Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

岡山ラーメン巡り(2)

さて、岡山2日目。

朝は結構早く起きた。もう朝から武者震い。出発する準備をして、いざ決戦の地、岡山大学に向かいました。

今日は朝2番手で学会発表。「緊急下の女性の心理」というテーマでお話させていただきました。たっぷり30分語りつくしました。

色んな意見をいただけました。社会学、心理学、教育学の専門の大先輩・大御所の方々から、いろんな角度からの質問、感想、提言をいただけて、僕としてはお腹いっぱいなほどに満足できました。なんか、次につながる意見がいっぱいあったっていうか。

「このテーマでいける!」、と確信した次第です。

ただ、課題も見つかりました。

まず、子育ての問題。この問題を通じて、子育てはどうあるべきかが問われています。これまではずっと子育ては私事とされ、その責任は親にありました。が、根本的には子育ては社会的な営みであり、責任は親にのみあるわけではない。医療機関関係者もその責任を負うし、地域社会も責任の一端を負っている。ただ、その子育てに国家や行政(権力)が入り込むことには問題がある。私事と公共性、そして国家、これらがどう関わりあっているのか。

また、心理学的には、緊急下の女性が抱えている葛藤がいったいどのようになっているのか。この点もきちんと議論しなければならない。緊急下の女性はいくつもの葛藤を同時に抱えている。育てたい/育てられない 助けを求めたい/隠しておきたい 病院に行きたい/病院にいけない 子どもを守りたい/子どもを消したい etc。こうした葛藤がどのようになっているのか。また、そうした葛藤に誰がどう助言したり、支援したりするのか。

それに、当為Sollenを扱う法学(個別状況は排除)と現実Seinを捉える心理学(価値からの自由を目指す)、その学問的足場の違いを超えて、どう着地点を見出すのか。当為としては、「赤ちゃんは守らねばならない」。でも、現実としては、「育てられない」。心理学内の問題ではなくて、越境的な問いが出ている。単に、法学者と心理学者が協働すればよいというものでもない。むしろ当為と現実の狭間に揺れる教育学的な様相をもっている。そこに自分の研究アイデンティティを見出したくなった。

***

さて、発表が終わり、すっかり心軽くなった僕。他の発表者の発表・報告も楽しく聴かせてもらいました。色んな研究をしている人がいるのねー。特に、認知科学~認知心理学の最先端の話には、驚くことばかり、でした。

で、お昼。学会会員で、僕が一番慕っている先輩先生をお連れして、法界院にある「百万両北方店」に向かいました。ラーメンマニアの人なら、みんな知ってますよね。岡山の幻の名店、「百万両」、その支店、といいますか、その系列店、といいますか、いや、違う、百万両の味を一般に広めるために名乗り出た企業のお店に行きました。もちろん「百万両」という名前です。喜多方の坂内みたいな感じかな?! ここの情報は驚くほどにほとんどない。

あっさりとした和風煮干しラーメンのお店でした。スープはこちらで取っている模様です。かつては数店舗展開していたみたいですが、現在はここ一店舗みたいです。それなりに美味しかったかな、という感じ。こっちでは珍しい煮干し(いりこ)醤油ラーメンで、結構するするっと食べられました。どこか東北風といいますか。ミニチャーハンが美味しかったな。でも、百万両はやはり本店で食べねば、と思う次第でした。

***

午後は認知における意識・無意識というテーマでの発表でした。はっきりいってちんぷんかんぷんではありましたが(苦笑)、でも、なんか、逆に新鮮で、いろいろと考えさせられました。記憶って何なんだろう? 認知って何なんだろう? 認識、意識、顕在って何だろう?って。

で、散々議論して、終わりました。

***

その後、岡山駅まで戻り、父的存在のO先生と一緒に、二人で、『華光軒』へ。

この華光軒、すごい気に入りました。というか、ずばり自分にとっての「理想のラーメン屋さん」でした。戦後すぐからずっと続く老舗のラーメン店で、路地裏にあるお店。そこに、僕の父母ほどの高齢のご夫婦が二人で営業しているお店。店内は狭くて、こじんまり。メニューはたくさんあって、常連さんに愛され続けているお店。中華そばとじゃじゃ麺をいただきましたが、どちらも温故知新な味わい。中華そばはあっさりとしていながらも、じわ~っと美味しさを感じる優しくかつパンチの効いた味わい。麺もつるつるっとした細い平打ちっぽい麺。シンプルな中華そばでありながら、キラリと光る伝統の一杯。岡山ラーメンとしては珍しいタイプじゃないかな。現在の店主さんが二代目。奥様がすごい素敵な方で、心底好きになりました。こんな素敵なお店があったなんて…

もうここで終わりにしてもよかったんだけど、どうしてもあと一軒行きたかった。なので、疲れた体に鞭打って、路面電車に乗り込みました。行く先は、「清輝橋」。知る人ぞ知る岡山の名店『商人(あきんど)』です。

が、なんとその場所に『商人』はない。その周辺を捜しても、『商人』なるお店がないんです。が、その辺りの場所に、新しいラーメン店が営業していました。それが、『本枯和風そば しんのすけ』でした。恐る恐る入り、『商人』の場所を尋ねると、「この場所ですよ。この場所にありました」、との話が!! 

なんと、商人は既に閉店していたんです。店主さんは健在なのですが、商売を変えたそうです。で、その場所に、商人の味を愛する現在の店主さんが入ったそうなんです。店主さんはもともと和食の職人さん。商人の味に惚れて、ラーメン店主さんになったんだとか。あっさりとこってりの二本立てで、おススメは『和風そば』。こちらがどうやら商人の味に近いらしい。

名前とはうらはらに、和風そば、これが、超濃厚な濃厚豚骨魚介ラーメンだったんです。いわゆる「魚とん」「またお前もか系」だったんです。ですが、首都圏の濃厚豚骨魚介を真似たわけではなく、商人の味を自分風に再解釈した結果がこれだったみたいです。かなり粘度が高くて、いい感じでした。都内だと「またお前もか系」ということになりますが、こちらではなかなかお目見えしないタイプかと思います。スープはいわゆる魚粉をちらしたようなスープではなく、ダシをしっかりと抽出したタイプ。そういうラーメンでした。

こういう濃厚ラーメンですが、麺はかなり細め(それでもこっちでは太い方なんだとか)。首都圏じゃあり得ない感じです。そこが地方の面白さですよね。

***

というわけで、今日は3杯のみでした。どれも美味しかったです。二日で8杯。まぁ、結構頑張りましたね。岡山のラーメン、本当に素敵です。

明日、こっちで2軒、ラーメン店をまわってから、京都に行き、出版社に行ってきます。こちらもこちらで楽しみ!!! ただ、今回は京都のラーメンについて調べてない。どこに行こう?! 困りました。

明日も、僕にとっては頑張らなきゃならない日。頑張ります!!

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