今日は昼から幕張でマイホームの打ち合わせ。幕張での打ち合わせも今日で最後かな。この数ヶ月、幕張にはお世話になった。
幕張は、幕張駅、幕張本郷駅、海浜幕張駅の三種類の駅がある。この界隈は、ラーメン環境的には、あまり恵まれている場所ではない。これというお店がなく、非常に微妙な地域なのだ。お隣の新検見川には老舗の新潟ラーメン専門の蓬莱軒があるし、津田沼方面に行けばまた様々なお店が立ち並ぶ。この一帯は、どういうわけか、これというお店が見当たらないのだ。
その中で、単槍匹馬しているのが、創業4年目(2005~)の「らーめん開」である。すぐ近くには、「元祖幕張」と呼ばれる「辰巳」という地域の人気ラーメン店もあるが、全く違うアプローチのラーメン屋さんであるところがユニーク。開はスタイリッシュな都会風のラーメン屋さんというイメージかな。辰巳はラーショ系のちょっとレトロな雰囲気。
らーめん開は、カフェ風のラーメン屋さんで、店の外にもテラスがあり、とてもスタイリッシュで洋風の雰囲気のお店だ。しかし、店内に入ると、座敷がどーんとあり、長いカウンターもあり、カウンターの上の方にはお皿が重ねて置いてあり、和風と中華風が混在した雰囲気になっている。外は洋風、座敷は和風、カウンターは中華風、というなんとも不思議なお店なのだ。
ここの看板メニューは、背脂醤油系の「開らーめん」であろう。それこそ開業した3年前に一度食べているが、ほとんど覚えていないので、再びこちらを注文。背脂チャッチャ系だったっけかな?!
出てきたラーメンは、スープの表面に遠慮がちに背脂が浮いている。そんなに多くの背脂が入っているわけではない。スープを飲むと、見た目とは裏はらに極めてあっさりしている。というか、昔ながらのラーメン風というか、町の中華屋さんのラーメンの味がする。シンプルというか、簡素というか、実に素朴なラーメンの味のスープなのだ。見た目とは全然違う。そこがここのウリなのだろうか。(印象としては、学食のラーメンって感じかな)
麺は結構コシがあって印象に残るものであった。プツプツと切れる食感が嬉しいところだ。メンマは普通だったかな。チャーシューはやわやわで口の中で溶けるような感触のもの。のりとわかめも入っていた。スープがすごく淡白なので、わかめの味がすごく強く感じられた。ラーメンにわかめが入ること自体は大賛成なのだが、こちらのラーメンには合わないような気もしなくもなかった。わかめよりも小松菜かほうれん草がよかったかな、と。(わかめの匂いが立ちすぎておりまして・・・)
ここの開らーめんは、見た目的には先鋭的で、スタイリッシュな今風のラーメンだが、味的には保守王道の昔ながらのラーメンであった。ラーメンフリーク向けというよりは、この町の近所の人のための中華屋さんって感じだ。メニューもラーメン以外にたくさんあって、そちらを目当てにしてくる人も多そうだ。また、夜は飲み屋さんとしての機能の方がメインになっていそう。ラーメンそのもので勝負する!っていうよりは、色んなものを気軽に食べられる食堂(値段的には気軽とも言えないが)っていう感じのお店かなぁ。
今後、「ラーメン」で売っていくならもっともっと色々と改良すべきだろうけど、この路線で行くなら、これはこれで大いにありなんだろうなと思った。ただ一応名前が「らーめん開」となっているので、来るお客さんはそれ相当の期待を抱いてやって来るはずだ。そういう期待に応えるならば、もう少し色々と工夫や仕掛けがほしいところだ。けれど、こういうギャップのあるお店も面白いかも。近代的な新しさがあり、各種学校が集まり、古い町並みを残す幕張ならではのお店とも言える。「ポストモダン型の中華屋さん」と規定しておこう!