凄いお店が本日、オープンしました。
このお店は、悪麺友らんちばさんがとある方から教えてもらったというお店です。某県から移転してきたお店で、すべてにおいてベールに包まれたお店です。
なお、このお店は、撮影、書き込みをする方は来店お断り、というお店です。
いろいろな事情があるのでしょう。それは僕もラーメンブロガーとして(かろうじて)理解するつもりです。なので、この点については触れないでおこうかなと思いましたが、あまりにも素晴らしいラーメン・つけ麺だったので、店主さんにお願いして、特別に(?!)お店の外観と、お店の紹介を許可していただきました(涙)。
けれど、こういうお店があってもいいと心底思いましたね。何でもかんでも、今はネットであらゆる情報が手に入る時代。でも、どんなラーメンなのか、お店に行くまで分からない、というのは素晴らしいことです。もちろん、画像があった方が、食べ手としてはよいかもしれませんが、情報を知ってから行くのと、知らないで行くのとでは、その楽しみ方は違います。言葉だけで何となく想像して、そして、実際に食べに行って、そのラーメンと「出会う」、そういう食べ方もまた素敵なことです。
さて、こちらのお店には、琥珀(醤油)、琥珀(塩)、そしてざる琥珀の三種類のラーメン・つけ麺がありました。今回は複数人で、3杯とも食べました。結論から言えば、どれも想像をはるかに超える絶品ラーメン・つけ麺(ざるラーメン)でした。
琥珀(醤油)は、都内の淡麗系を凌ぐとも劣らない完成度の極めて高い醤油ラーメンでした。鶏オンリーとされる極上スープは、あっさりしながらも、深い味わいになっています。化学調味料は不使用なのですが、物足りなさは一切ありません。丁寧に下処理されているのでしょう。臭みや嫌な臭いは全くしませんでした。系統的には、ばくばく@木更津や、CLOVER@成田のような方向性ですが、これらの味ともちょっと違います。醤油ベースなのですが、醤油っぽさが強くなく、全体的なまとまりとして優れており、そして、味わい的にはとても優しく、ソフトなスープになっていました。
琥珀(塩)は、それこそ、こちらのスープのクオリティーの高さを証明する味わい深い優しい塩ラーメンになっていました。文句なしに繊細で絶品のラーメンでした。このお店のクオリティーの高さがこの塩ラーメンで確信できましたね。とにかく丁寧で繊細で上品で味わい深い。若者からお年寄りまで、幅広い層に支持される味でしょう。この味が、まさか某県からやってきたとは。その某県のクオリティーの高さも同時に示しているように思えてなりませんでした。
ざる琥珀は、いわゆるざる中華の琥珀バージョンといったところでしょうか。鰹?のあっさりとした味わいが印象的な冷たいつけスープに、ひんやりとした麺でした。なので、ざるラーメンでいいと思われます。上品で、和の世界が強く反映された極上冷しつけ麺になっていましたね。もう、うっとりでした。ここまで繊細な冷しつけ麺ってあったかなぁと思うくらいに、研ぎ澄まされた上品な和の冷やしつけ麺でした。わさびと柚子胡椒を加えると、また違った味わいを楽しむことができます。
麺も、こだわりを感じました。かん水をぎりぎりまで抑えた麺は、小麦粉の風味が確かに感じられるタイプの麺で、上品かつ、野性味溢れる麺になっていました。ざる琥珀では、竹を割ったような器に麺と氷が乗せられていました。このこだわりにも、ぐっとくるものがありました。
いやはや、圧倒的なレベルの新店が登場してしまいました。びっくりです。
後は、是非ご自分で、実際に見て、食べて、感じてほしいですね。写真がないというのも、悪いことではありません。想像して、そして、食べてみて、心を躍らせてもらいたいですね。本当に。
店主さんの思いを汲み取り、住所情報などは掲載しないことにしますね(まぁ、知られるのは、時間の問題でしょうけど)。なので、柏・松戸・八千代方面某所としておきます。
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ただ、撮影禁止・書き込み禁止という重たい言葉から、僕らは今一度、改めねばならないと思います。店主さんと少しお話させていただきましたが、とても感じのよい若い店主さんという印象でした。決して、傲慢だったり、偉そうな感じの方ではありませんでした。
ここからは推測ですが、きっと、悪意のある書き込み等を経験されたのでしょう。書きこんだ本人は悪意などなかったのかもしれません。が、何かがあったのだと思います。
僕もラーメンブロガーとしていろんな人のコメントを見ますが、とても心を痛める記述をする人がいるのは事実です。ぶっちゃけて言いますと、「おい、そんな失礼なこと、よく書けんな?!」、と、心の中でキレています。そして、「じゃー、作ってみろよ」、と。僕は、一応調理師免許を持っています。料理についての基本的な知識は(人に誇れるほどじゃないですが)もっています。だからこそ、料理についてうかつには書けないし、自分が料理の実践がないだけに、「批評」をすることなど恐れ多く思っています。が、心ない書き込みをしている人は事実、実際にたくさんいます。
もちろん人間ですから、勘違いや思い違いはあると思います。僕にもきっとたくさんあります。豚と鶏を間違えることなんて日々いつでも起こっています(苦笑)。そんな簡単に味の分析などできません。けれど、そういう可能性があることを忘れ、あたかも自分の見解が正しいかのように、(主に匿名で)評論している書き込みが実に多いんです。ブロガーはある程度、自己責任が問われるので、下手なことは言えませんが、「書き込み」を推奨するサイトでは、ホント、好き勝手に書かれます。
自戒の念も込めて書きますが、僕ら素人はあまり偉そうに、お店を「評価」すべきではありません。個人レベルで、おしゃべりしながら、「あのお店はXXだよね~」とかというのはいいと思います。が、不特定多数の人が見ているネット上で、上から目線で、「批評」するのは、傲慢そのものです。僕自身、いつも思いますが、たとえどんなに「ひどい」と思うお店でも、そのお店を愛するお客さんはいます。また、そこで働いている人の生活があります。「言論の自由」は守られなければなりませんが、それは「倫理」あってこその言論の自由です。
倫理、あるいは高い道徳的感性のない人間が、「このお店のXXがダメ」「このお店はXXでよくない」といったことをグダグダと御託を並べるのは、百害あって一利なし、です。(こういう書き込みをする人には、変な正義心みたいなのがあるだけ、よけいに話がややこしいのです)
もちろん、それは僕自身にも跳ね返ってくることです。が、僕みたいなアマチュア・ブロガー(当事者)だからこそ、その当事者を厳しく批判しなければならないな、と思いました。ほんと、自戒の念を込めて。