「公私混同」という言葉がある。反意語が「公共滅私」なのか良くわからないが「公私混同」はみんなに嫌われる。首相長男が首相公邸で忘年会をやり、見覚えのある赤じゅうたんで記念写真を撮ったり、寝そべったりの写真が週刊誌に公開されて秘書官を更迭された。週刊誌の記事なった事がダメなのか、私的に官邸に入った事がダメなのか分かりにくい。
国会議員には歳費の他に月額100万円の「調査研究広報滞在費」が支給されている。領収書も要らない非課税の公金で使い勝手がいい第2の財布と呼ばれている。一昨年の10月31日に当選した新議員が10月分満額支給された事を問題視して、今国会で審議されるはずだったが、棚ざらしれ終ろうとしている。公金と私金の混同である。
一方、県議会議員には政務調査費が認められている。これは厳格な領収書と使用目的の明示が義務付けられている。多くの団体から声がかかり、県政報告と陳情や意見交換などがあり、懇親会までセットされている事が多い。会費が明示されてる団体もあれば、ない団体もある。この費用の見方が公私に分かれるが、分類すれば公用に入る。
国会の「調査研究広報滞在費」と県議会の「政務調査費」とどこが違うのか。公金であれば使途の明示は当たり前である。公私混同はみんなに嫌われる。