Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

映画『世界でいちばん美しい村』-コロナ禍の中でこそ見てもらいたい珠玉の名作!

とてもとても素敵な映画と出逢えました。

その映画の名前は、

世界でいちばん美しい村

といいます。

この映画の舞台は、2015年の大地震後のネパール。

ネパールとはいっても、首都カトマンズではなく、誰も知らないであろう「ラプラック村」。

人口4000人が暮らす小さな村とたまたま出逢った写真家の石川梵さん。

その石川さんの映画初作品となるのが、この「世界でいちばん美しい村」。

ハリウッド的な作り物の映画ではなくて、本当に現実の世界で、ラプラック村で生きる人たちの姿を追いながら、僕ら日本人が完全に失った精神世界(心の世界)の豊かさを可視化するかのような作品になっています。

僕はもう、完全にプナムちゃんのファンになってしまいました(苦笑)。現代に生きる「ハイジ」と言ってもいいくらいの存在。ネパールのハイジ、と言っていいくらいにハイジのような女の子(7歳)。

また、4000人が暮らすラプラック村で唯一の看護師のヤムクマリさんにも魅了されました。看護とは何か。看護師とは何かを見事に描いているように思いました。

「大地震以後のネパールの小さな村の人々の生活」というテーマの映画かと思いきや、それだけではない映画で、思い切りこの映画の世界に入り込んでしまいました。

今も実際の生活に生きる宗教的世界観。宗教的実践。仏教以前のネパールの宗教世界の思想と実践。それらが、見事にこの映画の後半に描かれています。そして、僕ら日本人や先進諸国の人たちが捨て去った「信仰」「祈り」の重さ、強さを感じずにはいられませんでした。

それと同時に、「近代的家族」が見失った「家族の姿」(アジア的家族愛?)をここに見て取れるかと思います。近代的・西洋的な家族観では説明がつかないアシュバドル君の家族とその近隣たち。ここでは、家族が「個体」になっていないんです。家族と家族のあいだに「つながり」があり、その家族と家族をつなぐ「村のつながり」があるんです。そのつながりも、大地震と共に揺らぐわけですが、それでも、僕ら都市部で暮らす人間とは全く違った関係性がそこにあったんです。

これは是非見ていただきたい名作だな、と思って、これを書きました。

内容もさることながら、写真家の石川さんの作品とあって、映像が圧倒的に美しいのです。

こんな美しい世界があったのか、と思うほど。ネパールなので、神々しい山々がいっぱい出てきます。

そして、素敵な音楽がもうたまりませんでした。オリエンタルな壮大な音楽と共に、ラプラック村の生き生きとした人々の姿を見るだけで、何か「目覚めるもの」があります。本当にこの映画の音楽は、特一級レベルであります。

僕もいつか、ネパールに行きたいって心から思っています。

ネパール語も秘かに頑張って覚えています。すごく難しいけど…。

ずっと西洋の学問を追いかけてきて、この数年で「アジアの学び」に目が向くようになりました。日本的・アジア的な学びについては、英語で本を出すこともできました。

これからは、アジアの国々、アジアの人々、アジアの文化、アジアの世界観、アジアの思想、アジアの教育にもっともっと目を向けていきたいと思っています。

欧米各国に行っていつもいつも思うのは、僕もこれまでもこれからも「アジアの人間」なんだなっていうこと。人種がどうこうって言う気はないけれど、でも、やっぱりアジア人なんだ…。この映画の人々の「顔」を見ていると、やっぱり似てるなぁって思うし、それは「顔」だけじゃなくて、「心」というか「精神」というか「魂」の部分で、似てるなぁって思うんです。もちろん違いもいっぱいあるだろうけど、…明治維新以後、日本人が捨ててきたものが、アジア各国にあるんだろうなって思うんです。

アジアは、まだまだヨーロッパと違って、混沌としています。ネパールも、2008年に王政が廃止され、ネパール連邦民主共和国になったばかり。近隣国もまだまだ色んな意味で混沌としています。ヨーロッパのように、一つになれるのかどうかは全く分かりませんが、僕ら「アジア人」がみんな仲良く、そして当たり前に行き来できる文化圏になるといいなぁって心から願っています。

僕もamazonでこのDVDを買いました…。

今の人は、サブスクになるのかな??💦

あと、この映画を見た人は、この動画を是非見てほしいですね。

映画を見た後に、この動画を見て、僕は泣いちゃいました…😢(感動の、ね)

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