今、ラーメン界で秘かに話題になっていることがあります。
「日本のラーメンの麺はいつまであるのか」
という話題です。
これは、ウクライナ戦争が勃発して出てきた話題です。
ロシアもウクライナももともと「世界有数の小麦生産国」です。日本は、アメリカやカナダやオーストラリアから輸入された小麦を使っているのですが、ロシアやウクライナの小麦に頼っていた国がアメリカやカナダやオーストラリアの小麦を求めるようになり、また(熱波による小麦不足に直面し)自国の小麦を守るためにインドのように輸出を禁止した国も出てきていて、世界中の「小麦不足」が問題になってきています。
ラーメンの麺の原料である小麦は、全体で見ると、13%が国産小麦で、87%は輸入小麦になっています。この87%の輸入小麦がなくなれば、ラーメン業界は大打撃です。麺がなくなったら、もうラーメンは食べられません😢
13%の小麦の多く(66%)が、北海道で作られています。次いで、福岡県、佐賀県が小麦を生産しています。(参考元はこちら!)(*ちなみに2020年の日本の食料自給率は過去最低ラインの37%で、63%は海外からの輸入になっています)
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麺が消えた後のラーメンの世界はどうなるのでしょうか?
①小麦の麺が消え、米粉の麺が増える?!
②小麦麺に代わって蕎麦麺が使われるようになる?!
①の可能性はありそうですが、②の可能性はないかなと思われます。日本で食べられる蕎麦のもととなる蕎麦粉って、ほとんどが輸入なんですよね。二八そばじゃないですが、自国産が2割で外国産が8割と言われています。外国産の蕎麦粉の内訳をみると、中国、アメリカ、ロシアとなっていて、ロシア産の蕎麦粉も多く日本で使われているんです。
となると、②の可能性は低い。①の可能性もなくはないですが、小麦がなくなったとしたら、当然米不足問題も起きてきて、はたしてどれだけの米粉麺が作れるのか、甚だ疑問です。
ただ、やはり可能性として高いのは、「お米」を麺の代わりに使うという選択肢でしょう。
ラーメンのスープにご飯をぶち込んで喰らう。
これが、もしかしたら10年後、20年後のラーメンの姿かもしれません…(考えたくはないけれど…)。
ラーメン店的にも深刻です。もし麺が入ってこなくなったらどうするのか。店をたたむという選択肢もありますが、せっかく頑張ってきたラーメン店の営業を断念するというのは辛いです。それに、多くの人の生活もかかっています。
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そんな中、ふと思いました。
「そういえば、僕はこれまでにご飯を使ったラーメンを食べてきたな…」、と。
来たる「麺不在のラーメン業界」に備え、このことを記事にしておくのも悪くないな、と思い、これを書くことにしました。
日本に小麦が入ってこなくなったらラーメンはどうなるか?
上にも書きましたが、ラーメンのスープにご飯を入れて食べるスタイルは、実はもう既に国内外に存在しています。その呼び名もいくつかあります。
ラーハン
チャーメン
この二つがその呼び名です。チャーメンは「麺」となっていますが、「チャーハンのようなラーメン」という解釈をすれば、「ご飯ラーメン」のニュアンスに近くなります。
麺を使わずに、お米を使ったラーメン…
まずは、西千葉の人気チャーハン店の「裏メニュー」から。
です!
この裏蓮華炒飯は、チャーハンを使った家系風ラーメンなんですね。
見た目はラーメンですが、食べると豚骨醤油チャーハンなんです。
これなら、小麦粉がなくても作れますね。それに美味しいんです💓
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続いては、ドイツのハンブルクにあります、、、
です!
分かりますかね?! このラーメンにはしっかりご飯が入っているんです。
麺は入ってなくて、まさに「ラーメン風のチャーハン」=「ラーハン」です。
今後、こういうスタイルの新しいラーメン(というかラーハン)が増えてくるかもしれません。
Rahan=らー飯
これは、ジパングの最大の「発見」と言ってもいいかもしれません!
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更に、、、
ラーメンの麺とご飯を合わせて作ったという…
これはこれで、面白いといいますか、斬新といいますか。
今後、中華麺の入手が困難となってきても、100%消えるということはないかと思います。
ただ、「中華麺不足」は不可避といいますか、、、。
ならば、使う麺の量を半分にして、麺50%+ご飯50%にすれば、この危機を乗り越えられるかもしれませんよね?!
ないしは、イモ類やポテトなんかを合わせて加えても良いかもしれない…
このニューラッキー食堂のチャーメンもすごく印象に残っています。
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それから、限定モノですが、、、
もまた、「ラーメン×ライス」のコンビネーションメニューですね。
麺の下に潜んでいるのは、ご飯=ライスです!
これなら、麺の量を減らして、ご飯を加えるので、食べる量は変えずに小麦粉の使用量を減らすことが可能ですね。これもまた、一つの「オルタナティブ」になりそうです。
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そんなこんなで、日本からラーメンの麺がなくなる日に、どんなラーメンが可能かについて考えてみました。
ラーハン、或いは、チャーメン
この二つが新たなラーメン風の料理として定着する日が来るかもしれません。
これまで僕らが食べてきた「ラーメン」は食べられなくなっても、その「ラーメン文化」は姿かたちを変えて、生き残ると信じています。
ポテトを入れて「ラーポテ」、いもを入れて「ラーモ」(?)、もやしを入れた「ラーモヤ」…
いずれにしても、小麦がなくなったら、もう大変です…。ラーメンだけじゃなくて、パンも、うどんも、ケーキも、ありとあらゆるものが食べられなくなります。
それに…、絶望的な話ですが、肝心の米だって、今後どうなるか分かりません。農業を営む人たちの高齢化問題もありますし、その大切な農業の担い手もいません。技能実習生に頼っているのが、今の日本の農業界(第一次産業界)です。
一番大切な「食」をこれまで深く考えてこなかった日本の政治(=僕ら全員)の問題でもあります。
ただ、食料自給率を上げる最後のチャンスとも言えるかもしれません。自分の国で自分の国の人たちの食を確保できるように、これから多くの人が頑張っていけるラストチャンス…
同時に、少子化を食い止めるのも最後のチャンス…。
このまま進むと、イーロン・マスク氏が言ったように、本当に日本が存在しなくなるかもしれません。人口が多ければいいというわけではありませんが、今の、そしてこれからの日本の人口比率はますますいびつになっていきます。
今後、このまま自民党(自公国)政権と共に自爆の道を歩むのか、それとも、別の道を作り出すのか。それは、(政治家云々ではなく)僕ら一人ひとりの言動にかかっていると思います。この狂った状況を作ったのは、戦後ずっとこの国の統治を担ってきた自民党の歴史そのものです。日本が壊れるのが先か、自民党が壊れるのが先か…。
原点に立ち返れば、、、
僕らは生きるために食べている。
僕らは食べるために生きている。
このことを忘れてはいけないなと思います👆
だから、僕は17年以上、このブログを書き続けてもいるんです。
食べること、それが生きること。そして、生きること、それは食べること、と。
生きる意味は、食べることにあり、食べる意味は、生きることにある、とも。
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この本も読みたい。
こういう基本的な本も、、、
こういう希望の本も、、、
食についてもっと考えたいですね!