Dr.keiの研究室2-Contemplation of the B.L.U.E-

忘れ川をこえた子どもたち◇マリア・グリーぺ

スウェーデンの現代女流作家、
マリア・グリーぺの「忘れ川をこえた子どもたち」を読んだ。

鳥肌が立つくらいに、衝撃的な児童文学作品だった。

これ、保育者には是非とも読んでもらいたい一冊だ。
(胸を張って超推薦させていただきます!)

でも、
何がいいとかって、
言葉に出せない。
あまりにも凄すぎて。。。

小さいクラースとクララは、
両親の下で貧乏ながらも幸せに暮らしていたが、

あるとき、その二人が姿を消す。
そして待っていたのは・・・

・・・

保育、教育、福祉、心理、
あらゆる領域にまたがるテーマになっていて、
あまりにもスケールがでかくて、
眩暈さえ覚えるほど。

「待つこと」
「聴くこと」
「望み」
「子育て」・・・

超お金持ちの領主夫人が登場するが、
彼女は、すべてが与えられるので、
「望み」がなくなってしまう。
望みは与えられないことで生まれるのだ。

ここも読みどころの一つ。

幻想小説チックで、
最初の第一部はよく読んでも
あんまりよく分からない。

でも、それがグリーぺの戦略で、
第二部以降、ガンガン読めると思う。


久々に鳥肌モノの児童文学作品に出会った。
感動とか感銘とかそういうんじゃなくて、
奮えるというか、おののくとか、
そういう感じ。

この本は絶版ギリギリ。

青山のクレヨンハウスにはまだ数冊あるとのことだが、
もうそろそろ絶版扱いになるみたい。

この本は是非とも読んでもらいたい。
心底読んでもらいたい。

これを読んだ人は、
絶対、確実に人間のレベルがupすると思う。

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