男は黙し、女は饒舌

今日は家人とともに東京へ。
と言っても夫婦仲良くのわけではなく、家人は貧乏町と渋谷で映画の立て続け鑑賞。
拙者は、目白台へ聞こえ良く言えば浮世絵、ぶっちゃけ永青文庫で「春画展」を見に。
会期中展示替えがあって、今日で替えられてしまうので行くことに。
閑静な住宅街の中で普段は目にしないであろう老若男女の群れが会場周辺を行き来する。
入場制限がかかるほどの混雑ぶり。
蟻の行列のごとくノロノロと進む列。
淀む会場はある種酒池肉林の空気を醸し出す。
半ば強制的に行列をつくって春画を”鑑賞”するのだが（笑）、列の前にオバハンの4人組がいて、熱気に当てられたのかやたらと饒舌で、口にしなくていいことも声高に喋り、つい何舞い上がってるんだよ！うるせえなぁと言いそうに。
あまりにウンザリしたので、仕方なく列を離れて空いているところをめがけてアチコチと。
今回の展示では肉筆画に興味があったので、食い入るように全体を見渡すが、そんな見方をしている人は他にはいない。
みんなチラッと、あるいは凝視で一点だけに集中（笑）。
おいおいそんなに珍しいものなのかいと、いまだ日本は健全なりと確認。
会場には男だけ、女だけ、あるいはアベック（死語）での来場と様々だが、だいたい男は黙って凝視し、女は饒舌に凝視し、ああ今夜は燃える夜を過ごす御仁も多かろうと思える空気感。
その辺の感覚がどうもわからない野暮天なんだけど、以前から見ている浮世絵や黄表紙との相違や類似もわかって、こちらは得るもの大。
図録が4000円と格安だったので購入。
春画の複製画も販売されていたのだが、近くで見ようとするその前に図録の見本が置いてあって、ジョシ二人が陣取り細かくページをめくっていて近づけない。
くそ邪魔だなとイライラしつつ、その動作を見ていると、御開帳アップの図があるページでは手が止まり凝視するさまに苦笑。
重いブロックのような図録をバッグに新宿へ。
久しぶりにブラブラするが得るものなし。
家人と奇跡的に待ち合わせが出来て（出来た試しがない）二人で帰宅。
駅から家人はテレビが始まると言って早足で帰宅。
けっして仲がイイわけではない。
もちろん今夜酒池肉林の合体があるわけでもない。



楢葉町の街並み 9
福島県双葉郡楢葉町井出八石,井出木屋,井出上ノ岡
撮影 2015年9月20日 日曜日 12時35分


清水駅前銀座商店街 1
静岡県静岡市清水区真砂町
撮影 2014年12月27日 土曜日 16時40分