。日本の政権が安倍、極右集団に支配される。アメリカ大統領選挙でトランプなどの人種差別、排外主義を唱える人物が候補として脚光を浴び、支持を集めるのは先進工業国の政治経済が行き詰まっていることの表れと思います。資本主義が新自由主義思想に偏り、貧富の格差拡大、市場万能論を是認する。そこから、このような政治経済の劣化が起きているのだと思います。政治経済の指導者がこれほど倫理的、知的に劣化し、混乱するもの特徴です。ある意味では資本主義社会の終焉を時代が要求しているのかもしれません。

大国と言われる国家の政治指導者が、政治的、倫理的に劣化する傾向は共通しています。イギリスブレア元首相、アメリカ元ブッシュ大統領、日本小泉、安倍、野田、ロシアプーチンなどに共通しています。混乱を前向きに受けとめ、その混沌の中から、新しい政治経済の方向が生み出されるのでは思います。

誰がその主人公なのか。安倍、山口、自民党、公明党、極右集団ではありません。そのことが日本でも問われているのではないかと思います。

<東京新聞社説>米大統領選 大国の悲鳴が聞こえる

 米大統領選候補者選びの初戦、アイオワ州党員集会では民主、共和両党とも急進的な主張をする候補が支持を集めた。異例の展開は広がる格差、テロへの不安というまさに世界問題の表出でもある。

 アイオワ州党員集会と九日のニューハンプシャー州予備選は、十一月まで続く大統領選の流れを左右するとして重視されている。

 民主党では、民主社会主義者を自称するサンダース上院議員が、大統領夫人や国務長官として、ワシントンでの経験豊富なクリントン氏と、最後まで接戦を繰り広げた。出口調査では、年齢層が低いほど支持率が高かったという。公立大学の授業料無償化など格差解消の訴えが、若者の心に響いたのだろう。

 共和党では保守強硬派のクルーズ上院議員が勝ったが、メキシコ移民差別や「イスラム教徒の入国禁止」などの発言で物議をかもす不動産王トランプ氏も小差で迫った。現状に不満を抱く白人層の人気を博したとみられる。

 クリントン氏はサンダース氏の公約実現に疑問を投げ掛ける。

 保守強硬派の草の根運動「茶会」を代表するクルーズ氏は、共和党内では反主流派だ。政治経験がないトランプ氏の過激な主張は、どこまで真に受けていいのか分からない。

 これらの候補者が支持を集めたのは、既成政治への不満や政治不信の表れといっていいだろう。

 オバマ政権は、国民皆保険を目指した医療保険改革法(オバマケア)などを実現させたが、上下両院で過半数を占める共和党との溝は深まり、政治は停滞している。

 さらに、イラクやアフガニスタンからの米軍撤退を進める一方で、過激派組織「イスラム国」(IS)の台頭を招いた。周辺国の懸念をよそに南シナ海岩礁埋め立てなどを進める中国や、ウクライナのクリミア半島を併合したロシアの強硬姿勢に、歯止めをかけることもできない。

 米国の威信は低下している。

 シリア内戦など懸案解決のめども立たず、難民はあふれ、米国のみならず、世界の悲鳴がやまないような状態だ。

 米大統領選の行方は、国際的にも大きな影響をもたらす。

 トランプ氏らの過激な発言で注目は高まっているが、候補者らがポピュリズムを競い合うような論戦には危惧を感じる。選挙戦は、まだ始まったばかりだ。目配りの利いた政策論議を望みたい。

 


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