とうやのひとり言

佐藤とうや ブログ

やっさら藁人形流し

2019年04月04日 | 日記

 遊佐町洗沢川の左岸にある樽川集落に伝わる八皿(やっさら)行事が今年も行われた。樽川集落は、新田開発されて415年と、村はずれの石碑から推測される伝統深い17戸の集落である。

 やっさら人形は、各戸で作る約30センチほどのわら人形に鉢巻、腹巻、前垂を巻き、頭には赤い椿のかんざしをさす。神棚に飾り、赤飯やお頭付きの魚など八つのご馳走をわら苞(つと)に入れて背負わせた手の込んだもの。それぞれに意味があり、頭痛、腹痛、護身を意味するもので、それを、竹に刺して集落の中央に集まる。  

「やっさら人形おぐっぜ(送る)。どこまでおぐっぜ。さどしま(佐渡島)までおぐっぜ」と歌いながら、小太鼓とジャンガラ鉦(かね)で村を練り歩いたあと、洗沢川に無病息災の祈りを込めて流す、流し雛の一種の様な行事である。  この奇祭は毎年4月4日夕刻から実施するもので、旧暦のひな祭りにあわせたと言われている。以前は子供たちだけの行事だったが、少子化の影響から存続が危ぶまれていたが、平成27年に集落総会で有志による存続を決め、現在に至ってる。

 樽川集落では「やっさら人形」と呼んでいる。 やさらの風習は、中山集落、平津集落でも続いている貴重な伝統文化であり他に例を見ない。

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