酒田市が合併して10年になる。いわゆる平成の大合併である。山形県で合併したのは庄内のみで、その真価が問われるのはこれからにかかる。酒田市民会館「希望ホール」で記念式典が開催された。
「10年ひと昔」のたとえがあるが、考えてみると現丸山市長で3人目の市長である。激動の10年だったように思える。高校の再編は4校が1校に再編され、賛否両論もあったが少子化時代を見据えたやむを得ない選択だった。しかし、鶴岡は水産高校、農業高校、工業高校が残っており、酒田市の選択が正しかったかは分からない。
市立病院と県立病院の合併は特筆すべき事である。全国で初めて自治体病院が合併して独立行政法人として再編し、黒字経営を続けている。地域医療の中核として市民の医療を担っている意義は大きい。
京田西工業団地へプレステージの誘致に成功し、雇用の拡大は厳しかった雇用状況を変える大きな弾みになった。酒田港はコンテナクレーンの増設を機に、花王酒田工場の増設。雇用の拡大と国際コンテナ定期便が週一便から週六便になり、活況を呈している。しかし、これからが酒田市の大事な節目を迎える。10年の変化見据えた今後の舵取りが酒田市の発展を決める。