今年の商談会は、なんと言っても「はえぬき」が2年継続してハルビンに輸出できた事が大きい。その価格は、2キロ入り2個の箱詰めで、日本円で5000円だと言う。何故こんな高価格になるのか。これでも北京と比べれば安い値段だと言う。数%程度の関税があったとしても出荷時の5倍になる。これが半分の価格に下げる事ができたら飛躍的にハルビンの需要は伸びるだろと思う。「はえぬき」が中国全土に広まり画期的な戦力商品に育つ可能性を大いに秘めている。
もうひとつの目玉は、日本海水産の初めての輸出である。ハルビンの水産は、900キロ離れた大連からのものが大半で、輸送手段などの遅れを考えると、とても高品質とは思えない。今回のサケ、カニは冷凍品として輸出の契約である。日本海水産の大川社長は「当初は、現地の輸送手段や、保管状況を考えると冷凍品になるが、状況を見ながら生魚も送り出したい」と意欲を見せている。日本海の魚で、ハルビンの寿司や、カニ料理、刺身の日本料理が食べられるのも近い将来になる。
近く北海道、新潟県がハルビンで物産展を開催すると言う。山形県も遅れずに後に続こうとしている。新田会長が20年もの間商談会の発展に貢献したとして、商談会記念行事「文芸の夕べ」の席上で、栗省長より表彰された。世界で8人、民間で唯一人であった。「ひとつの小さな商談が、本県とハルビンとの新たな経済交流のきっかけになる。」と築きあげてきた人脈の大切さを強調していた。新たな友好、交流関係へと一歩を踏み出した。