汐湯 / 中津市
種田山頭火「行乞記」の昭和5年11月16日の日記に「朝酒、なんといふうまさだらう、いい機嫌で、・・・・塩風呂にはいり二丘居を訪ね・・・・・」とある。山頭火はここの塩風呂に入湯していることを知りミィーのはただ逢いたいの・・・の心境にかられていたのだ。そんな塩風呂が今も中津城の近くに『汐湯』の名で現存しているのだそんな『汐湯』へ行ってきました。
《外観(南側から)》手前2階建てのこちらは昭和30年代に建替えられたもの 《入口》
《男湯入口》《女湯入口》《柱のタイル》
《外観(北川)》こちら築約90年の3階建て建物は大正時代~の代物です。 《中津海水湯の碑》
もうこの時点でミィーのはノックアウトです完全にメロメロ~ 状態です。
では、お初の汐湯におじゃまします。
《番台の料金表》 《下駄箱》 《脱衣場》
昭和?大正??タイムスリップとはこの状況のことかも知れません。開店間もない時間ににも関らず常連さんが数名います。写真はここまでかな?と思いシャッターを押し入湯しました。
”さる吉は風呂に行く!”そうです!風呂があれば行きます。こんな銭湯なら何度でも足を運びたくなります。その土地の風土・状況などなど・・・その土地の溶け込んだ風情や景観等人々のふれあいの湯を体験できたらそれで、幸せになります。
こちらが『塩湯』そう海水を沸かしているのです。そして、そのお湯を汲み出さないようになっているのです。
初体験のミィーは、おぉ~コッチが良さそうと思わず洗面器でお湯をかけようとする所、先客が指で・・・ダメ・・・そう汲んではダメなのです!浴槽の塩湯に浸かるだけ!それが後々効いてきます。ポカポカの持続力!
《大浴槽》 《タイル画》
《湯口》《洗い場》
本当は浴槽の写真はあきらめていました。塩湯に浸かり先客に浸かり方をアドバイスしていて、大分から来たことを伝え、あのタイル画や、浴槽の写真を撮れないかな~とつぶやくと!たぶん女将さんが了承してくるのでは?・・・ということでゆっくり湯に浸かった後、番台に行き女将さんに写真撮影の許可を得ました。そんなこんなで浴槽内写真は先客の邪魔のならないように写したため、ブレブレ~なのだぁ、手ブレ機能があったらなぁ~と後で思う今日の一日!!
《脱衣場の看板1》
《脱衣場の看板2》
《入浴者尊守事項》
お風呂内・脱衣場の写真を写真を撮り終えると、女将さんが2・3階の料亭部分の大小宴会場や休憩室・涼み台を案内してくださった。ピカピカの廊下や階段はそれはそれは涙ものである。では、ご案内
〔ピカピカ〕〔2階休憩室〕
〔中津城の石垣に桜〕 〔ナイス〕
〔窓外は中津川〕
〔割烹大宴会場〕 〔休憩場〕
最後に案内してくれたのが、こちら山頭火も立寄った所と言ったような?涼みテラスです。昔は奥の堤防が無く天気の良い日は遠く宇部まで見えたとか、そういえば山頭火の生まれは隣の防府市である。遠くを眺めていたのかな~想像するだけでも楽しい。
次回はゆっくりくるぞぉ~!風呂上りにテラスで生を飲んで~、休憩室借りて中津川を眺めてのんびりとやってみたいと思う今日この頃。
女将さんへ本日はご案内をありがとうございました。(訪問:2008年4月13日)
帰りに中津公園側から土手に回り中津川からの「汐湯」と「右」は土手から右に中津城です。
【住所】中津市三ノ丁1278-1 【電話】0979-22-0128 【営業】10時~22時 【定休日】毎月4の日 【料金】350円
『あとがき』
《山国橋》
汐湯からちょっと上流に昭和9年に造られた山国橋がある。煉瓦造りの美しい橋である。橋脚の違いが分かるだろうか?水面の所に穴がある所から福岡県と聞いたことがあったが、先程ネットで調べたら違うようである。
丁寧なレポを拝見してたら、行きたくなりました♪
湯上り、あの涼みテラスで朝酒? 憧れます (^^;)
ありがとうございました。
佇まいやそれを現存してくれる人、そこに集う人、
皆がお風呂遺産でした!
朝酒・・・の下りは山頭火の11/16行乞記の日記から拝借です、昧々(俳友)さん所で前の日から飲んで、朝酒も頂いて昧々さんを連れ立って汐湯に行っ見たいですね~~
そんな汐湯近くの山国橋を渡った吉富町に大昔幼少の頃住んでいました・・・