とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

居宅医療とサービス付き高齢者向け住宅

2014年03月08日 | インポート

Dsc00284 山形県議会難病等対策推進連盟6名は千葉県市川市の吉野内科・神経内科医院に吉野英院長を訪ね、代表的神経難病であるASL重度患者の在宅療養の取り組み事例を視察した。市川医師は、山形県難病連で講演するなど、神経性難病治療の第一人者である。
 お会いした第一印象は「やさしい方」の一語に尽きる。治療方法が確立していない患者に向き合い、患者に希望を持たせ、患者家族への負担をいかにして減らすか、医師としての強い使命感が伝わってくる。家族に迷惑をかけまいと、呼吸器装着せずに死を選ぶ患者が7割もいる実態の説明に、身の凍る想いがした。
 気管切開した患者は、1時間毎の喀痰の吸引と、褥瘡を防ぐための体位交換も同程度必要である。意思伝達手段も熟練度が要請される大事な要素である。この事の解決方法として、吉野内科・神経内科医院では、サービス付き高齢者向け住宅制度を活用し在宅医療施設つばさハウス(10床)、弐番館(30床)を日本で初めて導入した。
 1日数回の訪問看護や訪問リハビリの医療保険を適用、介護保険との組み合わせで、家族負担に偏重しない在宅療養が実現している。課題は家賃が高額(月14~19万円)になる事。居住特例の問題がある。患者が入居した際に居住地に住所を移すと居住地自治体の負担になり、他地域からの受け入れが困難になる。
 難病に限らず、高齢化時代に突入している。サービス付き高齢者住宅のニーズは拡大していくと思われる。対応のスピードが問われる。

コメント (1)
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