そういえば…
2019年12月に、学会で香港に行く予定でした。
初の香港ということで、とてもとても楽しみにしていたのですが、、、
香港内の反政府デモが激しくなり、中止になってしまいました。
「民主主義」を守るための運動も、その後、政府によって打ち消されました。
もう、香港の民主主義は消えてなくなってしまうんでしょうか。
香港のことは、ずっと気がかりです。
こんな記事が出ました。
「国家安全」教育、小学校から 愛国心強化、反抗の芽摘む―香港当局指針
2021年02月05日19時14分
【香港時事】香港政府教育局は4日、生徒らの愛国心を強化し「国家安全」への意識を高める教育実施に向けた指針を発表した。昨年6月末に香港で施行された国家安全維持法(国安法)に沿うもので、小学校1年生から段階的に同法の理念や抵触する行為について学ぶ内容だ。香港メディアによると、2022年以降の本格導入を目指している。
19年に香港で多発した反政府デモでは、若者が抗議活動の中核を担い、一部は過激化して警官隊との衝突を繰り返し、大量の逮捕者が出た。こうした現状を踏まえ、中国と香港政府は反抗の芽を早期に摘む考えだ。
指針によると、生徒らが校内で政治的スローガンや歌を口にしたり、デモを行ったりした場合、学校側は警察に通報できる。19年には、多くの中高生が制服姿で手をつなぎ、抗議と連帯の意思を示す「人間の鎖」に参加したが、こうした行為も通報対象になり得る。
国家安全に関する学習は一般教育科目などに組み込まれる形で実施され、6歳時から基礎知識を教え込む。国安法だけでなく、例えば中学校の地理では「南シナ海の島々は中国固有の領土であることを生徒らに認識させる」といった内容も含まれ、科目横断的に中国国民としての自意識を育む狙いだ。
(下線部筆者)
この記事のことを忘れたくないので、ここにも残しておきます。
きっと10年後、20年後は、「民主主義」を知らない香港人が出てくることになるのでしょう。
自然と、「わたしたちは中国人」と思うような若者が増えるのでしょう。
それが、「教育」の怖さなんだ、と改めて思います。
僕らが「あたりまえ」と思うことも、実は「政治的」「教育的」に造られたもの(観念)かもしれません。
疑うことを忘れないで、生きていきたいものです。
…
愛国心を教え込むことで、「反抗の芽」を早期に摘む、と考えるあたりも怖いものです。
日本の教育も確実に「愛国主義的」になっています。今の若者たちに、「反政府的」な感覚がないのも、ある意味で当然かもしれません。そういう教育を受けた世代が、大学生になっていると考えると…。
国や国家権力が教育に介入すると、結局は…、こういうことになるんですよね。
ただ、日本は、まだ、かろうじて、まだ、「森元総理」を叩けるだけの自由はあります。まだ、菅さんを批判できる余裕もあります。「アベコベのアベに、スカスカのスガ」と言っても書いても、取り締まられはしません。まだ、不当逮捕されることもありません(多分…)
けど、油断すると、あっという間に、取り締まり国家になってしまうんです。
ミャンマーを見ても、いかに民主主義が危ういかが分かると思います。
いつでも、どんな時でも、国家の暴走を「監視」することが大事なんですよね。
民主主義は、尊いもの。でも、とても危ういもの。
覚えておきたいですね。