沖縄県へは、庄内空港から羽田空港で乗り継いで、那覇空港まで3時間余りかかる。山形県から2000km以上離れた南国である。今の時期だと温度差20度はある。バスの中はゆるいクーラー空調をしていると聞いて驚いた。同じ日本とは思えない気候である。当然、文化や思考の違いはあると肌で実感した。沖縄民謡は、独特の音調と音色であり、観光客の入りこみ数は、沖縄県の人口の5倍、600万人が南国情緒を求めて訪れている。
450年以上にわたり中国をはじめ、日本や朝鮮、東南アジア諸国との交易を通じ、独自の文化や芸能を華開かせてきた。首里城公園は、海洋王国「琉球王国」を色濃く残した沖縄県の数奇な歴史を偲ばせてくれるのに充分である。
琉球王国は、やがて島津藩の支配下になり、廃藩置県で沖縄県となるのだが、第2次世界大戦で、多くの犠牲者を出し、その上アメリカの統治下におかれ、昭和47年5月15日に27年振りに日本領に復帰した。しかし、地形的にアメリカの軍事戦略上欠くことのできない米軍基地問題として、今も引きずっている。
山形の塔は、昭和40年2月に太平洋戦争末期の沖縄戦をはじめ海外諸地域において戦没された山形県出身者40834柱の諸霊を祀り、山形県が管理している。
沖縄県民の明るさと、おおらかさは沖縄の青い海や空のように訪れる人を感動させる。