Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

泉屋@勝浦 昭和30年創業!マニア度千葉最高クラスの究極の一杯がここに!

 

土曜日、本当は一番最初に行ったのですが、あまりの衝撃のでかさに、勿体ぶりました。

遂に、勝浦で、千葉県内でも最高クラスのマニアックなラーメン屋さんを見つけました。房総半島には、恐ろしいほどにマニアックなお店がいくつかあります。その中に、新たに加わったのが、こちらの「泉屋」さんです。

まずね、このお店、看板がないんです。暖簾だけが目印。暖簾が出てなければ、まず何のお店なのか、いや、そもそもお店かどうかも分からないんです。暖簾は、アラビア語のように、「華中」と書いてあり、神秘的なオーラが漂います。

創業は昭和30年。僕より20歳年上。ということは、57年の歴史をもつお店ということになります。もう、この時点で、ラーメンマニアの二人は大興奮でした。しかも、勝浦でありながら、タンタンメンはなし。ラーメン一本という気合の入ったお店です。(なので、勝タンねらいのお客さんは、注意してください)

お店の雰囲気も、もうマニア心をがっちりつかみます。昭和の食堂の如く、テーブルが一列にダーンと並んでいます。そこに、うちの父母くらいのご兄妹がおり、お客さんを迎えてくれます。厨房はクローズドで、店主さんのお姿は見られません(僕はずうずうしいので、厨房で少しお話を聞かせてもらいましたが・・・)。

開店直後から、地元のお客さんがどどっと入ってきます。人気あるんですね。地元の方だけに。

メニューを見ると、100%本気なのが分かります。ラーメンのみでした。バリエーションはいっぱいありました。卵ラーメン、とじラーメン、それから、チャーシューとじラーメンなどなど。今回は、ラーメンと、とじラーメンを頂きました。ラーメンが450円で、とじラーメンが500円。どちらにしても安いです。

僕的には、「とじラーメン」が超おススメですね。

  (←ラーメンの画像)

まず、見た目が半端なく素敵です。思わず、うっとりしてしまいました。美しすぎます。溶いた卵がスープの上でふわふわと踊っています。このふわふわっとした卵でとじたラーメンが、「とじラーメン」なんですね。ってことは、卵ラーメンは、生卵がぽーんと入ったラーメンなのかな?!

お味は、ですね。。。

これは、らんちばさんとも一致したのですが、「食べ手の感性が問われる一杯」だな、と。そう思います。おそらく、HYPERフリークさんでない人が食べたら、「げ、なんじゃこりゃ」、「おいしいのか?!」、「なんてことない」、「普通」、「まあまあ」といった感想になるかと思います。いや、僕も最初はそういう感じだったんです。が、食べ進めていくと、「え?」、「ん?」、「ほー」、「むむ」ってなっていくんです(苦笑)。

シンプルで、なんの変哲もないラーメンなはずなのに、どこまでも深いというか、宇宙を感じるというか。深淵なスープなんです。野性味あふれる味わいで、手作りなのも、伝わってきます。しかも、これ、絶対に鶏じゃない。豚だって思いました。スープが重く、ちょっと匂いが強いんです。よーく味わうと、このラーメンが、この界隈では珍しい「豚骨醤油ラーメン」だということが分かってくると思います。

そう、こちらのラーメンは、50年前から続く「豚骨醤油ラーメン」だったんです。もちろん現代の豚骨醤油とは全然違いますよ。でも、間違いなく、紛れもなく、こちらのラーメンは、半世紀前の豚骨醤油ラーメンなんです。店主さんは、ずっとこの味をこの場所でひっそりと守ってきました。

トッピングは、超小さなチャーシューと、なると、いんげん、のり、メンマ、そしてわずかなキャベツ(だったかな)でした。いんげんがいいですね。これもまためちゃめちゃ独特でした。それに、ふわふわ溶き卵。卵も調味料なんだ!って思わされるような使われ方をしていました。

麺は柔らかめですが、嫌みはありません。こちらのお客さん層は、高齢の方が多いので、この麺でいいんだと思います。なめらかな舌触りで、のどを優しくすり抜けていくような麺でした。そうそう、隣に座っているおばあちゃん3人組とお話したら、「いつも、ここのラーメンを食べとるよ」、と笑顔で答えてくれました。

店主さんに聞くと、なんとこちらのラーメン、麺は自家製、そして、スープは豚足(と少々の野菜等)のみということでした。作り方は変えていないということでした。怖い職人風のおじさんなのかなと思ったら、とても温和な方で、優しくお話をしてくださいました。麺が自慢のようです。

創業57年。自家製麺。古の豚骨醤油。極小チャーシュー。看板無き店舗。タンタンメンなし。

ね。もう、マニアックそのものでしょう。

ただし、上にも書きましたが、「食べ手の感性」が問われるラーメンです。都会の尖鋭的なお店ばかりを追っているような人は、まず絶対にこのラーメンを認めることはないでしょう。その真逆にあるラーメンというべきか。評論家的にいえば、佐々木さんだけがきっと絶賛してくれるような(あと、きっと武内さんも)、そんなラーメンかと思います。でも、ですよ。ここのラーメン、感性を研ぎ澄ませて、ゆっくりと、じっくりと、無心になって味わえば、きっとそこから、ラーメン本来の宇宙が感じられると思います。

そういう意味では、「悟りのラーメン」とも言えるかもしれません。房総半島の中でも、究極中の究極のラーメンがここにあり、です。マニア度100%。僕はこのお店を強く支持します。が、誰かにおススメすることは多分ないかと思います(苦笑)。でも、心底、「これを食え!」って思っています。(ただし、ノークレームでお願いします、、、汗)

らんちばさん風に〆ます。「ああ、だから千葉のラーメン食べ歩きはやめられない」、です。

合掌。

 

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「千葉 勝浦<総力編>」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事