スウェーデンの現代女流作家、
マリア・グリーぺの「忘れ川をこえた子どもたち」を読んだ。
鳥肌が立つくらいに、衝撃的な児童文学作品だった。
これ、保育者には是非とも読んでもらいたい一冊だ。
(胸を張って超推薦させていただきます!)
でも、
何がいいとかって、
言葉に出せない。
あまりにも凄すぎて。。。
小さいクラースとクララは、
両親の下で貧乏ながらも幸せに暮らしていたが、
あるとき、その二人が姿を消す。
そして待っていたのは・・・
・・・
保育、教育、福祉、心理、
あらゆる領域にまたがるテーマになっていて、
あまりにもスケールがでかくて、
眩暈さえ覚えるほど。
「待つこと」
「聴くこと」
「望み」
「子育て」・・・
超お金持ちの領主夫人が登場するが、
彼女は、すべてが与えられるので、
「望み」がなくなってしまう。
望みは与えられないことで生まれるのだ。
ここも読みどころの一つ。
幻想小説チックで、
最初の第一部はよく読んでも
あんまりよく分からない。
でも、それがグリーぺの戦略で、
第二部以降、ガンガン読めると思う。
久々に鳥肌モノの児童文学作品に出会った。
感動とか感銘とかそういうんじゃなくて、
奮えるというか、おののくとか、
そういう感じ。
この本は絶版ギリギリ。
青山のクレヨンハウスにはまだ数冊あるとのことだが、
もうそろそろ絶版扱いになるみたい。
この本は是非とも読んでもらいたい。
心底読んでもらいたい。
これを読んだ人は、
絶対、確実に人間のレベルがupすると思う。