あけましておめでとうございます。
2024年も引き続き映画の記録などを書いていきます。
先月は、大晦日も映画館に行っていました。
ギリギリまで粘った結果、2023年で2番目に多く映画を鑑賞した月になりました。
それなのに、「この映画、好きだ!」と大きな声で言える作品にまた出会えなかったのです。
一定の基準をクリアした作品には出会えたため、その3本をご紹介します。
◎グレゴル・ボジッチ監督『栗の森のものがたり』(スロベニア/イタリア、2019)
ファンタジックで絵になる映像は昔の映画のようで、世界観が好きだと思えた作品です。
ストーリーは理解できませんでしたが、雰囲気が良かったです。
真冬に観たい作品。
◎アクタン・アリム・クバト監督『父は憶えている』(キルギス/日本/オランダ/フランス、2022)
監督が主演、実の息子が息子役。
派手ではないけれど良質な作品でした。
視覚的・聴覚的に素朴な暮らしが伝わってきます。
言葉数の少ない作品で、その分洗練された台詞が際立ちます。
ワードセンスが抜群。
日本語訳が秀逸なのでしょうか。
そして、母親がとにかく美しいです。
夫との離婚後や死別後など、女性が弱っているときに男たちが近付いてくるのは万国共通。
十分に注意されたし!
話がそれました。
ご馳走を振る舞うシーンでは、部屋いっぱいにレジャーシートのようなものを敷いて食べ物を大量に用意していたことに驚きました。
キルギスのおもてなしはすごい!!
ラストシーンは切なくて綺麗でした。
◎ヴィム・ヴェンダース監督『PERFECT DAYS』(日本、2023)
第76回カンヌ国際映画祭で主演の役所広司が男優賞を獲った作品です。
日本とドイツの合同製作だそうです。
舞台は東京の中心部。
すれ違う女性たちに時折心乱されながら、日々を生きていく清掃員の話。
無駄が削ぎ落され、残ったのは監督のセンスの塊でした。
台詞はそれほど多くなく、感覚的な作品。
英語の字幕付きで観てみたいと感じました。
予告の映像に対し多少違和感のあった音楽は、平山の洋楽好きの設定で自然に馴染んでいました。
前日に『台風クラブ』を鑑賞したばかりだったので、まさか時代を超えて2日連続で三浦友和に出会うとは!
ふたりのおじさんがちょっと語り合うシーンは微笑ましくて良かったです。
紙の本やカセットテープや銭湯など、アナログ&昭和なものたちが、昔を懐かしく思い起こさせます。
便利な時代になりましたが、昔は昔の良さがありました。
石川さゆりファン、あがた森魚ファンは必見です。
10月以降、なかなか「好き!」と心から言える作品に出会えていません。
無意識のうちに自分の中の基準が変わったのかもしれません。
とりあえず上記の3本は良かったので、ぜひご覧ください。