人生の重み
袴田巌さんに、世界ボクシング評議会WBCからチャンピオンベルトが贈られました。無実を叫び続け48年、やっとやっと再審が認められましたが、多くの国民と共に、ボクシング界からも歴代チャンピオンをはじめ無実の罪から袴田さんを救う運動が実りました。それにしても、警察・検察の捜査と取り調べがあまりにも非道なものだったことが明らかにされました。再審が行われ冤罪が確定となれば、戦後の刑事事件にまたも汚点を残すことでしょう。しかも、裁判所が厳しく断罪した証拠のねつ造に至っては、法治国家とは到底言えないでしょう。“自供”に頼る警察等の取り調べに対しても可視化を求める議論が起こっています。厳正な法の下、確たる証拠に基づく公平な裁判も求められています。チャンピオンベルトには、48年間の重い重い人生がこめられています。