山茶花談

さざんかだん

雨の日

2020-07-26 | 版画



通りに雨は降りしきり、

家々の腰板古い。

もろもろの愚弄の眼(まなこ)は淑(しと)やかとなり、

わたくしは、 花辯(くわべん)の夢をみながら目を覚ます。


中原中也 「雨の日」より


毎日雨の夏。
しっとりした空気に包まれた室内は
水槽のよう。
”わたくしは、 花辯(くわべん)の夢をみながら目を覚ます。”
小さい頃家の中にあった
ガラスコップの水に揺れる水中花を思い出しました。


※ 「回遊」  Drypoint





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